2026/6/20
深夜に瀬尾まいこさんの「そして、バトンは渡された」を読み終えました。
寝る前に軽く手に取ったつもりが、結局そのまま最後まで一気に読んでしまい、気づけば泣きながらページを閉じていたという有様です。
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主人公は、度重なる人生の転機によって父親が3人、母親が2人いるという女の子です。それぞれの親との間に、深い親子の物語と愛情、そして葛藤がある。いわば究極のステップファミリー小説と言ってもいいかもしれません。
私自身もステップファミリーの当事者という立場がありますので、正直なところ、いわゆる裏主人公とも言うべき大人たちのほうに感情移入を全開でしてしまいました。
血のつながりだけが親子をつくるわけではない、という現実を、これほど温かく描いた作品はそうそうないのではないでしょうか。
とはいえ、物語の中心にあるのはあくまで普遍的な親子関係です。誰しも親があり、子である以上、どんな方が読んでも楽しめる小説だと思います。
文庫本の解説者の方も書かれていましたが、これは「読むときの人生のステージによって感想が変わる物語」でもあります
。親になること、子を持つこと。親を想うこと、子に願うこと。
そのどこに自分が立っているかで、響く場所が変わってくるのです。
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作中、登場人物が口にする「子どもができるということは、明日(未来)が増えること」という言葉に、私は強く心を打たれました。
自分がどれだけ落ち込んでいても、子どもたちの明日は変わらずやってくる。だから親はいつまでも落ち込んでばかりはいられないし、そしてまた楽しみも増えていく。
当たり前のようでいて、なかなか実感として持ちにくいことを、この一文はすっと胸に届けてくれました。
子を持つというのは、自分以外の未来を背負うことなのだと、あらためて気づかされた次第です。
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最後の1ページ、タイトルの意味が開かれるその瞬間まで、存分に楽しめる名作でした。本屋大賞受賞作にハズレ無し、というのも事実だと思います。
何か小説を探しているという方には、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。
それでは、今日はこのあたりで(そろそろ寝ます)。
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