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鈴木 こうじ ブログ

2014-6月議会一般質問(新環境クリーンセンターほか)

2022/4/12

まず論点の一番目「民間活力の導入」から
 ⒈民間活力の導入について

【1回目】現状を問う
①「企業立地促進奨励金制度」過去10年間の利用状況(アウトプット)と、その成果(アウトカム)
②「富士市事業所内保育施設整備費補助金」過去2年間の利用状況(アウトプット)と、その成果(アウトカム)
③「あなたも商店主支援事業」過去7年間の利用状況(アウトプット)と、その成果(アウトカム)
④200億円を超えると予想される新環境クリーンセンターの施設建設において、どのような「民間活力の導入手法」を考えているのか?

 当局からの回答 
①「144社に49億1千万円を交付」。成果は「新規雇用は10年で1087人」。利用企業の8割は製造業。次いで倉庫業、道路貨物運送業、卸売業の順。
 大雑把に言うと50億近く注ぎ込んで雇用効果は1000人余り。一人当たり500万円の交付金ということ(雇用効果は低いが、装置産業の誘致は将来の固定資産税増が見込める)
②利用は一件も無し。
③7年間で補助金2000万円。成果は10軒(ただし、内1軒は3年後に撤退)。
 しかしこの7年間で依然として吉原商店街、富士駅前商店街のシャッター通り化は進んでおり、焼け石に水といった状態。
④「PFI事業方式は所定の手続きが決まっており、その手続きには相当時間を要する」  「ごみ焼却場建設を民間任せにしたら何をするかわからないという市民の意見を考慮」  「市債残高700億円とはいえ、まだまだ借金が可能」(私の調べでは、市債残高を一人あたりに換算すれば、県で4番目の少なさ。)  
以上の理由から、公設とし運営は民間委託つまりDB+O(デザインビルド プラス オペレーション)方式を採用。

【2回目以降】具体的に聞く
①そのうちのどれくらいの割合が、フロント工業団地への企業誘致に活用されたのか?奨励金利用企業の何社が「障がい者法定雇用率」を遵守しているのか?
②なぜ成果(アウトカム)が上がらないのか?富士市役所における女性管理職登用率はどれくらいか?
③補助金の変換を求めた例はあるか?
④巨額な建設費用削減のため、PFI制度を活用する考えはないか?ファイナンスの監視は誰がしていくのか?その方法は? (以下民間人出身の仁藤副市長に伺う) 日産自動車のカルロス・ゴーン社長は就任当初、こうしたイニシャルコストに関して20%削減のコミットメントを各社に求めたと記憶しているが、仁藤副市長が社長をしていた会社ではどうだったか?

