2026/8/24
横浜市会議員(都筑区選出)の深作ゆいです。
横浜市の不登校支援の拠点の一つである「ハートフルセンター」を視察し、不登校支援や特別支援教育について、担当者の方からお話を伺いました。

現在、横浜市では、不登校の子どもたちの状態に応じて、学校への登校、校内の別室、学校外の居場所、オンラインなど、支援の選択肢を少しずつ増やしています。
その中でハートフルセンターは、「学校には行くことができないけれど、外出することはできる」という子どもたちの学校外の居場所として位置づけられています。施設には、学校のように時間割に沿って活動する「ルーム」と、週数回・短時間から利用できる「スペース」があり、その中間のような形で、子ども自身がその日の状態に合わせて過ごし方を選択できる仕組みになっています。

登録者は約120人。1日の来所者は20~30人ほどで、毎日通う子もいれば、体調や気持ちに合わせて利用する子もいます。
現在は試行段階ですが、今後はオンラインとの併用により、通所できない日でも自宅から同じ活動や学びにつながれる仕組みを目指しているとのことでした。
一方で、都筑区をはじめとする横浜市北部からは、公共交通機関での乗り換えが必要になるなど、距離の問題があります。実際、現在の利用者は南区や港南区など南部地域が中心となっています。
「必要な子どもが、必要なときに利用できる場所になっているか」という視点は、今後さらに考えていく必要があると感じました。
また、今回の視察では、不登校支援だけでなく、特別支援教室についても詳しく伺いました。
特別支援教室は、学習障害(LD)やADHD、自閉症などの特性がある子どもたちが、通常学級に在籍しながら、必要な時間だけ別室で指導を受ける仕組みです。
横浜市では現在、小・中学校の全校に教室自体は設置されていますが、小学校では非常勤講師の配置が300校中170校にとどまっています。昨年度の120校から増えてはいるものの、まだ全校には行き届いていません。
令和11年度までの全校展開が目標とされていますが、予算や人材の確保、空き教室の確保など、課題もあります。
特に印象に残ったのが、小学生と中学生では、特別支援教室を利用する目的が大きく異なるということです。
小学生では約7割が学習支援を目的としている一方、中学生では学習支援が約4分の1となり、登校支援が半数以上を占めています。
小学校段階での「学習のつまずき」をそのままにせず、早い段階から支援につなげることが、その後の不登校を防ぐことにもつながるのではないか。今回のお話を伺い、改めてその重要性を感じました。
また、小学校6年生から中学校1年生に進学する際に、不登校の子どもが増える傾向についてもお話がありました。小学校で積み重ねてきた支援が、中学校への進学を機に「1年生」としてリセットされてしまうこともあります。学校種が変わることで環境が大きく変わる中、子どもの支援情報や支援の積み重ねを、どのようにつないでいくのか。
小中学校の連携についても、さらに改善の余地があると感じています。
そして、今回の視察で私が特に課題だと感じたのは、「支援のメニューを増やすだけでは、支援につながれない子どもは救えない」ということです。
手帳を持っている、個別支援学級に在籍している、といった明確な判定には至っていなくても、学習のしづらさや集団生活への困難を抱えている子どもたちはいます。そうした子どもたちを、困りごとが大きくなってから支援するのではなく、できるだけ早い段階で見つけ、適切な支援につなげる仕組みが必要です。
そのためには、学校だけにすべてを任せるのではなく、特別支援学校や療育センター、作業療法士、言語聴覚士など、福祉や医療の専門家とも連携していくことが重要です。
実際に都筑区でも、作業療法士が学校を巡回し、子どもたちの学びや学校生活を支える取組が広がっています。
こうした現場の取組を、個々の熱意やボランタリーな活動だけに頼るのではなく、持続可能な仕組みとして制度化していくことも必要だと考えています。
不登校への対応は、「学校に戻す」ことだけが目的ではありません。子ども一人ひとりが、自分に合った方法で学び、人とつながり、安心して成長できる環境をどうつくるのか。
今回の視察を通じて、横浜市にはすでに多くの支援があります。一方で、それぞれの支援が必要な子どもにきちんと届いているのか、支援と支援の間に取りこぼされている子どもはいないのか、改めて検証する必要があると感じました。
今ある支援をより良くするとともに、まだ足りていない「ピース」は何なのか。
現場の声を大切にしながら、議会での提案や予算確保につなげていきたいと思います。
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