2026/6/29
練馬区北西部の「悲願」。6月の交通対策等特別委員会で、都営大江戸線の延伸と関連事業について報告がありました。
大江戸線延伸は、現在の終点である光が丘駅から、土支田・大泉町・大泉学園町方面へ約4km延ばし、区内に「土支田駅」「大泉町駅」「大泉学園町駅」の3つの新駅を設ける計画です。さらに将来的には、JR武蔵野線の東所沢方面までつなげる構想もあります。
練馬区北西部は、23区内でも珍しい鉄道空白地域です。最寄り駅まで1km以上離れた地域も多く、大泉学園町や大泉町、土支田の皆さんにとって、鉄道延伸は長年の願いでした。区の資料でも、延伸によって都心への所要時間が短縮され、東京方面は64分から50分、池袋方面は42分から30分になると示されています。
東京都は令和5年に「大江戸線延伸にかかる庁内検討プロジェクトチーム」を設置し、令和7年10月に現在の検討状況を公表しました。試算では、概算事業費は約1600億円、旅客需要は1日約6万人増、費用便益比は1以上、累積損益は開業から40年以内に黒字転換するとされています。
ただし、これはあくまで「一定の条件を仮定した試算」です。ルートや駅の位置、事業スキーム、費用負担は今後の協議で変わる可能性があります。東京都の資料でも、今後の課題として、練馬区による沿線まちづくりの具体化、都区間の費用負担の整理、物価高騰で事業費が増えた場合の対応方針が挙げられています。

(出典:練馬区)
練馬区は、大江戸線延伸推進基金を積み立てており、令和8年度には30億円を積み増し、累計155億円とする予定です。延伸の実現に向けて、区が一定の負担をすること自体は理解できます。
一方で、事業主体は東京都です。総事業費が1600億円にのぼり、今後さらに増える可能性もあります。報道では区の負担が約200億円ともされていますが、都と区の負担割合、区が負担する理由、上限、物価高騰時の再協議ルールは、区民に分かる形で明確にすべきです。
大江戸線延伸は大泉地域だけの課題ではありません。練馬区全体の財政に関わる事業です。保育、教育、福祉、道路、公園など、ほかの大切な施策への影響も含めて、区民の理解を得ながら進める必要があります。
大江戸線延伸は、まちづくりと一体で進められます。区は「大江戸線延伸―沿線まちづくりデザイン―」を令和8年秋ごろに策定する予定で、オープンハウスやアンケートを通じて地域の声を聞いています。資料では、大泉町駅予定地周辺について「地域資源であるみどり等を活かした拠点づくり」を検討するとされています。
私はこれまでも、大江戸線延伸について、便利になることへの期待と同時に、大泉の魅力であるみどりが失われることへの危惧も訴えてきました。大泉学園町に暮らす中で、23区にありながら多くのみどりに囲まれていることこそ、この地域の大きな魅力だと感じています。
だからこそ、延伸を進めるのであれば、単なる開発ではなく、みどりを守り、歩きやすく、暮らしやすいまちにすることが不可欠です。駅前広場、バスや自転車との乗り継ぎ、歩行者空間、商業施設、公共施設、そして農地や樹木をどう残すのか。これらを一体で考える必要があります。
私は、大江戸線延伸の意義を理解しています。鉄道空白地域の解消、移動時間の短縮、地域経済への波及効果は大きなものです。ぜひ実現してほしいと思っています。
だからこそ、都任せでも、区の負担ありきでもいけません。事業費、区負担、まちづくり、住民合意を一つひとつ丁寧に整理し、区民に説明しながら進めるべきです。
吉田新区長は、国や東京都に直接働きかける姿勢を示しています。練馬区としても、東京都に対して責任ある関与と十分な財政負担を求めながら、地域の声を大切にして延伸実現に向けて取り組むよう求めていきます。

The post 【練馬区議会】大江戸線延伸、2040年ごろ開業へ前進? 事業費1600億円と区の負担は first appeared on 岩瀬たけしウェブサイト.
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