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森山 英樹 ブログ

戦没者等の妻に対する特別給付金支給法等の一部を改正する法律案について

2023/2/7

NHK党参議院浜田聡さんが、法案・人事など国会での採決案件について、浜田事務所のスタッフや一般の方と情報共有したい、というメッセージを出しています。

ということで最近、今国会に提出された法案について調べて、このブログに記載しています。

今回は、「戦没者等の妻に対する特別給付金支給法等の一部を改正する法律案」について調べてみました。

参議院のホームページを見ると、提出されている法案の一覧が載っています。浜田さんの話によると、内閣が提出する法案だけでも60本もあるそうです。

国会議員の立場にたってみると、法律案の名前だけをみて、賛成か反対かなどと判断することは出来ないのではないかと思います。

当然、その法律案がどのようなないようなのか、説明書があります。

戦没者等の妻に対する特別給付金支給法等の一部を改正する法律案に関しては、厚生労働省が概要を公開しています。

改 正 の 趣 旨

戦没者等の妻に対する特別給付金について、令和5年度以降も支給を継続する等の措置を講ずる。

 

改 正 の 概 要

1.戦没者等の妻に対する特別給付金の支給の継続

戦没者等の妻に対する特別給付金については昭和38年度から継続して支給されており、平成25年改正により支給された国債は令和5年に最終償還を迎えるが、戦没者等の妻の精神的痛苦はこれまでと変わるところがなく、それに対して国として特別の慰藉を行う必要性には変わりがないことから、令和5年度以降も支給を継続する。

厚生労働省 戦没者等の妻に対する特別給付金支給法等の一部を改正する法律案の概要より

 

いわゆる戦争未亡人に対して、国が特別給付金を出してきたけれども、その期限が今年までなので、延長しましょう、という法律案のようです。

戦争で旦那さんを亡くて精神的にも経済的にも大変な思いをされたのだろうと想像します。それらの人たちに対して最期まで国が補償する、というのであれば、反対する理由がみつかりません。

 

ただ、官庁の役人さんが法律案を作って、それが必要な理由も官僚の人が書いていて、それだけを鵜呑みにして賛成していたら、国会議員は不要になります。官僚のやりたい放題になってしまう可能性もあります。

なのでこのような作業は不慣れなため十分な調査は出来ないのですが、できる範囲で調べてみました。

Googleで検索したところ、先ほど提示した「概要」を発見することができました。その他は、地方自治体がこの給付金について説明している、というような情報が見つかりました。ジャーナリストや政治家がこの法律の問題点に触れているようなものは見つかりませんでした。

YouTubeでも検索してみましたが、関連動画は1つでした。今回の法律案は「妻」が支給対象ですが、その動画は「遺族」が対象のものでした。

戦後約80年が経っているのにまだ国は補償しているんだ、すごいなあ、そんな感じの動画でした。

Twitterが結構、興味深い情報やそのヒントを得ることができます。この法案について、国会で議論されていた情報や、不正受給についての書き込みを見つけることができました。

平成28年4月5日 参議院 厚生労働委員会で議論されていたことを知りました。

まず印象に残ったのが、この委員会の委員長が三原じゅん子さんだったことです。子供のころに金八先生を見ていたものとしては「おおおっ!!」と思ってしまいます。

不正受給に関しては次のようなやり取りがありました。

戦傷病者の妻が基準日より前に死亡しており、受給権が発生していないにもかかわらず、その子供などが死亡の事実を伏せて特別給付金の請求が行われるという不正が行われる可能性もありますが、これに対してどのような対策を行っていくのか、お伺いしたいと思います。

(略)

これまでのところ、委員御指摘のような事案は承知しておりませんけれども、今後とも特別給付金事務の適切な遂行に努めてまいりたいと考えております。

代理人が受取の場合は、戸籍謄本などで身元確認を厳格に行っているとのことでした。

この日の議事録に目を通してみました。その他、様々なことが議論されていましたが「戦没者等の妻に対する特別給付金支給」そのものに対する疑問や反対意見は見当たりませんでした

実際、この法案はその委員会で全会一致で可決されています。

このことからも、2023年1月から始まっている国会に提出された表題の法律案に関しても私なら「賛成」します。

 

余談になりますが、その委員会でその他、どのような問題点が指摘されていたのかをご紹介します。

私はNHK党に関わってから時々国会の議事録を読むようになりました。これは結構、時間と体力を使いますが、なかなか良いなあと思っています。

政党や政治家に関する情報の多くはマスコミを通じて入手してきましたが、その情報はマスコミというフィルターや色眼鏡を通した情報になります。

国会の議事録は、その議員さんが発言した内容がそのまま記録されています。

私はNHK党の関係者で支持者なので、NHK党関連の情報は良く入手しています。でも、これだけだともちろん情報が偏ります。様々なネットニュースを見るようにしていますが、やはり、支持していない政党の情報にはなかなか触れません。それが国会の議事録を読んでいると、色々な政党、色々な議員さんの発信する情報に触れることになります。情報の偏りをできるだけなくす、という意味では国会の議事録を読むのは良いなあ、と思っています。

