2026/9/15
こんにちは、亀山市議会議員の草川たくやです。
西野公園のプールサイドに、注意書きが出ていました(写真は市民提供)。そこに二つのルールが書かれています。
「幼児(小学生にならないお子さん)の大プールへの入場はできません。」
「小学生は必ず保護者といっしょに泳いで下さい。」

一行目は、あとで書くとおり、施設の作りから見て当然の内容です。私が見直すべきだと考えているのは、二行目です。
「小学生は必ず保護者といっしょに」。ここには、学年の区切りも、身長の区切りもありません。入学したばかりの1年生も、中学校に上がる直前の6年生も、同じように保護者が一緒でなければ大プールで泳げない、というルールです。
付き添いが必要な子がいるのは確かです。ただ、小学生の6年間をひとまとめにして、全員に付き添いを求める必要があるとは、私は考えていません。そして、この一律のルールでいちばん困るのが、小学生と就学前のきょうだいを、保護者1人で連れて行く家庭です。
この点を、2026年9月10日、亀山市議会9月定例会の一般質問で市に問いました。件名5「子どもと子育て世帯の居場所について」の要旨1、公共施設の利用対象年齢ときょうだいを伴う利用についてです。何を聞き、市が何を答えたか。そして、どう変えるべきだと考えているかを書きます。
まず、施設の作りです。西野公園プールには、プールが二つあります。
- 幼児用プール 水深0.4〜0.45m
- 50m競泳プール 水深1.2〜1.4m
その間の水深のプールは、ありません。幼児用のいちばん深いところ(0.45m)と、競泳プールのいちばん浅いところ(1.2m)の間には、0.75mの差があります。
ですから掲示の一行目——幼児は大プールに入れない——は、施設の作りから見て当然です。就学前の子は幼児用プールだけ。小学生が泳ぐなら、水深1.2m以上の競泳プール。この二択です。
ただ、同じ1.2mでも、体に対する深さは学年によってまるで違います。小学1年生と6年生では、平均身長でおよそ30cmの差があります。入学したばかりの子と、6年生とを、同じ一つのルールで扱っているのが二行目です。
ここに、掲示の二行目が重なります。小学生は必ず保護者と一緒に泳ぐ。幼児は大プールに入れない。
小学生の上の子と、就学前の下の子。この二人を保護者1人で連れて行くと、どうなるか。上の子は大プールに入り、付き添いが要ります。下の子は大プールに入れず、幼児用プールにいます。上の子と下の子が別々のプールに分かれ、保護者が1人だと、どちらか一方にしか付いていられません。
下の子を幼児用プールに一人で残すわけにはいきません。かといって、上の子を大プールに一人で入れることもできません。結果として、上の子が大プールをあきらめて幼児用プールで過ごすか、もう一人の手が空く日を待つか、その日は行かないか——という選び方になります。
上の子が高学年でも、同じです。ルール違反をしたい、という話ではありません。ルールを守ろうとすると、この条件の家庭が行き先を失う、という話です。

