2026/7/23
みなさんは「終身サポート」をご存じでしょうか?
簡単に言えば、頼れる家族がいない方が、日頃の見守りや入院時の手続き、亡くなった後の葬儀・納骨などを、自分で意思を示せるうちに契約して備える仕組みです。練馬区では2026年4月に事業が始まり、6月末までに約70人から相談が寄せられました。7月21日の保健福祉委員会での報告をもとに、制度の内容と課題を整理しました。
終身サポートは、介護そのものを提供する制度ではありません。
これまで家族が担うことを前提としてきた、入院や施設入所の手続き、亡くなった後の葬儀、納骨、家財処分、公共料金の解約などを、社会福祉協議会や専門の事業者が契約に基づいて支えるものです。
練馬区社会福祉協議会の「そなえ・あんしん365」では、毎月の電話や定期的な訪問による見守り、葬儀・納骨などの手続きが基本サービスです。希望すれば、入退院時の付き添いや賃貸住宅の手続きも利用できます。
ただし、病院や施設から求められる「身元保証人」になる制度ではありません。また、すべてが無料というわけでもありません。
見守りと死後の手続きの利用料は無料ですが、葬儀、納骨、家財処分などの実費は、あらかじめ預けておく必要があります。入退院時の支援などは有料です。

(出典:そなえ・安心365)
終活全般の相談窓口には、6月末までに実人数183人が相談し、そのうち終身サポートについての相談は約70人でした。2人が契約の手続きに入り、ほかにも利用を検討している方がいます。
始まってわずか3か月でこれだけの相談があったことからも、家族だけに支援を頼る仕組みが、現実に合わなくなっていることが分かります。
身寄りがないことは、特別な誰かだけの問題ではありません。
「そなえ・あんしん365」は、65歳以上または障害のある方などで、身近に頼れる親族がいないこと、所得や預貯金などが一定額以下であること、自分で契約内容を理解して判断できることなどが利用条件です。
委員会では、約40人が社協の対象外となり、そのうち14人は民間事業者への引継ぎが考えられると説明されました。
そこで区は7月6日、社会福祉協議会と民間事業者団体との協定を結び、社協の条件に合わない方にも選択肢を広げました。これは大切な前進です。詳細は過去のブログをご覧ください。
一方、対象外となった方が、その後、本当に必要な支援につながったのかは確認が必要です。
「条件に合いません」で終わらせず、別の相談先や利用できる制度まで丁寧につなぐことが求められます。
協定先の2団体には、合わせて13の事業者が登録しています。しかし、料金の仕組みは事業者ごとに違います。
最初に多くのお金を預けるところもあれば、日々の支援料金が高いところもあります。
利用する方が安心して選べるよう、初期費用、月々または利用ごとの費用、解約した場合の返金、預けたお金の管理、事業者が廃業した場合の引継ぎ、苦情の相談先まで、同じ形式で比べられる一覧が必要です。
区も協定を結んで終わりではなく、契約後に問題が起きていないか、継続して確認すべきです。
現在の相談者は、ほとんどが高齢者です。
しかし、障害のある子を支えてきた親が亡くなった後の生活、いわゆる「親なき後」も深刻な課題です。委員会でも、親が元気なうちに子どもの将来に備えたいという家族の思いが取り上げられました。
この事業は、本人が契約内容を理解できることが前提です。判断や契約、財産管理を支える成年後見制度もありますが、それだけですべてが解決するわけではありません。
本人の意思を確かめながら必要な支援を組み合わせ、親が元気なうちから相談できる仕組みが必要です。
身寄りがないことは、本人の責任ではありません。
大切なのは、制度をつくるだけでなく、どこに相談すればよいか、いくらかかるか、支援が最後まで続くかがわかることです。
相談後にどれだけ支援につながったのか、苦情やトラブルはなかったか、対象外となった方はどうなったのか。区には、こうした状況を継続して検証し、分かりやすく公表してほしいと思います。
誰もが、家族の有無や資産の多寡にかかわらず、本人の意思を尊重される練馬区へ。制度のすき間を一つずつ埋めていく取組を、練馬区議会でも引き続き求めていきます。

The post 【練馬区議会】「終身サポート」とは? 3か月で相談70人、身寄りがなくても最期まで安心して暮らせる仕組みへ first appeared on 岩瀬たけしウェブサイト.
この記事をシェアする
ホーム>政党・政治家>岩瀬 たけし (イワセ タケシ)>【練馬区議会】「終身サポート」とは? 3か月で相談70人、身寄りがなくても最期まで安心して暮ら...