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鈴木 こうじ ブログ

【議員研修@グランシップ】講師は片山善博元鳥取県知事

2026/7/27

静岡県市町議会議員研修会@グランシップ

人口減少時代の課題にどう取り組むかー地方議会に求められる役割と期待

大正大学地域構想研究所長兼公共政策学科特任教授 片山善博

○人口減少と地方創生
少子化で人口が減る→生産年齢人口が減る、消費需要が減る
毎年日本全体で90万人減少 以前毎年60万人が減少している頃は「鳥取県がなくなるくらい」と言われた。
今は「和歌山県が毎年なくなる」という時代
直近の国勢調査では300万人が5年間で喪失したことが判明している「5年で静岡県が消失」 

安倍政権 
「地方創生1.0」(2014〜2024) 人口減少に歯止めをかけようとした
 各自治体は総合戦略で移住促進政策を掲げた
 移住では日本全体ではプラマイゼロ 人口問題解決には何も寄与しなかった

石破政権
「地方創生2.0」( 2024〜 ) 人口減少を前提にこれからの社会のあり方を考える
住民の皆さんのウエルビーイングの低下を防ぐ、もしくはウエルビーイングを向上させる

○人口が減っても社会機能を維持するには何が必要か
経済規模が小さくなる つまりGDP減 税収減 消費減

・働き手をなんとか確保する
 総活躍で女性の参入 高齢者が働き手に回る 外国人労働者の増加

・生産性を向上させる
 静岡県の県内総生産は減っていない 多くの都道府県でも同様の現象
 これに何が寄与しているのか実はよく判っていない
 デジタル化? 人口減に対応した工場の自動化?
 例えば鳥取県は土木建設業の比率が高い しかし県内企業は下請け孫請け
 元請は東京都内のゼネコン この構造をなんとかしたい そのための技術力の向上
 仕事をとるのに必要なのは政治力ではなく技術力 そして付加価値
 鳥取県内企業が高級下着を1000円で都内の大企業に納品 ブランド化で10倍の一万円になる 

・デジタル化 例えば、改札の無人化 
 自治省に入った時、大蔵省と人事交流で20代で税務署長をした頃の話 「名寄せ」作業に大変な苦労をした 人海戦術 これがマイナンバー処理で一瞬で済む これがデジタルの力 これからは中小企業のデジタル力向上が重要なテーマ

・スマートシュリンク by小峰隆夫教授
 賢く小さく 地域にある施設を使う人が減るとどんどん高コストになる これを纏める 再編整備する
 反対意見が出る ここが考え所 みんな自分の身近な施設が統廃合されることを恐れる
 ほんとはもっと幅広くシュリンクが必要 例えば下水道 人口減少で二進も三進もいかない 下水道を止める 合併処理浄化槽方式に切り替える(南伊豆町)   
 地域構想研究所のホームページでスマートシュリンクのシンポジウムのお知らせ お申し込みをお待ちしております
 というのは余談ですが 例えば杉並区長選挙 翌日開票にすると大幅な経費削減になる ミスも減る
 即日開票がそんなに大事なのか? 追い詰められた職員が「白票」を水増しして懲戒免職 職員への過重労働をいつまで強いるのか

○一人一人が意欲と能力を十二分に発揮できる組織、社会に
 鳥取県庁の女性職員の登用 女性職員を庶務係にとどめないようにした
 どこの県庁でも20年経つと男性ばかりが優秀に見えるが、それは能力差ではなく登用の差
 鳥取県は女性管理職の割合いが全国一 
 アンコンシャスバイアスの解消 皆が生活しやすく、働きやすい環境を整える
 能力のある人に力を発揮してもらう

○地域の潜在的資源を生かす地方創生
 地域主義を掲げる 皆さんがよその人に自信を持って勧められるスポットがありますか?
 鳥取砂丘と大山は有名だが例えば「砂丘と夕陽」、「島根半島から見る大山」
 自分で勧められるスポットをひとつ見つける 自分で楽しむのが基本 そこに説得力が生まれる 

○地域の多様な魅力を観光に活かす
 地域のエネルギー源、地域で生じる不要物や廃棄物を有効活用するのも一つの手段
 地域の産業に込められた意味
 韓国の江原道「鏡浦湖では月が五つ見えます」と言われた
 空のつき 海に映る月 湖に映る月 盃に映る月 そして奥様の瞳に映る月
 鏡月という焼酎の名前に込められた意味(人を集めるには物語が必要)

○一人一人が地域を大切にし、地域のことを真剣に考える(地方創生の必要条件)
 例えば地域の経済や雇用のこと、地域の公共交通機関のことなど
 市民がまちづくりへの意見や要望、アイデアを持ち寄る場があるか?それが議会ではないか
 国の議会は非常に閉鎖的 あんなものを真似してはいけない 市民を議会の日常の活動に巻き込む

○地方創生と地方議会への期待
 住民の多様な意見や要望が集まる場としての議会
 自治体の施策について、地域の未来を睨み、真の地方創生に適っているかどうかを吟味する

【以下質疑応答】
Q;スマートシュリンクとか横文字が多すぎます
A;小峰教授本人も問題意識を持っていました 朝日新聞は「八掛け社会」と表現した もっと良い日本語があれば提案して欲しい

Q;子供が都会に出て行かないような方策は?
A;地域を子供達が大事にするような教育が最も大切 例えば、海外の姉妹都市に派遣して英語でお国自慢をしてくる制度
 まあ、国はそんなもの求めていない、プレミアム商品券をやれとか言われるだろうが、人が留まるように地方の独立性を発揮すべき

Q;うちの町では現在議会基本条例を作成中だが中々進まない 議論をまとめる方策や他市町での成功事例を教えて欲しい
A;鳥取県議会と知事の関係をお話しします
 私は当選当初、根回しをやめる宣言をした 当局案は存分に修正してもらって結構と言った
 当初これは多くの議員に批判された しばらくギクシャクしたが、議会がのびのびとし始めた
 そうすると傍聴者が来る マスコミも注目する 結果として議会の権威が高まる
 地方公聴会が行われ市民の声を聞き自ら考える議会になった
 そもそも議会は「決定機関」、知事は「執行機関」 その原則に基づいただけ
 それまでは鳥取も福岡県議会と似ていた いえ金銭の授受は知りませんが
 根回しをせず修正を積極的に受け入れるようになると議員さんが自信を持つようになった
 会派単位での調整をしなくなった 是々非々での議論が進んだ (最後は多数決でも)少数派の意見を尊重するようになった
 根回しや会派拘束を止めることが一番
 知事が一人で決めるより議会の方が正しい 大勢の人で決めた方が間違いが少ない
 ただし(集合知が発揮されるための)条件が一つある
 それは一人一人の議員が独立すること 票決行動まで会派で決めることは議会の自殺行為

Q;市民を如何にして議論に巻きんで行くのか
A;市民が気軽に議会に来て意見を言える そんな議会にすべきですよ

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著者

鈴木 こうじ

鈴木 こうじ

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肩書 一級建築士 政策学修士
党派・会派 無所属
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