2026/4/30
| 小森さだゆき | 参政党 / 高槻市議会議員
経済が不安な時、私たちは投資や大きな買い物をするよりも、「とりあえず現金を預金しておこう」と考えがちです。この「すぐ使える現金を持っておきたい」という人間の心理が、実は国全体の金利や景気を左右している。これが、ケインズが唱えた「流動性選好説」です。
ケインズは、人々が債券などの投資に回さず、あえて現金を手元に置きたがる理由(動機)を3つに分けました。どれも私たちの日常生活に直結するものです。
これまでの経済学では、金利は「貯蓄と投資のバランス」で決まるとされていました。しかしケインズは、「みんながお金を手放したがるかどうか(流動性選好)」で金利が決まると考えました。
| 市場の心理 | お金の動き | 金利への影響 |
|---|---|---|
| 将来が不安 | 現金を抱え込む(選好が強い) | 金利が下がりにくくなる |
| 将来が明るい | 投資へ回す(選好が弱い) | 金利が下がりやすくなる |
最も重要なのが、現代日本でも度々議論される「流動性の罠」です。金利が極限まで低くなると、人々は「これ以上金利は下がらない。あとは上がるだけだ(=債券価格は下がる)」と考え、投資を完全にやめて現金をタンス預金のように抱え込んでしまいます。
こうなると、中央銀行がいくらお金を市場に供給しても、それはブラックホールのように人々の手元に吸い込まれるだけで、金利は下がらず、景気も一向に上向きません。これが「罠」と呼ばれるゆえんです。
ケインズの理論が教えてくれるのは、「経済は心理で動いている」という事実です。金利という数字をいじるだけでは、人々の「予備的動機(不安)」を解消することはできません。
今の日本に必要なのは、ただ通貨供給量を増やすことではなく、国民が「将来は安心だ。現金を持っていても損だ」と思えるような、確かな未来のビジョンを示すことです。人々の不安という「罠」を解くこと。それこそが、政治の現場で私たちが取り組むべき真の課題であると私は確信しています。
| 小森さだゆき | 参政党 / 高槻市議会議員
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