2026/6/17
高市陣営のAI中傷動画、共同通信と文春が相次ぎ訂正。矛盾した証拠をもとに国会で議論するのは正しいのか
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/f76e747817ec867cbe0dd20d45ca4df75c2fce4d
この問題、改めて整理しておきたいと思います。
今回の疑惑の骨子はこうです。高市総理の秘書が、AIを使って誹謗中傷動画を作成・拡散していたとされる「松井氏」なる人物と接触していた――というものでした。
週刊文春がこれを報じ、共同通信がインタビュー記事で追随。「週刊誌だけの話」から一般メディアに飛び出したことで、国会でも野党が追及の材料として活用してきました。
ところが、その「動かぬ証拠」として示された動画の中に、衆議院選挙よりも後に撮影された映像が素材として混入していたことが判明。
総裁選や衆院選の時期に誹謗中傷動画を作成・ばらまいていたというなら、当然その素材は「選挙前」のものでなければなりません。AIといえども、未来の映像を素材にして過去の動画を作ることはできない。
この矛盾が致命的でした。
週刊文春・共同通信ともに訂正を発表し、現時点では誹謗中傷動画作成に関与したことを示す「確かな証拠」はない状態に戻っています。
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この経緯を踏まえて、二点申し上げたいと思います。
まず、野党側の責任についてです。
かつて「永田メール事件」がありました。偽メールを根拠に国会で追及した側が、事実無根と判明したのちに責任を取らされ、悲劇的な結末を迎えた事件です。
追及する側にも当然、立証責任・説明責任は生じます。週刊誌報道だけを根拠に国会質疑を展開することのリスクは、まさに今回のような形で現れます。
訂正が出た以上、追及してきた議員たちは自らの口で「この事実をどう受け止めるか」を説明する責任があります。
また今後は、週刊誌報道のみを根拠とした追及は慎むべきではないでしょうか。
次に、議論の本質についてです。
この問題の出発点は「左派内トーク」であり、金融法違反の疑いがある話でした。誹謗中傷動画の問題はその後から派生してきたものです。仮に動画作成があったとしても、現行法上は直ちに刑事罰の対象となるわけではありません。
それにもかかわらず、「動画に関与したかしていないか」「その答弁が虚偽だったかどうか」という次元に論点がずれ込んでいきました。
これはかつての「森友問題」における安倍元総理の「私も妻も一切関わっていない」発言が引き金となり、本来の論点から外れて問題が拡散していったパターンと構造的に似ています。
高市総理には、「一切関与がない」とシャットアウトするのではなく、「打ち合わせなどはあったかもしれないが、サナエトークン・誹謗中傷動画について指示・関与した事実はない」と論点を明確に切り分けて対応するのがベターではないでしょうか。
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予算委員会等、今後も国会質疑の機会は続きます。
スキャンダル追及ではなく、金融法違反の観点からトークン問題の本質を淡々と問うのであれば意義はあります。しかし不確かな報道を根拠にした追及を続けることは、野党への支持を高めるどころか、国民の政治不信を深めるだけです。
国民のための建設的な議論を、今こそ取り戻してほしいと思います。
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