話が脱線しましたが、まず、今回読んだ「第190回国会 参議院 厚生労働委員会 第13号 平成28年4月5日」は、「戦傷病者等の妻に対する特別給付金支給法及び戦没者等の妻に対する特別給付金支給法の一部を改正する法律案の審査」がメインテーマでした。

今回、国家に提出されているのは、「戦没者等の妻」が対象の法律ですが、「戦傷病者等の妻」という対象があることを知りました。さらに、「妻」ではなく「遺族」も対象になっています。では、その遺族の定義は何か。次のように説明されていました。

特別弔慰金の方の御質問でございますけど、今回の改正におきます特別給付金、妻に対する特別給付金でございますが、と異なりまして、支給対象となる可能性のある者の範囲が広く、戦没者等の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹のほか、戦没者等と一年以上の生計を有するその他の三親等内親族まで含まれる

先ほど紹介したYouTube動画は、こちらの話になります。広い範囲の対象者に長年にわたって政府が補償してきたことを知りました。

ここまでは、妻、遺族など受け取る側の話でしたが、補償の対象となる本人の範囲については次のように説明されていました。

「国と雇用関係にあった軍人軍属や雇用類似の関係にあった準軍属」

準軍属とは具体的に何かというと

「国家総動員法の関係者五百八十二人、戦闘参加者三百五十六人、国民義勇隊員二十四人、満洲開拓青年義勇隊員、義勇隊開拓団員二十六人、特別未帰還者七人、防空従事者十一人、以上、合わせて千六件」

とのことです。

義勇兵と言えば、志願兵ですよね。こういう人たちやその家族まで補償していたんだ~、手厚いなあ、というのが率直の感想です。

ただ、これらの人たちだけが補償対象では、不十分だ、というのです。

空襲で被害にあった一般の人は、戦前は政府が補償していたが、戦後の昭和21年にその根拠法が廃止になって補償されていない、というのです。政府答弁では生活保護制度に移行した、というが空襲で家を失い焼け出された人たちは、生活保護を受けていなかった、という指摘がありました。特に、悲惨だったのがいわゆる戦争孤児だ、と言います。戦争孤児は補償の対象に入っていなかった、というのです。

この指摘は社民党の福島瑞穂さんが主に指摘していました。思想的には社民党の考えと僕の考えは違うのですが、空襲で焼け出された人や戦争孤児が補償の対象になっていない、という話には心を動かされました。

と同時に残酷な言い方かもしれませんが、もう戦後78年経っており、どうしようもないのではないか、やっぱり戦争が起きると本当に大変だから、戦争が起こらないようにしていくことが大事なのではないか、という考えがふと頭をよぎりました。

それを見越していたかのように福島瑞穂さんは次のような話をされていました。

私も、空襲被害者等の補償問題について立法措置による解決を考える議員連盟に所属し、たくさんの皆さんの被害の実態も聞いてきました。対象や金額を限定するとか、私たちも何か努力をして、せめて百歳を超えた杉山さんが生きててよかった、自分がずっと戦後努力してやってきたことが、国会は受け止めてくれた、政治は受け止めてくれたという状況を生きていらっしゃる間にやっぱりつくりたいというふうに思っております。

なるほど~、今からでも遅くはないのかあ、とこれまた心を動かされました。

そこで、その杉山さんって誰なのか調べたところ、共産党の田村智子さんが次のように紹介していました。

百歳を迎えられたという杉山千佐子さん、名古屋空襲で二十九歳で顔の一部を熱風で剥ぎ取られ、左目を失ったと。顔面やけど及び片目失明では福祉手帳の交付もなく、障害福祉年金の対象にもならなかったと。こうお話をされておられます。

(空襲で手や足を失った方々は現在は障害年金の対象)

フルネームが分かったのでさらにGoogleで検索したところ、その杉山さんは既に亡くなられていたことが分かりました。この委員会は平成28年に開催されており、今から7年前です。

 

戦争で大変な思いをされた方は沢山いたけれども、その経験を継承していくことが現代の課題だ、という話もありました。そこで紹介されていたのが、「しょうけい館 戦傷病者史料館」です。なんで平仮名なんだろう、と思いましたが、それはさておき、このしょうけい館は九段にあるそうです。私は子供のころから都内に住んでいますが、知りませんでした。Googleの画像検索でみると、展示物の様子を知ることができました。しょうけい館のホームページでみるとそれらを見ることができません。DVDを無料貸し出ししている、との情報がありましたが、YouTubeなどの画像をアップしたほうが、少しでも多くの人に見てもらえるのではないか、とも思いました。YouTubeにアップされたらバンされてしまうのかもしれませんが、限定公開でURLをホームページを訪れた人に知らせるとか、なんか方法はないものか、そんなことを取り留めもなく考えました。

 

その他、「国債」以外の方法でお金を渡したほうがよいのでは?とか、なんで支給まで8か月もかかるのだ?などの議論がありました。

コロナ時に国民に一律10万円を配るのに時間が掛かりましたが、他のことでも時間が掛かるのは以前から問題視されていたのですね。

 

 

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