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【予算委員会】「対決より解決」の姿勢で問う。エネルギー安全保障と子育て支援の抜本拡充に向けて

2026/3/16

皆さま、こんにちは。衆議院議員の浅野さとしです。
3月12日(木)の衆議院予算委員会で質疑に立ちました。本日はその内容の解説をお届けいたします。
 
1. はじめに:今、国会に求められる「熟議」のあり方
現在、日本の国会は極めて異常な事態にあります。予算委員会をはじめ、与野党の合意がないまま審議を強行する「職権立て」がすでに14回を数えています。この「日程ありき」の強引な運営は、熟議の民主主義を自ら破壊し、主権者である国民を軽視する行為に他なりません。
しかし、国民民主党は単なる対立や批判のための批判には与しません。私たちが掲げる「対決より解決」の政治姿勢は、こうした議会の機能不全を正し、物価高騰や安全保障の危機といった「国民生活の現場」の切実な課題に光を当てるための戦略的な選択です。巨大与党の数の暴力に対し、私たちはデータと論理を武器に、建設的な政策提言で挑みます。
本日の質疑では、まず刻一刻と迫る中東情勢を受けたエネルギー危機のシミュレーションを示し、続けて現役世代や困難な状況にある家庭を救うための制度改革について、政府の決断を迫りました。
 
2. 中東情勢とエネルギー安全保障:原油途絶リスクへの備え
ホルムズ海峡の緊張は、もはや遠い国の出来事ではありません。日本のエネルギー供給は、文字通り「数日後」に崖っぷちを迎えるリスクを抱えています。
 
現状認識の共有:残された猶予は「8日から10日」
中東から日本へ原油を運ぶタンカーの航行には、通常約20日間を要します。3月1日にホルムズ海峡が実質的に封鎖されてから、本日で12日が経過しました。つまり、封鎖前に海峡を通過し、現在日本に向かっている「最後のタンカー」が到着し終えるまで、あと8日から10日程度しか猶予がないということです。それ以降、中東からの原油供給は完全に途絶えます。政府はこの冷厳な「タイムリミット」を直視しなければなりません。
 
政府の備えと放出計画
赤澤経済産業大臣からは、G7やIEA(国際エネルギー機関)との連携に基づき、以下の備蓄放出を決定したとの答弁がありました。
 ・民間備蓄:15日分を放出
 ・国家備蓄:当面1ヶ月分を放出
 
評価と課題
私たちは、単なる備蓄の放出決定で満足しているわけではありません。重要なのは、放出された原油がいかに迅速に国内の精製事業者に届き、ガソリンや灯油といった製品として市場に流通するかという「デリバリーのスピード」です。供給不安によるパニックを防ぐため、一刻も早い実効的な供給体制の構築を求めました。
 
3. 「石油製品」ごとの緻密な備蓄管理:ナフサ供給の危機感
原油全体の備蓄量だけでなく、産業の米である「ナフサ」や家計を支える「灯油」など、製品ごとの在庫を精緻に管理し、可視化することが不可欠です。
 
製品別在庫の可視化と透明性の確保
通常、製品別の備蓄内訳は公表されませんが、情報の不透明さは市場の不安を煽ります。浅野が石油統計速報の国内在庫量を基に独自試算したところ、現状は以下の通り極めて逼迫しています。
 ・ナフサ:約2週間分
 ・灯油:約30日分
 ・軽油:約18日分 これに対し、政府からは「精製事業者と連携し、最新の備蓄状況を把握した上で、迅速な情報公表ができる体制を整える」という、透明性向上に向けた前向きな回答を引き出しました。
 
ナフサの戦略的重要性
特にプラスチック原料となるナフサは、消費量の約4割を中東からの輸入に依存しています。国内生産(4割)や他地域からの輸入(2割)があるとはいえ、中東供給が止まれば在庫は2週間程度しか持ちません。これは4月以降、製造業においてラインの停止や減産といった深刻な事態を招くことを意味します。製造現場の悲鳴を政府は重く受け止めるべきです。
 
国家備蓄放出の価格方針
緊急放出時の随意契約における価格設定について、政府は「産油国が公表している1ヶ月前の公式価格(実例価格)」を基準とする方針を明言しました。これは価格抑制以上に、まずはサプライチェーンと生産活動を維持するための「供給継続」を最優先した措置であり、その妥当性を確認しました。
 
4. 子育て世帯の負担軽減:年少扶養控除の復活をめざして
エネルギー問題で産業の土台を守ると同時に、現役世代の家計を直接下支えする税制改正が必要です。
 
「水平的公平性」の観点からの提言
私たち国民民主党は一貫して「年少扶養控除」の復活を求めています。復活すれば、子ども1人あたり年間数万円(7万〜8万円規模)の負担軽減となります。 政府は「控除は高所得者ほど有利になる」と主張しますが、これは本質を突いていません。重要なのは、同じ年収であっても子供を育てる世帯は「担税力(税を負担する能力)」が低下しているという事実です。この差異を税制で調整することこそが「水平的公平性」であり、所得再分配の正当な機能です。
 
政府の姿勢と解決への道筋
片山財務大臣は、過去の「控除から手当へ」の流れを理由に慎重な姿勢を崩しませんでしたが、一方で、今後設置される「国民会議」において、給付と税制を包括的に検討することを約束しました。この「国民会議」を単なる検討の場に終わらせず、実効性のある制度改正を勝ち取るための次の戦術的戦場と位置づけ、議論を牽引していきます。
 
5. 「制度の不条理」を正す:障害があるひとり親への支援拡充
政治の光が届きにくい「制度の谷間」で、生存権を脅かされている人々がいます。障害年金と児童扶養手当の「併給調整」という構造的矛盾を質しました。
 
併給調整という名の壁
障害があるひとり親が、育児の追加費用を補う「障害年金の子加算(月約2万円)」を受け取ると、その分が「児童扶養手当」から差し引かれてしまいます。 政府は最高裁判決を根拠に、両者を「同一の性格(所得保障)」と述べますが、実態は全く異なります。障害を持って暮らすための支援と、ひとり親としての養育支援は、明らかに「別目的」です。
 
時代背景に合わせた解釈の変更を
年収200万円未満という極めて厳しい状況で、月1万円、2万円の調整が死活問題となる世帯があります。令和3年の法改正で一定の前進はあったものの、依然として満額受給は阻まれています。 「時代背景は変わった」――これが私たちの主張です。当時の判決に固執するのではなく、現代の当事者が直面する困難の深さに寄り添い、この「不条理な壁」を撤廃すべきです。黄川田大臣に対し、多面的な支援の継続を強く迫りました。
 
6. おわりに:解決への責任を果たすために
本日の質疑では、政府から「石油製品別備蓄情報の把握と迅速な公表」「税制・福祉制度の包括的な議論継続」という具体的な一歩を引き出しました。
「対決より解決」。私たちのこの旗印は、決して妥協を意味するものではありません。数の力に頼る与党に政策の不備を認めさせ、国民にとって最善の解を導き出すための、最も鋭利な武器です。
エネルギーの安定供給から、制度の狭間に置かれた家庭の救済まで。私たちはこれからも現場の切実な声を国政に届け、誰もが安心を実感できる社会の実現に向け、責任ある政治を貫いてまいります。

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著者

浅野 さとし

浅野 さとし

選挙 第51回衆議院議員選挙 2026年 (2026/02/08)
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茨城5区 70,438 票 [当選] 比例 北関東ブロック 国民民主党

肩書 衆議院議員
党派・会派 国民民主党
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