2026/6/22
こんにちは、神戸市北区選出の兵庫県議会議員、大塚公彦です。
本日は、私たちの身近な「本」をめぐる物流の危機と、書店業界の新たな取り組みについてお伝えします。普段何気なく手に取る一冊の本が、いま届きにくくなるかもしれない――そんな深刻な状況が浮かび上がっています。
● 書籍取次「もう運べない」――配送費2倍の試算
出版社と書店をつなぐ役割を担う書籍取次が、深刻な物流コストの上昇に直面しています。トラック新法の施行により、配送費が従来の約2倍になるとの試算が示されました。こうした中、取次は出版社に対し、出版3者(出版社・取次・書店)のマージン(取り分)の見直しを求めています。現在、定価1000円の本の場合、出版社が約700円、取次が約80円、書店が約220円という配分ですが、大手取次のトーハンはこの配分の変更を提案しています。配送コストの増大を取次だけで吸収することはもはや困難であり、出版業界全体での負担の見直しが迫られています。
● 書店15社が共同目標を掲げる
一方、紀伊國屋書店など書店15社は、取引・物流の合理化に向けた共同目標を打ち出しました。書店主導の出版流通改革を目指す「ブックセラーズ&カンパニー」に参加するこれらの書店は、返品率の削減や書籍の粗利改善など、具体的な数値目標を掲げて取り組んでいます。企業の枠を超えた連携によって、書店経営の持続可能性を高め、全国の読者に届く本の流れを守ろうとする業界を挙げた取り組みです。
● 読書文化と地域の書店を守るために
全国の書店数は減少を続けており、身近な街の本屋さんが次々と姿を消しています。本は知識や教養、そして日々の楽しみを届けてくれる大切な文化財です。物流コストの上昇という構造的な課題を業界全体で乗り越え、読者のもとに確実に本が届く仕組みを守っていくことが求められています。私も文化振興の観点から、出版流通をめぐるこの課題に関心を持ち続けてまいります。
(出典:日本経済新聞)
兵庫県議会議員 / 神戸市北区 / 大塚公彦
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