2026/5/11
| 小森さだゆき | 参政党 / 高槻市議会議員
「事務負担が増えるだけ」と批判されることも多いインボイス制度ですが、視点を広げると、日本が長年抱えてきた「外資巨大IT企業(GAFAなど)との不公平な競争環境」を是正する、大きな税制改革の流れの一部であることが見えてきます。
今回は、外資企業への課税がこれまでどう不透明だったのか、そして今まさに何が改善されようとしているのか。その最前線を整理します。
かつてGoogleやAmazon(AWS)などのサービスは、「国外事業者との取引」として扱われ、消費税の処理が非常に複雑でした。しかし、これらの企業はインボイス制度の導入前後を含め、すでに日本法人を通じた取引へと契約を切り替えています。
これによって、私たちが支払う利用料には日本の消費税が課され、各社が日本国内で適切に納税する仕組みが整いました。インボイス制度は、こうした「納税の透明性」を登録番号によって裏付ける役割を果たしています。
インボイス制度に続き、さらに踏み込んだ対策として注目すべきが、2025年4月から導入される「プラットフォーム課税」です。
これまでは、海外の小さな業者が日本の消費者にアプリや電子書籍を直接販売する場合、日本の消費税を徴収・納税させることは極めて困難でした。しかし、新制度では、それらを仲介するGoogle、Apple、Amazon、Metaなどの巨大プラットフォームが、販売者に代わって消費税を徴収・納税する義務を負うことになります。
| 対象 | これまでの課題 | これからの改善策 |
|---|---|---|
| 巨大IT企業(直販) | 日本法人化により国内納税を推進 | インボイス番号で透明性を確保 |
| 海外の小規模業者 | 納税を捕捉できず、日本企業が不利 | 巨大プラットフォームが代行納税 |
消費税については「逃げ道」を塞ぐ包囲網が完成しつつありますが、次なる大きな課題は、企業の利益に対してかかる「法人税」です。
物理的な拠点がなくても莫大な利益を得られるデジタル経済において、利益を税率の低い国へ移転させる手法(タックスヘイブン利用など)が問題視されてきました。現在、OECDを中心に、売上を上げた国で課税できる「デジタル課税(第1の柱)」や、世界共通の最低税率15%(第2の柱)の導入が議論・実施されています。
米国大統領選の影響など、国際情勢による停滞も懸念されますが、「利益を上げた場所で適切に納税する」という国際的な合意は、もはや後戻りできない潮流となっています。
インボイス制度やプラットフォーム課税といった一連の改革は、単なる増税策ではありません。日本国内で地道に商売をする中小事業者と、国境を越えて活動する巨大IT企業との間の「不公平」を解消するための避けては通れないプロセスです。
消費税での「取りこぼし」を解消した次は、法人税の分野でいかに日本の国益と公平性を守るか。一市議会議員として、こうした国政レベルの動きも注視し、地域経済への影響を考えてまいります。
| 小森さだゆき | 参政党 / 高槻市議会議員
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