2026/5/15
| 小森さだゆき | 参政党 / 高槻市議会議員
「昔は消費税がなくて良かった」という言葉をよく耳にしますが、税務の歴史を紐解くと、当時の日本がいかに過酷な「直接税重視」の社会であったかが浮き彫りになります。
1989年(平成元年)に消費税が導入されるまで、国は「稼いだ人」と「贅沢をする人」を徹底的にマークし、今では考えられないような高い税率を課していました。今回は、その驚くべき実態を詳細なデータとともに解説します。
消費税ができる前、買い物にかかる税金は一律ではなく、品目ごとに細かく設定されていました。その筆頭が「物品税」です。
これは、生活必需品を非課税とする一方で、豊かさの象徴とされる製品には容赦なく課税する仕組みでした。当時の税率を具体的に見てみましょう。
● 普通乗用車(3ナンバー):23%
当時は「3ナンバー=富裕層」という区分けが明確で、車両価格の4分の1近くが税金でした。5ナンバーの小型車でも18.5%もの税率がかかっていました。
● 高級家電・楽器:15% 〜 20%
カラーテレビ(20型以上)、大型冷蔵庫、ステレオ、そしてピアノなどは、購入時に一律で高い物品税が上乗せされていました。
● 通行税・入場税:10%
新幹線のグリーン車、飛行機、客船の一等室を利用するだけで、運賃の1割が「通行税」として徴収されました。また、映画やプロスポーツ観戦、ボウリングなどの娯楽にも「入場税」が課せられていました。
最も凄まじかったのが、個人所得に対する課税です。昭和50年代後半の所得税最高税率は75%に達していました。
これに地方税である住民税(当時の最高税率は約18%)を加算すると、合計の限界税率は約93%となります。「必死に働いて100万円追加で稼いでも、手元に残るのはわずか7万円」という状況です。この超高負担が、当時の資産家や高額所得者にとってどれほどの重圧であったかは想像に難くありません。
法人税においても、基本税率は43.3%(現在は23.2%)であり、地方税を含めた実効税率は50%を大きく超えていました。会社が利益を出しても、その半分以上は問答無用で公的に吸い上げられる構造だったのです。
当時の主要な税率と、現在の状況を一覧表にまとめました。消費税の導入がいかに他の直接税を引き下げる「バーター」であったかが分かります。
| 対象項目 | 昭和50年代後半〜60年代 | 現在(2026年) |
|---|---|---|
| 所得税(最高税率) | 75% 〜 60% | 45% |
| 住民税(最高税率) | 約18% | 10% |
| 相続税(最高税率) | 75% | 55% |
| 法人税(基本税率) | 43.3% | 23.2% |
| 3ナンバー乗用車 | 物品税 23% | 消費税 10% |
| ピアノ・大型家電 | 物品税 15% | 消費税 10% |
| 特級ウイスキー | 従価税により超高額 | 酒税(容量ベース) |
消費税がない時代の日本は、決して「税金が安い国」ではありませんでした。むしろ、一握りの高額所得者や、贅沢品を購入できる層が、現在の基準からは考えられないような「罰金」に近い重税を負担することで国を支えていたのです。
1989年の税制改革は、こうした歪な高負担を是正し、国民全体で広く薄く社会を支える「直間比率の見直し」という側面を持っていました。歴史を知ることで、私たちが直面している現在の税制が、どのような苦労や議論を経て成立したのかを再確認する必要があります。
なぜ私たちの生活が苦しくなっていっているか。については引き続きブログで発信していきますのでよろしくお願い致します🙇
| 小森さだゆき | 参政党 / 高槻市議会議員
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