長田 たくや ブログ

「早期発見!」の裏側で何が起きているのか―CTと発がんリスク―

2026/4/14

兵庫県 川西市議会議員(薬剤師) #長田たくや です。
人間ドックやがん検診で使用されるCTスキャン。これによってがん発生リスクの増加が示唆される論文が報告されました。

「CT関連がんは最終的に年間新規がん診断の5%を占める可能性があり、そうなるとCTはアルコール摂取(5.4%)や体重過多(7.6%)といったほかの重要なリスク要因と同等になるだろう…」とのこと。
参照:CT検査による将来のがんリスク、飲酒や過体重と同程度?
元論文:Projected Lifetime Cancer Risks From Current Computed Tomography Imaging

生活習慣病が「がん」の要因であることは認識していましたが、CTスキャンがここまで影響が大きいとは考えていませんでした。

引用:がん治療新時代WEB


基礎理論を作ったのは日本人
なんとCT技術の基礎概念は日本発で、高橋信次教授によって考案されたX線回転横断撮影法になります(1951年)。
Takahashi-Tomographyという手法が提唱され、研究目的で世界に広まりました。
参照:世界で活躍する日本発のCT技術―歴史と未来—

1971年、実用化された最初のCTスキャンを開発したのはEMI社(イギリス)であり、翌年には臨床導入されました。開発者のゴッドフリー・ハウンズフィールド教授は、ノーベル医学賞を受賞しています。その後、日立や島津製作所がCT開発に参入しました。

日本は、1976年に電子ビーム(EB)CTを世界で初めて開発しました。これまでのCTでは、動きのある臓器(心臓など)の撮影が困難でしたが、EBCTはそれを克服しました。その後、CTが高性能化し、EBCTは使われなくなりました。

このように、日本はCT技術の発展・拡張に大きく寄与してきたことがわかります。


健診のビジネス化
1990年代に入り、健康診断ビジネスが活発になります。技術が進み、検査時間もますます短くなりました。
2000年代には人間ドックにて「早期発見・早期治療」の名のもとに、保険を関係なく値段設定ができたのも大きいでしょう。

CTスキャンの設置数は世界一です。
参照:画像診断ガイドライン2021

画像診断ガイドラインにも、「画像診断の重要性を行政・国民が理解し、広く利活用しているという見方ができる反面、CT被ばくが世界で最も多いなど,画像検査の正当化が不十分という批判もあり、適正な使用が望まれる。」と記載されています。

2004年にLancet誌に掲載されたde Gonzálezらの論文は、本邦における診断用X線の利用がOECD加盟国中最も多いこと、それに伴う発がんのリスクも高いであろうとも記載されています。
参照:診断用X線によるがんリスク:英国およびその他14か国における推定値

つまり、ガイドラインでも「CTを何も考えず使うのは危ないよ」と認識しているわけですね。
そして、2025年に具体的になデータをもって論文が報告されたということです。

川西市でも人間ドックにて助成を受けることができます。CTスキャンは、あくまでオプションとなっていますが。
また、補助を出している5大がん検診も、CTを使うことはしていません。
参照:人間ドック補助金(川西市)

そもそも 健康診断にて寿命が延びるエビデンスが小さいことから、私もあまり受ける必要はないかなと考えている一人です。
でもまぁ、たまには検査には行った方がいいでしょうね。私も5年以上、ちゃんとした検査していないや^^;
参照:人間ドック受けない方が健康のため?利益より害大きく(朝日新聞)


今回、アメリカの研究ではありますが、「2023年のCT検査が被曝患者の生涯にわたって約10万3,000件の将来のがんを引き起こすと推定された。(CT examinations in 2023 were projected to result in approximately 103 000 future cancers)」と記載されています。

考えてみてください。CT機器も一番多く、被ばく量も最も多いとされる日本…。
アメリカでこれならば、日本ではいったいどれほどのがんを引き起こすのでしょうか。

今の日本の医療は「過剰診断・過剰医療」が大きな問題です。
新型コロナでPCR検査に殺到したように「不安」によって非常にコントロールされやすいため、検査は万能ではないことをしっかり認識しなければなりませんね。
当ブログ参照:不安遺伝子が多かった 【日本人の運命(さだめ)か】

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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著者

長田 たくや

長田 たくや

選挙 川西市議会議員選挙 (2022/10/16) [当選] 1,680 票
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肩書 参政党の市議会議員で薬剤師でもあります
党派・会派 参政党

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