2026/7/22
フランスで、15歳未満のSNS利用を禁じる法律が成立しました。9月1日から新規のアカウント開設ができなくなり、既存アカウントも4カ月以内に閉鎖されます。
私はSNS規制には基本的に反対の立場です。それでも今回のニュースには、簡単に反対と言い切れない悩ましさを感じています。
■
まず、なぜ反対なのか。
表現の自由と情報アクセスの権利は、民主主義の土台です。そして年齢認証の義務化は、全ユーザーに身分証の提示を求めることとほぼ同義になります。
子どもを守るための規制が、大人の匿名性やプライバシーを削っていく。この副作用は決して小さくありません。
私自身、ブログやSNSで発信を続けてきた人間として、公権力が「誰が何を見てよいか」を線引きすることには本能的な警戒感があります。
一方で、最近のSNSの誘引力が異常な水準にあることも事実です。
アルゴリズムは、利用者を長く滞在させることに最適化されています。それは子どもの意思の強さや家庭のしつけで対抗できる相手ではありません。設計として、勝てないようにできているのです。
「自己責任」や「保護者の管理」で解決できる、と言い切るのはもはや無理がある。ここは認めざるを得ないと感じています。
■
そしてもう一つ、重く受け止めるべき点があります。
これまでSNS規制はオーストラリアなど一部の国の話でした。しかし今回、G7の一員であり、表現の自由を国是としてきたフランスが踏み切りました。
「デジタル成人年齢」という概念が、いよいよ主要国の政策メニューに入ったということです。
日本でも遠からず同じ議論が持ち上がるでしょう。そのとき、賛成か反対かの二択に押し込められる前に、私たちは考えておく必要があります。
■
問うべきは、規制の是非そのものではないのかもしれません。
年齢認証の技術がどこまでプライバシーを守れるのか。実効性はあるのか。禁止された子どもがより危険な場所に流れないか。フランスの運用が、そのまま貴重な実証データになります。
拙速に真似るのでもなく、頭から否定するのでもなく。まずは注視していきたいと思います。
それでは、また明日。
この記事をシェアする
ホーム>政党・政治家>おときた 駿 (オトキタ シュン)>G7で初のSNS年齢規制。「デジタル成人年齢」という考え方をどう受け止めるか