皆さま、こんにちは。衆議院議員の浅野さとしです。
3月2日(月)、私は予算委員会の質疑に立ちました。現在、国会は令和8年度予算案および関連法案の審議という、極めて重要な局面を迎えています。年度末という「刻限」が迫る中、国内では法案成立の遅れが国民生活を脅かし、国外では予測不能な中東情勢が日本のエネルギー供給を揺さぶる――まさに「二正面作戦」の様相を呈しています。
国民民主党の議員として、私の使命は単なる政府批判ではありません。現場の混乱を未然に防ぎ、国民の皆様の「手取りを増やす」実利をもたらすための、建設的な政策提言です。質疑の戦略的意図と、政府から引き出した回答の妥当性を、専門的な視点から詳しく解説します。
■タイムリミット目前:教育現場と物流・国民生活への混乱回避
まず私が総理に質したのは、3月末までの予算・法案成立という「デッドライン」の重みです。政治の停滞は、単なる数字の遅れではなく、皆様の日常に深刻な実害を及ぼします。
高市総理は「仮定の質問には答えない」としながらも、年度内成立に全力を尽くす決意を表明しました。しかし、政治の遅れのツケを現場の教員やドライバー、そして国民の家計に回すことは断じて許されません。政府には、最悪の事態を想定した機動的な対応を強く求めました。
■エネルギー安全保障:ホルムズ海峡緊迫と日本の「備え」の真実
国内の足元を固めると同時に、視線は緊迫する国際情勢へ向けなければなりません。中東でのイランへの大規模攻撃、そしてハメネイ師死亡の報道は、日本の生命線である「ホルムズ海峡」に激震を走らせました。
原油輸入の約90%を中東に依存する日本にとって、これは対岸の火事ではありません。現に、日本郵船、商船三井、川崎汽船といった海運大手は、既に同海峡の運行停止をしていると聞いています。
私は総理に対し、海峡封鎖の事実確認と備えを問いました。総理からは、「石油備蓄は254日分ある」との回答がありましたが、備蓄の日数に安住してはなりません。IEA(国際エネルギー機関)との緊密な連携や、産油国への緊急割当交渉など、複層的な外交努力こそが真のエネルギー防衛策です。
■資源自給国家への挑戦:南鳥島レアアース泥とフュージョンエネルギー
不安定な国際情勢に翻弄されないためには、日本のEEZ(排他的経済水域)に眠る「宝箱」をこじ開け、日本を「資源自給国家」へと作り変える必要があります。
高市総理からは「並々ならぬ思い入れがある」との答弁があり、GX投資戦略に基づく官民1兆円規模の投資を推進する方針が示されました。基礎研究から社会実装までの「死の谷」を越えるための戦略的投資を、私たちは強力に後押ししていきます。
■都市鉱山の徹底活用:製造現場の悲鳴を「金脈」に変える
新たな資源を掘り出す一方で、既存の資源を循環させる「都市鉱山」の活用も欠かせません。 現在、レアメタルの調達コストは3倍超に激増しています。製造現場からは、「磁石単体では売ってもらえず、必要な磁石を確保するために高額な部材を丸ごと買い取って分解している」という、文字通り「悲鳴」が上がっています。
私は、本格化する「原発の廃炉プロセス」から発生する電子機器やケーブルを、レアメタルの巨大な供給源として位置づけるべきだと提案しました。斎藤経産大臣からは、サプライチェーン多角化支援に加え、電力事業者と連携した資源回収技術の開発を検討するとの前向きな回答を得ました。廃棄物を価値ある資源に変える投資こそが、日本の製造業のコスト競争力を守るのです。
■デジタル資産革命:Web3産業を牽引する「2027年」へのスピード感
次世代の成長エンジンであるデジタル産業の育成において、日本の税制は「足かせ」になっています。暗号資産はもはや投資対象ではなく、Web3時代の不可欠なインフラです。
私は、「20%の申告分離課税」の実施を2028年から2027年1月へ前倒しすること、さらにレバレッジ規制を現在の2倍(FX並み)から10倍程度まで緩和することを要求しました。 政府側からは、利用者保護や「クリプト」という国際呼称(G20基準)との整合性、システム対応に時間を要する(2028年開始の理由)との慎重な回答がありましたが、米国やドバイに遅れをとる現状に危機感が足りません。イノベーションを殺さない「利用者保護と成長の両立」に向け、さらなる規制緩和を迫ります。
■中小企業の「稼ぐ力」と「人づくり」:1.2兆円 vs 1,000億円の不条理
デジタルや先端産業への巨額投資が進む裏で、日本の土台である中小企業の疲弊は限界に達しています。 令和8年度の経産省予算案を見ると、AI・半導体関連には1兆2,390億円もの巨費が投じられる一方、中小企業対策費はわずか1,079億円。前年度からさらに減額されています。
全企業の99.7%を占める中小企業の65%が赤字という現状で、人流出を防ぐための「防衛的賃上げ」はもう限界です。さらに、技能人材育成の象徴である**「技能五輪2028国内大会」の中止危惧**についても、私は強く再考を促しました。 「稼げる構造」への転換には、補助金だけでなく、現場の「人」が正当に評価される仕組みが不可欠です。厚労大臣からは、現場の声を再ヒアリングし、開催に向け柔軟に検討するとの答弁を引き出しました。
■税制の哲学:食料品0%か、それとも「手取り」を増やす控除か
最後に、物価高対策の「哲学」について。高市総理が掲げる「食料品消費税0%」と、国民民主党が掲げる「社会保険料・住民税控除(178万円の壁対策)」、どちらが真に国民を救えるでしょうか。
総理からは、私の提案を「有力な手法の一つ」として、新たに設置される「国民会議」での議論に招待するとの呼びかけがありました。
■建設的な野党として「国民の生活」を政治の真ん中に
質疑を通じて私が最も強調したのは、政府が提唱する「国民会議」が、単なる国会の形骸化を招く場であってはならないということです。国会の外で予算の骨格を事前合意し、議会での審議を「セレモニー」にすることは、民主主義の否定です。
しかし、党派を超えて「手取りを増やす」ための知恵を絞る場であるならば、私たちも議論を深めていくことは否定しません。
これからも「国民の生活」を政治の真ん中に据え、政府に対しては「現場のリアリティ」を持って対峙していきます。皆様の「手取り」を増やし、未来に希望が持てる日本を創るために、浅野さとしの活動にぜひご注目ください。