当局からの回答
①フロント工業団地進出企業の9社が利用。法定雇用率を遵守しているかどうかは調査していない。ただし障害者雇用企業には優遇措置をもうけており、一定のインセンティブは期待できるはずとのこと。  
 障害者法定雇用率を守れない企業に交付すべきではないという私の主張には否定的見解(またか、といった苦笑まじりの回答)。このあたり、障害者雇用の意義について市当局はまったく理解できていないことがよく解る。デフレの正体は「生産年齢人口の減少」。であるならば、重要なのは社会参加する人口を増やすことだ。そのために何をするのか、外国人労働者の導入などは愚の骨頂、日本には未だに活用されていないレイヤーがある。それが女性や高齢者そして障害者だ。  
 ここで川崎市とISFネットという会社の「就労困難者の雇用に関する包括的協定」について説明。(現在、この事業に対して全国から視察が殺到している。2年越しのラブコールに答え、呉市とも同様の協定が結ばれる見込み)  ISFネットはこの4月24日記者会見し、昨年度一年間で102名の生活保護受給者の雇用を達成したと発表。生活保護費5億円を削減した。これは一時的な効果ではない。10年で50億、20年で100億円の生活保護費が減る。(しかもこの人たちは逆に「税金を納める側」に回ったのだ)
 この事例は「都会」だから可能だと言う訳ではない。このISFネットが昨年、お隣の沼津市に進出した。
 市長に対し、この企業が運営する「従業員の半分以上が障害者」というレストランをぜひ一度視察してもらいたいと要請。実はこうした事例研究のオーソリティが富士市役所内にいることを紹介して終わる。(「障害者雇用で輝く52の物語」という本の執筆者が市役所にいる)
②成果が上がらない理由は不明(市は一所懸命説明しているが応募がない)。富士市の女性管理職登用率は6%。
 では富士市役所が率先して「事業所内保育施設」を設置してはどうか?との質問には否定的見解。そのつもりは無い。組合からもそうした要求は無い。(従業員満足度の高い企業ほど生産性が高いという一般的な法則は市役所にはあてはまらないのだろうか。組合対策しか頭に無いとしたら非常にもったいない。顧客満足度重視というのは当たり前で「ではどうすれば従業員が顧客満足度をあげるべく取り組むようになるのか」という命題を解決するのが経営者つまり市長の仕事)
 次に副市長の回答。「前の会社の女性の管理職登用率については答えられない」(製造業なので女性の活用は少ない。私の調査では4%程度)
 副市長が率先して事業所内保育施設整備を各企業に働きかけるつもりはないか?との質問には 「女性授業員の多くが電車通勤だったので事業所内保育施設整備よりもソフト政策重視」との回答。 議論が噛み合ない。そのつもりはない、という意味か。
③3年間経営が継続されれば、補助金の返還は求めない。
④「PFI事業方式は所定の手続きが決まっており、その手続きには相当時間を要する」というので、ではどのくらいの期間、事業方式を検討をしてきたのかと聞くと「13年間」だと言う。
「相当時間を要する」と言いながら13年もかけてPFIを否定したのは矛盾しているのではないかという再質問には、13年前にはPFIも検討したが、導入には時間がかかるとので無理だと結論づけたと言う回答。(じゃあ当時やっていれば13年後の今頃には成果が出ていたのではないか。ただし民間企業がやるとなると、反対地権者への説明が難しくなることも理解できる)
 次にファイナンスについて聞いた。
「DB+O方式では、公共が資金調達を行うため、PFI事業方式と異なり、金融機関による財政モニタリングは行われないことから、事業の安定性や確実性を常に向上させるための工夫が必要であり、別途、事業モニタリングの仕組みを構築し事業監視を行うことが重要」 とのこと。あらためて財政部長に聞くと「市債残高は増えるが健全財政は維持できる」と自信満々の回答。副市長から民間企業にいた当時のコストダウン手法について回答を引き出し、そうした様々なアイデアを活用し、今後の運営と行財政監視にあたってもらいたいと求めた。(このあたりが富士ニュースに取り上げられた)

【最後に】所見並びに要望
①法定雇用率を守れない企業に奨励金を出すべきではない。
②女性管理職の登用率が低い富士市役所が率先して事業所内保育施設を建設すべきではないか?
(以下、民間人出身の仁藤副市長に伺う) 副市長が社長をしていた企業ではどの位、女性の活用が進んでいたか? 副市長が率先して事業所内保育施設整備を各企業に働きかけるつもりはないか?
(最後に) 成果が上がらないのならば、この事業は止めてしまうべきである。
④今後具体化する余熱利用施設についてはPFIを活用すべきである。
この巨大なプロジェクトの遂行に当たって、民間人出身の仁藤副市長をヘッドにしたチームを作り、コスト削減とファイナンスの監視に当たるべきである。 

 今回の一般質問を振り返って気になったのは、前日まで他の議員の質問に、例えば前職の企業での「障害者雇用人数」などを細かな数字をあげて答えていた副市長の口が急に重くなったこと。何か注意を受けたのだろうか?上場企業の株主総会のようなデータ駆使した回答から一転して、お役人の答弁になってしまったのが残念。
 事業所内保育施設整備事業に対し「2年間まったく応募のない事業などは廃止した方がいい」と言ってしまったのは口が過ぎた。向こうにもメンツがあるだろうし、「子供子育て新制度も始まることだし、産業振興ではなく福祉事業としたほうが使いやすいのではないか」と提言すべきだったと反省。

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著者

鈴木 こうじ

鈴木 こうじ

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肩書 一級建築士 政策学修士
党派・会派 無所属
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