2024/10/25
こんにちわ。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
臨時議会2日目。今日は常任・特別委員会の委員長や副委員長を選んでいきます。市議会では、たった1人の無会派議員なのですが、総務生活委員会の副委員長をさせていただくことになりました。ありがたい話です。
役員選出はthe人間関係、the政治力、theこれまでの歴史を、煮詰めに煮詰めた感じです。地方議会でさえあることなので、国会だともっと規模が大きいものでしょう。
前回のブログに引き続いて国民審査です。
参照:最高裁判官の国民審査①
参照:最高裁判官の国民審査②(本記事)
■ 争点は何か?
【性同一性障害の人が性別変更するための手術要件は憲法違反か】
この裁判を担当したのが、今崎氏と尾島氏になります(参照)。

ただ、今回審査されるのが2名ということで、この時の裁判では、最高裁15人の裁判官が、生殖機能をなくす「手術要件」を全員一致で違憲と判断し、「過酷な二者択一」だとしました。
実はこんな法律があります「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」。この法律の第3条に、性別変更の条件が書かれています。
(性別の取扱いの変更の審判)
第三条家庭裁判所は、性同一性障害者であって次の各号のいずれにも該当するものについて、その者の請求により、性別の取扱いの変更の審判をすることができる。
一.十八歳以上であること。
二.現に婚姻をしていないこと。
三.現に未成年の子がいないこと。
四.生殖腺せんがないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること。
五.その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること。
2前項の請求をするには、同項の性同一性障害者に係る前条の診断の結果並びに治療の経過及び結果その他の厚生労働省令で定める事項が記載された医師の診断書を提出しなければならない。
この法律が憲法に反していると判断したということです。精巣・卵巣の摘出を求める生殖不能要件は、変更前の性別の生殖機能で子どもが生まれ、親子関係が混乱したり、社会が急激に変化したりするのを防ぐ目的で設けられた経緯がありました。
【4年前の2019年では合憲】
最高裁は2019年、別の申立人が求めた性別変更について、第二小法廷で4人の裁判官が審理した結果、生殖不能要件を「合憲」としました。生殖能力を失わせる手術が「意思に反して身体への侵襲を受けない自由を制約する面もある」「憲法適合性は不断の検討を要する」と留保をつけたものの、合憲の結論自体は、全員一致していました(朝日新聞より)。
それから4年。今回は裁判官15人全員による大法廷で検討し、「全員一致の違憲」に転じたのです。こんなブレていいものなのか。
■ 判決の全文
ハフポストでは判決全文を載せています。
参照:最高裁はなぜ、性別変更の生殖機能をなくす要件を「違憲」としたのか
めちゃくちゃ長いので、かいつまみます。前段には、全体の状況について解説している感じです。その前提条件の文章に以下のような文言がありました。
平成16年7月の特例法の施行から現在までに、1万人を超える者が性別変更審判を受けるに至っている。この間、国においては、法務省が、平成16年以降、性同一性障害を理由とする偏見等の解消を掲げて人権啓発活動を行い、文部科学省は、平成22年以降、学校教育の現場において性同一性障害を有する児童生徒の心情等に十分配慮した対応がされるよう、各教育委員会等にその旨を要請する通知を発出したり、教職員向けのマニュアルの作成、配布を行ったりしており、厚生労働省も、平成28年、労働者を募集する際の採用選考の基準において性的マイノリティを排除しないよう事業主に求めるなどの取組をしてきた。令和5年6月には、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に寛容な社会の実現に資することを目的として、「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」が制定された。また、地方公共団体においては、平成25年に、東京都文京区で性自認等を理由とする差別的な取扱いその他の性別に起因する人権侵害を行ってはならない旨の条項を含む条例が制定されて以降、相当数の地方公共団体の条例において同趣旨の条項が設けられている。さらに、一般社団法人日本経済団体連合会は、平成29年、企業において、性同一性障害を有する者を含むいわゆるLGBTへの適切な理解を促し、その存在を受容することに向けた取組を行っていくことが急務である旨の提言をしたほか、令和2年以降、一部の女子大学において法的性別は男性であるが心理的な性別は女性である学生が受け入れられるなどしている。また、特例法の制定当時、法令上の性別の取扱いを変更するための手続を設けている国の大多数は、生殖能力の喪失を上記の変更のための要件としていたが、その後、生殖能力の喪失を要件とすることについて、2014年(平成26年)に世界保健機関等が反対する旨の共同声明を発し、また、2017年(平成29年)に欧州人権裁判所が欧州人権条約に違反する旨の判決をしたことなどから、現在では、欧米諸国を中心に、生殖能力のを要件としない国が増加し、相当数に及んでいる。
➡令和の悪法「LGBT理解増進法」が、さっそく判決文にて活用されて影響が出ていますし、現在めちゃくちゃになっているヨーロッパやアメリカを”良い状態”としている時点で、お~~~~~きな勘違いをしていると言わざるを得ない。
