2026/3/14
先日、岸田文雄元総理の講演を拝聴する機会がありました。
講演テーマを「総理として見えた景色」と題して総理在任中を振り返りながら語られたのは、「聞く力」「決める力」「伝える力」という三つの力の大切さです。
中でも印象に残ったのは、難しい課題ほど最後はトップが決断しなければならず、その責任は極めて重いというお話でした。
「政治家は評論家ではなく、最後は国益と国民一人ひとりにとって何がプラスになるのかを基準に決めていく」
その言葉には、実際に国のかじ取りを担ってきた方ならではの重みがありました。

この他にも「リアリズム外交」、「新しい資本主義」など実績にも触れながら様々なことについてお話がありました。
外務大臣を長期顕現されてることもあり、外交についても大変示唆に富むお話がありました。現実への対応と理想の追求は二者択一ではなく、厳しい現実を直視しながらも、理想への道筋を示していくことこそ政治の役割であるという考え方です。
これは国政の話である一方で、見附市のような地方都市の地方政治にも通じる視点だと感じました。目の前の課題対応に追われるだけでなく、その先にどんな地域の未来を描くのか。地方政治にもまた、現実と理想をつなぐ力が求められているのだと思います。
様々な話があった中でも特に興味を持って考えさせられたのが、人口減少対策と子育て支援の部分です。
岸田政権では、こども家庭庁の発足、「こども未来戦略」の閣議決定、児童手当の拡充、出産育児一時金の42万円から50万円への引上げなど、少子化対策は制度面で前進しました。
しかしそれだけで出生数の増加につながるほど、現実は単純ではなく、社会全体の意識改革を伴わなければ出生数の増加にはつながらない、という趣旨を話されました。
子育ては当事者世代だけの問題ではなく、独身の方も高齢者の方も含め、社会全体で支えていくべき未来への投資であるという認識を広げていく必要がある。その指摘は非常に本質的だと感じました。
制度をつくることと、社会の空気を変えること。その両方がそろって初めて、本当の意味での少子化対策になるのだと思いました。
私自身、一児の父として、また見附市で活動する地方議員として、この点は非常に重要だと感じています。
人口減少対策というと、どうしても自治体間で「いくら支援を上積みするか」という競争になりがちです。
しかし実際には、それだけで解決するほど単純ではありません。
若い世代が見附市で働けること、安心して結婚や子育てを考えられること、住まい・教育・交通・地域のつながりが支えになっていること。そうした土台があって初めて、子育て支援は実効性を持ちます。
見附市の人口減少対策を考える上でも、単独の制度論だけでなく、暮らし全体をどう支えるかという視点が欠かせないと改めて感じました。
講演後の質疑では私からも、人口減少対策の核心について質問をさせていただきました。
人口減少対策の核心は、単なる子育て支援の上積み競争ではなく、若い世代が地方で働き、結婚し、子どもを育て、安心して住み続けられる社会基盤をどう再設計するかにあるのではないか、という趣旨で質問しました。
雇用、所得、住まい、教育、交通といった課題をばらばらに見るのではなく、一体として考える必要があるのではないかという問題意識です。
これに対する岸田元総理の答えとして、私が受け止めたのは、やはり子育て支援は予算措置だけでは完結せず、社会全体の意識改革とセットで進めなければならないということでした。
見附市においても、人口減少対策や子育て支援は待ったなしの課題です。
だからこそ私は、見附市議会の場でも、目先の施策の是非だけでなく、「見附市で暮らし続けたい」「見附市で子どもを育てたい」と思える地域をどうつくるのかを、これからも問い続けていきたいと思います。
地方政治の役割は、国の制度をただ受け身で待つことではなく、地域の現実を踏まえながら、地域に合った形で希望を形にしていくことにあります。
今回の講演は、国政のトップを務めた方の経験に触れる機会であると同時に、見附市の未来、人口減少対策、子育て支援、そして地方政治の責任を改めて考える時間となりました。
私自身、見附市の現場に立つ一人として、聞くべき声に耳を傾け、必要な決断を行い、その理由を丁寧に伝える政治をこれからも大切にしてまいります。

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