2026/3/19
| 小森さだゆき | 参政党 / 高槻市議会議員
「長州五傑」や「薩摩学生」の英国留学を支援し、幕末の日本に武器や知識を供給したジャーディン・マセソン商会。 歴史の教科書では「幕末の影の主役」として登場しますが、実はこの企業、現在もアジア最大級の巨大コングロマリット(多角経営企業)として君臨していることをご存知でしょうか。今回は、その驚くべき歴史と、私たちの身近にある現代の姿をまとめます。
1832年、ウィリアム・ジャーディンとジェームス・マセソンによって中国の広東で設立されたこの商会は、当時の大英帝国の勢力を背景に急成長しました。
初期の成長を支えたのは、インド産のアヘンを中国(清)に輸出し、代わりに茶や生糸を英国へ持ち帰る貿易でした。アヘン禁止を巡る清との対立が「アヘン戦争」へと発展した際、ジャーディンは英国政府に働きかけ、武力行使を強く促した「戦争の仕掛け人」という側面も持っています。
1859年、横浜にいち早く進出した彼らの商館は「英一番館」と呼ばれ、日本の生糸輸出を独占しました。この商館の建設を請け負ったのが、後の鹿島建設の創業者であることも、日本との深い縁を感じさせます。
現在、グループの本社は香港からバミューダへ移転していますが、そのビジネスはアジア全域に広がっており、従業員数は40万人を超えます。私たちが日常的に利用しているブランドも、実はこのグループの傘下にあることが多いのです。
世界屈指のラグジュアリーホテルであるマンダリン オリエンタル ホテル グループは、ジャーディン・マセソンの直系企業です。日本でも東京・日本橋に展開しているほか、瀬戸内や高松・直島への新規展開も発表されています。
香港や東南アジアを訪れたことがある方なら、一度は目にする以下の企業もグループの一員です。
| 分野 | 主な企業・ブランド |
|---|---|
| 小売(DFIグループ) | セブンイレブン(香港/シンガポール)、IKEA(香港/台湾) |
| 飲食 | ピザハット、KFC(一部地域の運営権)、スターバックス(香港等の合弁) |
| 不動産・建設 | ホンコン・ランド、シンドラーエレベータ(合弁) |
ジャーディン・マセソン商会の歴史を辿ると、彼らが単なる貿易商ではなく、「情報の力」と「政治への働きかけ」を駆使して、時代の荒波を乗り越えてきたことが分かります。 幕末の志士たちが、彼らの支援を受けつつも、その裏にある大英帝国の覇権主義をどう見ていたのか。教え込まれた思想と自国の国益の間で、彼らは常にギリギリの選択を迫られていたはずです。 現代の日本も、海外の巨大資本やグローバルスタンダードと無縁ではいられません。彼らの提供する利便性を享受しつつも、その背景にある「資本の論理」を冷静に読み解く目を、私たちも養わなければならないのではないでしょうか。 高槻の発展を考える上でも、こうしたマクロな視点を持ちながら、地に足のついた政策を進めていきたいと考えています。
| 小森さだゆき | 参政党 / 高槻市議会議員
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