次に、親子の関係についても言及しています。
親子関係等に関わる問題のうち、法律上の親子関係の成否や戸籍への記載方法等の問題は、法令の解釈、立法措置等により解決を図ることが可能なものである。性別変更審判を受けた者が変更前の性別の生殖機能により子をもうけると、「女である父」や「男である母」が存在するという事態が生じ得るところ、そもそも平成20年改正により、成年の子がいる性同一性障害者が性別変更審判を受けた場合には、「女である父」や「男である母」の存在が肯認されることとなったが、現在までの間に、このことにより親子関係等に関わる混乱が社会に生じたとはうかがわれない。これに加えて、特例法の施行から約19年が経過し、これまでに1万人を超える者が性別変更審判を受けるに至っている中で、性同一性障害を有する者に関する理解が広まりつつあり、その社会生活上の問題を解消するための環境整備に向けた取組等も社会の様々な領域において行われていることからすると、上記の事態が生じ得ることが社会全体にとって予期せぬ急激な変化に当たるとまではいい難い。
➡「肯認されることとなったが…」とまるで他人ごとのように書いていますが、あんたらがそう判断したんでしょと。あと、今は社会が混乱していないから大丈夫みたいなことが書いていますが、いやいや、混乱したらどう始末をつけるんですか?と言いたいですね。
そして、本件規定による身体への侵襲を受けない自由に対する制約は、上記のような医学的知見の進展に伴い、治療としては生殖腺除去手術を要しない性同一性障害者に対し、身体への侵襲を受けない自由を放棄して強度な身体的侵襲である生殖腺除去手術を受けることを甘受するか、又は性自認に従った法令上の性別の取扱いを受けるという重要な法的利益を放棄して性別変更審判を受けることを断念するかという過酷な二者択一を迫るものになったということができる。また、前記の本件規定の目的を達成するために、このような医学的にみて合理的関連性を欠く制約を課すことは、生殖能力の喪失を法令上の性別の取扱いを変更するための要件としない国が増加していることをも考慮すると、制約として過剰になっているというべきである。
そうすると、本件規定は、上記のような二者択一を迫るという態様により過剰な制約を課すものであるから、本件規定による制約の程度は重大なものというべきである。
➡そもそも性差というものを概念的でしか捉えられていないのでは?男性と女性では脳の働き方からして性差があり、ホルモンや生殖器官の違いによる病気や、代謝の違いが存在しています。DSMなどの精神医学的な見解は盛り込まれていますが、通常の診療などはあまり考慮されていないかと。
この二者択一が、憲法13条に違反すると判断したそうです。
第十三条〔個人の尊重と公共の福祉〕
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
さらに、こんな文章まであります。
(3)地方公共団体においては、近年、いわゆるパートナーシップ制度が飛躍的に拡大している。この制度は、地方公共団体によって違いはあるものの、一般に、婚姻していない二人が生活上のパートナーである旨の宣誓の届出を受理して証明すること等を内容とする制度であり、性的指向や性自認等の点で性的少数者とされる者について、社会生活上の不利益を軽減し、人格や個性を尊重する社会の形成に資すること等を目的とする。平成27年、東京都渋谷区及び世田谷区がこれを始めた後、他の地方公共団体にも広がり、平成31年決定当時は、10程度の市区町であったが、東京都渋谷区等の調査によれば、令和5年6月28日時点において、東京都、大阪府等の14都府県を含め320を超える地方公共団体がこれを設け、これらがカバーする人口は、我が国の総人口の70%を超えているとされる。
いやいや、それは世界が推し進めてきて、日本も右に倣えと言っているようなものでしょうよ・・・。勝手にそうなってきてる~みたいな書きっぷりなんですよね。
■ 更衣室問題
風呂や更衣室は気になるところですよね。こう書かれています。
外性器に係る部分の外観は、通常、他人がこれを認識する機会が少なく、公衆浴場等の限られた場面の問題であるが、公衆浴場等については、一般に、法律に基づく事業者の措置により、男女別に浴室の区分が行われている。このうち、公衆浴場については、浴場業を営む者は、入浴者の衛生及び風紀に必要な措置を講じなければならないものとされ、上記措置の基準については都道府県等が条例で定める(公衆浴場法3条1項、2項、2条3項)。この条例の基準は、厚生労働大臣の技術的な助言(「公衆浴場における衛生等管理要領」平成12年12月15日付け生衛発第1811号厚生省生活衛生局長通知)を受け、一般に、一定年齢以上の男女を混浴させないことや、浴室は男女を区別すること等を定めており、これらを踏まえ、浴場業を営む者の措置により、浴室が男女別に分けられている。旅館業についても同様の規制があるところ(旅館業法4条1項、2項、3条1項)、旅館業における共同浴室については、条例の基準として上記の定めがない場合も多いが、一般に、旅館業を営む者の措置により、男女別に分けられている
➡お風呂の男女別については、条例なんですね。そして、基本は設置業者の責務とされています。
