2026/7/23
先日、日経新聞「マンション不都合な真実、ドル箱の大規模修繕」を読み、過去にマンションの理事を務めていた頃の苦い体験を思い出しました。
当時、大規模修繕を控えた理事会である理事が突然「次期も理事を続けたい」と言い出しました。調べてみると、その方は工事関係業者を経営、他のマンションの理事も兼任している人物だったのです。
住民説明会で輪番制の原則を毅然と説明し、その方の強引な再任を阻止したことで、特定業者への利益誘導というリスクを未然に防ぐことができました。
当時は「住民がしっかり関心を持ち、怪しい動きに気づくこと(自衛)」こそが最大の防衛策だと思っていました。
しかし、この記事やSNSでいただいたコメントをきっかけに、問題の本質はもっと根深い場所にあると痛感させられました。
■ SNSで届いた「本当の敵」に関する鋭い指摘
投稿後、SNSで非常にハッとさせられるコメントをいただきました。
「みんな管理会社を味方だと思ってますが、本当の敵はインフレでも経年劣化でもなく、管理会社のバックマージンビジネスです。」
「なりすまし(業者関係者の潜り込み)を防いだとしても、管理会社が入って割高なら同じ。鵜呑みにしないとかではなく、工事への関与自体を禁止にすべき。」
まさにその通りです。
仮に外部業者の不正な潜り込みを防げたとしても、日頃信頼して任せている管理会社自身が「修繕工事でのバックマージンや手数料獲得」を目的としたビジネスモデルになっている以上、住人が割高な工事費を払わされる構造は何も変わりません。
「注意深く見積もりをチェックする」という住民側の努力(精神論)だけでは、プロの手数料ビジネスには太刀打ちできないのが現実です。
■ 「管理」と「工事」の完全分離、そして行政の介入が必要な理由
最近の『ダイヤモンド・オンライン』などの追及記事でも触れられている通り、本来必要なのは利益相反を生み出す「構造自体」の改革です。
高コストと不要工事の誘発
管理会社経由の発注には中間マージンが乗るため、絶対に割高になります。さらに、手数料目的で「まだ壊れていない箇所の不要不急な修繕」まで提案されるリスクがあります。
行政(国交省)の対応の遅れ
国土交通省は、設計コンサルタントの悪質なバックマージンに対しては調査を行い、ガイドラインや通知を出しました。しかし、管理会社の手数料構造に関しては未だに十分なメスが入っていません。
国交省が管理会社の工事関与や手数料構造に規制をかけ、「管理業務」と「工事・発注業務」の完全分離を制度化することこそが、最大の根本治療なるのではないか。
マンションの修繕積立金が高騰し続ける現状は、単なる住まいの問題にとどまりません。
無駄な中間マージンを排除し、マンションの維持費を適正化することは、住民一人ひとりの「可処分所得を守る」という経済的な観点からも極めて重要です。
住民側ができること: 管理会社任せにせず、自ら複数の施工業者を探して直接相見積もり(コンペ)を行う姿勢を持つこと。
社会に求められること: 管理会社の工事関与を禁止・分離する制度改革を進めること。
「自分の大切な資産を守る」ためにも、対症療法ではなく業界構造そのものに目を向け、一人ひとりが声を上げていく時期が来ていると強く感じています。
#マンション管理 #大規模修繕 #修繕積立金 #管理費高騰 #マンション理事会 #管理会社 #バックマージン #不都合な真実 #資産防衛 #国土交通省
#一谷勇一郎

この記事をシェアする
ホーム>政党・政治家>一谷 勇一郎 (イチタニ ユウイチロウ)>マンション大規模修繕の闇