では、ほかの公立プールはどうしているか。三重県内を見ると、小学生を一律にしていないプールがあります。
- 伊勢市の御薗B&G海洋センターのプール:保護者の付き添いが必要なのは小学3年生以下。西野公園と同じく、競泳用と幼児用の二つのプールの構成です。
- いなべ市の温水プール:保護者の付き添いが必要なのは小学3年生以下。あわせて、保護者1人につき何人まで入場できるかも決めています。
西野公園と同じ二つのプールの構成でも、付き添いを小学3年生までにして運営しているプールがあるということです。
国の考え方も、学年で一律に区切るものではありません。プールの衛生基準に関する国の通知は、付添者を求める対象を「単独でプールの利用が困難な者」としています。一人で利用できるかどうかで判断する、という考え方です。
西野公園の「小学生は全員」は、こうした例と並べると、とても広い線引きです。
9月定例会の一般質問では、この構造を示したうえで、市の方針をたずねました。
聞いたのは、ルールをなくしてほしいということではありません。安全を確保したうえで、保護者1人でも歳の離れたきょうだいを一緒に見ていられるように、付き添いを不要とできる線引きがあり得るのかどうかを含めてルールを見直せないか。年齢で切るのか、学年で切るのか、身長で切るのか。切り方は、一つではないはずです。
市は、
身長や高学年といった線引きであれば、付き添いを不要とすることも考えられなくはない
との考えを示しました。
そのうえで、
そうした線引きを設けた場合には、きょうだい連れの保護者の負担軽減や利便性の向上につながる
とも述べています。
そのうえで、
人命尊重を最優先とする観点から、ルールを改めて身長や学年を要件に保護者の同伴を不要とすることは現段階では難しいのではないか
というのが結論でした。
私は、この答弁をゼロ回答だとは受け取っていません。線引きの余地は否定されず、効果も認められたうえで、止まっているのは「現段階では難しいのではないか」という一点です。
大事な前提を、はっきり書いておきます。
水の事故は、起きてからでは取り返しがつきません。監視の体制も、万一のときの責任も、施設を管理する市が負います。安全の水準を下げてくれと求めるつもりは、私にはありません。
私が求めているのは、安全を保ったまま、線引きを実態に合わせることです。付き添いが必要とされる背景には、体格や泳力に対して水深が深いことがあります。そうであれば、区切るべきは、小学生の6年間をひとまとめにした「小学生」ではなく、体格や泳力のはずです。
もちろん、監視員の配置や当日の混み具合など、水深以外の条件も安全を左右します。そして、小学3年生までと線を引いているほかのプールも、安全をおろそかにしているわけではないはずです。同じように水の事故に向き合い、万一のときの責任を負う公立のプールが、安全を確保したうえで運営する方法として、その線を選んでいます。安全を守ることと、小学生を一律に扱わないことは、両立できるということです。
市自身も、答弁で身長や高学年という切り方に触れました。一律でなければ安全を守れないのかどうか、改めて確かめてほしいと私は考えています。
西野公園は、複合遊具の更新など、これまでも議場で取り上げてきた公園です。プールが開くのは夏の2か月ほどですが、夏に2か月だけ開くプールも、市が用意している子どもの居場所の一つです。
子どもが遊べる場所のことは、これまで繰り返し議場で取り上げてきました。2022年6月の定例会では、西野公園と亀山公園の遊具の更新に続けて、東野公園の遊具も更新するよう求めました。市は計画に沿って、亀山公園に続き東野公園を令和6〜7年度に更新する予定を示し、その後、亀山公園のわんぱく広場や東野公園の遊具は更新されています。スケートパークにも関わってきました。
そして、強く求めてきたのが、暑い日でも雨の日でも、子どもがのびのびと遊べる室内の遊び場です。夏の暑さが厳しくなるほど、屋外の遊具もプールも、使える日や時間は限られます。今回の9月定例会でも、児童センターの移転整備にあわせて、この点を取り上げました。
場所ごとに事情は違いますが、問い方は同じです。せっかくある場所を、子どもと家族が実際に使えているか。使えていないなら、それは施設の問題なのか、運用の問題なのか。
今回のプールは、運用の問題です。プールを作り替えなくても、ルールの線引きは変えられます。

議場では、来年の夏に向けて、可能な変え方を研究・検討してほしい、と求めました。あらためて、市に求めたいことを二点にまとめます。
1. 「小学生は全員」の一律の付き添いを見直すこと。 学年か、身長か、泳力か。小学3年生までと線を引いているプールがあるように、区切り方の実例はすでにあります。監視の体制と合わせて、どの線なら安全を保てるのか。来年の夏に間に合わせるには、この秋から検討を始める必要があります。
2. 変えるべきところは、来年の夏までに実際に変えること。 検討して終わりにせず、変えるべきと分かったところは、ルールを改めてほしいと考えています。変えた内容は、開設前に市民に分かる形で示してほしい。行ってみて初めて掲示で気づく、ということは避けたいのです。
9月10日の答弁で、市は線引きの余地そのものは否定しませんでした。ここを手がかりに、来年の夏に間に合うよう、所管に働きかけていきたいと考えています。
西野公園のプールで、きょうだいの年齢差や付き添いのことで困った場面がありましたら、ぜひお聞かせください。皆さんの具体的な場面が、市に届ける材料になります。
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