事業者が営む施設について不特定多数人が裸になって利用するという公衆浴場等の性質に照らし、このような身体的な外観に基づく男女の区分には相当な理由がある。厚生労働大臣の技術的助言やこれを踏まえた条例の基準も同様の意味に解され(令和5年6月23日付け薬生衛発第0623号厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生課長通知参照)、上記男女の区分は、法律に基づく事業者の措置という形で社会生活上の規範を構成しているとみることができる。5号規定は、この規範を前提として性別変更審判の要件を規定するものであり、5号規定がその規範を定めているわけではない。
➡5号の規定とは、五.その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること。です。これは、性別変更には規定されているが、風呂に関して定めているわけではないので、今回の判決には関係ないと言いたいのかなと。
イ これらを踏まえて検討すると、性同一性障害を有する者は社会全体からみれば少数である上、性別変更審判を求める者の中には、自己の生物学的な性別による身体的な特徴に対する不快感等を解消するために治療として外性器除去術等を受け、他の性別に係る外性器に係る部分に近似する外観を備えている者も相当数存在する。また、上記のような身体的な外観に基づく規範の性質等に照らし、5号規定がなかったとしても、この規範が当然に変更されるものではなく、これに代わる規範が直ちに形成されるとも考え難い。さらに、性同一性障害者は、治療を踏まえ 医師の具体的な診断に基づき、身体的及び社会的に他の性別に適合しようとする意思を有すると認められる者であり(特例法2条)、そのような者が、他の性別の人間として受け入れられたいと望みながら、あえて他の利用者を困惑させ混乱を生じさせると想定すること自体、現実的ではない。これらのことからすると、5号規定がなかったとしても、性同一性障害者の公衆浴場等の利用に関して社会生活上の混乱が生ずることは、極めてまれなことであると考えられる。
➡この判決とお風呂の問題をごっちゃにすること自体が現実的ではないと言っております。えっ?現実に混乱を生じてますやん。
参照:43歳男「心は女なのに…」温泉施設で女湯に侵入し現行犯逮捕 性別を巡る公衆浴場のルールと多様性への課題
この点に関連して、5号規定がなければ、男性の外性器の外観を備えた者が、心の性別が女性であると主張して、女性用の公衆浴場等に入ってくるという指摘がある。しかし、5号規定は、治療を踏まえた医師の具体的な診断に基づいて認定される性同一性障害者を対象として、性別変更審判の要件を定める規定であり、5号規定がなかったとしても、単に上記のように自称すれば女性用の公衆浴場等を利用することが許されるわけではない。その規範に全く変わりがない中で、不正な行為があるとすれば、これまでと同様に、全ての利用者にとって重要な問題として適切に対処すべきであるが、そのことが性同一性障害者の権利の制約と合理的関連性を有しないことは明らかである。
➡裁判官の方々はみんな頭が良すぎて、ちょっとおかしくなっているのかもしれないですね。
普通に考えて、風呂やトイレ、更衣室などが性別を感じさせる施設であり、みな外観上の問題が大きいところではないでしょうか。判決文はまだまだ続くのですが、もう意味がわからんのですよ。
当該許容区域の利用者の意見等を勘案した上で、5号要件非該当者の当該許容区域への入場を禁止するか、許容するか(日時や曜日を限って入場を許容することなども考えられる。)、あるいは、その中間的な措置を講ずるか(無償又は有償で貸与する水着を着用することを条件として入場を許容することなども考えられる。)、いずれにせよ何らかのルールを利用規則として定める必要に迫られることになるであろう。しかるに、利用者間のトラブルの発生を未然に防止しつつより多くの利用者が満足し得るサービスを提供することは、許容区域の円滑な経営や適切な運営管理という観点からも許容区域の管理者が満たすべき喫緊の要請であるはずであるから、あらゆる許容区域の管理者は、5号要件非該当者の利用に関する当該許容区域の利用規則を定めるに当たっては、利用者が有している「意思に反して異性の性器を見せられない利益」が損なわれることのないよう細心の注意を払うとともに、定められた利用規則の内容を当該許容区域の利用者に周知徹底させるよう努めることが期待できる。この結果、許容区域の利用者の「意思に反して異性の性器を見せられない利益」が損なわれる可能性はさらに低くなるであろう。
➡利用者間のトラブルではなく、主に利用している女性客ではないでしょうか。また、意思に反して異性の性器をみせられない利益ももちろんですが、それ以前に、みられる不利益というのもあるのではないでしょうか。外観からでは性同一性障害なんてわからないわけですし、識別札があるわけでもありません。「みられる不利益」は無視なのでしょうか。
本件規定は憲法13条に違反するものというべきである。
これと異なる結論を採る最高裁平成30年(ク)第269号同31年1月23日第二小法廷決定・裁判集民事261号1頁は変更することとする。本件を原審に差し戻すこととする。よって、裁判官三浦守、同草野耕一、同宇賀克也の各反対意見があるほか、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。
➡最高裁の結論を蹴り倒して、「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」という法律は、違憲であるとなりました。
頼む!常識に戻ってくれ!
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