
5月2日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では、チームみらいの峰島侑也衆院議員をゲストにお迎え!衆院選で躍進して議席を得てから約2ヶ月目で開催されたチームみらいの合宿で話題になった「永田町の重力圏」とは?党に託された民意に応えるための脱・既成政党化に向けた取り組みについてもMCの政治ジャーナリスト・今野忍記者が迫ります。
MC今野記者:さっき始まる前にちょっと合宿に行ったというお話を聞いたんだけど、「合宿」って何ですか?良い意味でチームみらいっぽくて良いなと思いました。
峰島氏:そう。ちょうど今、チームみらいが衆議院で議席をいただいてから、ようやく2ヶ月半くらいが経ちました。これまでは、よく安野(貴博党首)も言ってたんですけど、「守破離(しゅはり)」でいう「守」の段階だったと思っています。まずは永田町の中で求められるタスクをしっかりとこなし、他の政党さんとも「会話ができる相手ですよ」と示すことをやってきました。

MC今野記者:国対(国会対策委員会)に入ったりとかね。
峰島氏:そう、国対だったり、ぶら下がり(取材の対応)をしたり。完璧ではないものの一定程度、体制を含めてできてきました。ただ一方で、既存の政党と同じような政党をもう一つ作るために、(有権者の)皆さんがチームみらいに票を入れてくださったわけではないと思うんです。チームみらいには、やはりチームみらいにしかできないことがきっとある。そのために、今後どのようなカルチャーを持ってどんなことをやっていくべきなのか、改めてここで話し合う必要があるだろうと。みんな同じものを見ている必要があるだろうということで、この前合宿という形で、1泊2日で同じ場所に缶詰になって話し合うことをやってきました。
MC今野記者:なるほどね。お泊り付きで、みっちりと。
峰島氏:みっちり、もうかなりしっかり膝を突き合わせて話せたので、すごく良かったなと。党首の安野も参加しました。
MC今野記者:その中では、例えばどんな話が出たの。
峰島氏:印象的だったのが、「永田町の重力圏」がやっぱりあるなと。当然、永田町って悪いことばかりじゃないですが、そこにいるだけで、既存の政党と同じように振る舞うインセンティブ構造があるなと。例えば分かりやすく言うと、国会の各委員会って、各政党の議席数に応じて「理事」が割り振られる。この理事というのは、委員会の日程や何を話し合うかという大枠を決める仕事です。
MC今野記者:ざっくり言って、委員会は政策ごとに20くらいに分かれるんだよね。外交や厚生労働、教育とかね。衆議院議員が465人いるから、1つの委員会に20人から、大きい予算委員会だと40人くらいの議員が所属して、委員会ごとにやっていく、「委員会主義」なんですよね。さらに、20人で毎回集まって日程を決められないから、(理事は)学校で言う学級委員みたいな感じですよね。
峰島氏:そう、学級委員みたいな感じ。
MC今野記者:理事を各政党が何人か選んで、「与党の理事」と「野党の理事」が決めていく。その親分が「筆頭理事」ですよね。 よくテレビでも出てきて。与党の筆頭理事と野党の筆頭理事の2人で、日程とかを最後詰めるという感じだよね。
峰島氏:おっしゃる通りです。現在の与党の筆頭理事は当然自民党さんから出ています。そして野党側の代表となる野党筆頭理事は、衆院で野党第1党である中道(改革連合)さんが務められています。じゃあ、他の党はどうそこに関わっているかというと、基本的には野党筆頭の中道さんから情報をシェアしてもらう形になります。「今、与党筆頭とこんなことを話しているよ」「2人の中ではこういう方向で進めようと思っているよ」という話を、非公式の場で教えてもらうと。
MC今野記者:理事懇談会ね。
峰島氏:そう、まさしく最近安野がね、「野党理事懇談会(野理懇:やりこん)」の話をしていましたけど。
MC今野記者:だから、ややこしいんですよ。与党の第1党・自民党と野党の第1党・中道の筆頭理事の二人で話した内容をそれぞれシェアするから、その場は公式な委員会じゃなくて、内々に集まる。それを「与党理事懇談会(与理懇:よりこん)」や「野党理事懇談会(野理懇:やりこん)」と言う。(中略)僕もまだ政治部に入ったばかりの若い頃、民放の若い女性記者から「今野さん、今度『やりこん、一緒に行きません?」って言われて、「えっ、どういうこと!?」って本気で驚いた(笑)。あれ、普通に飛び交っているよな。不思議だよ、あれ。

峰島氏:慣れちゃうと何とも思わないんですけど(笑)。そういうもので。
MC今野記者:まさに永田町の「重力圏」だよね。永田町の中でしか通じない言葉じゃない。
峰島氏:そうなんです。そうやって中道さんを通してすべての意思決定を知ったり、情報を得たり、自分たちの意見を伝えたりすることは、野党内の情報共有として素晴らしいシステムだと思います。ただ、その中で「野党として結束しよう」という動きもあるわけで、なんとなく「みんなと同じことを言った方が良さそうだな」という重力を感じることがあります。あと全然些末な例で言うと、「(国会)議員が偉い」という風潮があるじゃないですか。
MC今野記者:まあそうね、議員専用のエレベーターとかありますからね。
峰島氏:そう、議員専用エレベーターとか、警備員の方が議員にだけ敬礼をしたり。あれも不思議な話で、議員だって一つの役割であって、偉いわけではないはずなんですけど。そういう文化も、今だからこそ「おかしいな」と違和感を感じるんですけど、これが時間が経った時に、段々既存の政党と同じような意思決定になってしまう。
MC今野記者:まあ慣れてっちゃうからね。忙しいから、なまじ永田町と地元しかいないでしょ。
峰島氏:基本永田町と地元を往復する形になって、そういうときに、チームみらいらしいユニークさが失われていったら、既存の政党がもう1つ増えるだけであって、それって全く意味がないじゃないかと。その中で、どうやってこの永田町の重力圏から宇宙圏に向けて突破していくか、ということなどを話し合いました。これが結論ではなくて、ここをスタートとして各メンバーが考えようというフェーズになり、これから1〜2ヶ月かけてより確固たるステートメントを作っていくと思うんですけど。
MC今野記者: その重力圏から脱出するための具体的な方策としては、どんなことが考えられるの?一つは、こうした合宿を定期的に開催することは考えられるよね。

峰島氏:あとは、組織構造もそうだと思っています。議員が中心の組織構造には疑問があります。議員というのは、ともすれば「選挙で勝つこと」が目的化しやすい仕組みの中にいます。でも、本来の政党の目的は、やりたい政策や社会へのアプローチがあって、その実現のために議席という「力」が必要だから選挙で勝つ、という論理の順番のはずです。しかし、今の永田町には、元々何がやりたかったのかを忘れて、ただ議席を獲得すること自体が目的になってしまう力学があると思っています。議席数の最大化を自己目的化しないような、新しい組織のあり方を模索していきたいと考えています。
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