5月15日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では参院選鹿児島選挙区を大特集！長年、自民党が議席を独占してきた鹿児島選挙区（定数1）はこれまでの参院選では注目されることの少なかった選挙区ですが、今回は、ゲストの山本期日前氏いわく「事件」とも呼ばれる状況が起こっており、勢力図が塗り替えられつつあります。
動画の公開日時点で立候補を表明していたのが、自民党現職の園田修光氏、参政党新人の牧野俊一氏、無所属新人の尾辻朋美氏で、動画公開後の19日に日本共産党が新人の松崎真琴氏の擁立を発表しました。4氏の戦いになる見通しです。
選挙界隈で「事件」として話題になったのが、元参議院議長で自民党現職の尾辻秀久参院議員の娘である尾辻氏が無所属での立候補を表明したことです。期日前氏によると、当初は自民党からの立候補を目指し、党内の公募に参加しましたが選考から漏れました。その後、立憲民主党サイドからの誘いを受け、無所属での出馬を決断したといいます。
尾辻氏には立憲民主党の推薦がつく見込みです。ただし、出自や政策の一致度の不透明さから野党内での支援体制の構築には時間を要しました。社民党は県連単位で動く「支援」で、連合は尾辻氏の応援に入っています。一方で、国民民主党は今回は支援しない方針です。尾辻氏の父である尾辻秀久氏の動向も注目されています。
自民党公認で立候補を表明した園田修光氏は元職です。1990年代には衆議院議員として鹿児島2区で活動し、2016年参院選の全国比例で16年ぶりに国会に復帰しましたが、2022年の選挙では落選しています。園田氏は、全国老人福祉施設協議会など福祉・介護業界からの支援を多く受けてきました。県議時代の地盤だった鹿児島市でも票が取れると見込まれたことなどが理由とされています。
しかし、期日前氏によると、園田氏の擁立に至る過程では自民党内での対立も露呈。党内の公募には園田氏の他に外薗勝蔵県議も手を挙げており、鹿児島県連は園田氏と外薗氏の両方を党本部に上申しました。最終的に党本部の判断で園田氏に決定しましたが、外薗氏を推していた県議団などから反発の声があがりました。外薗氏は無所属での出馬も検討しましたが最終的に取り下げ。外薗氏を支持していた層がどれだけ園田氏を応援するかが不透明な状況です。
参政党の牧野氏は、鹿児島に移住した予備自衛官などの経歴を持ち、減税などを訴えています。参政党は全国比例での得票積み上げを基本戦略としていますが、九州は比較的強く、前回の衆院選でも比例九州ブロックで1議席獲得しています。
また、鹿児島県の与論町議会議員選挙で参政党の候補者がトップ当選しており、鹿児島での参政党の比例票の伸びが注目されています。自民党の森山裕幹事長の地元ということもあり、石破政権に不満を持つ保守層の一部を取り込む可能性も指摘されています。
共産党は新人の松崎氏を擁立します。松崎氏は小学校教員などを経て、2003年から県議を4期務めた経歴があります。同党は前回の衆院選では、鹿児島県内で2万3000票程度の比例票を得ています。
長年の自民党優位が続く鹿児島選挙区ですが、近年は変化の兆しが見られます。前回の参院選では自民候補が野党統一候補に勝利したものの、昨年の衆院選比例得票ではれいわ新選組が日本維新の会や国民民主党を上回る票を獲得し、自民は苦戦。
今回の参院選は、自民党内の分裂、野党の勢い、参政党の台頭、さらに明確な第三極候補の不在など、様々な要因が絡み合い、読みづらい構図となっています。結果次第では政治的な激震となる可能性もあり、今後の情勢の変化に注目です！
この選挙解説の詳細は、ぜひ動画本編でご確認ください！
選挙ドットコムちゃんねるは毎週火曜日から日曜日に公開！ぜひ高評価とチャンネル登録をよろしくお願いいたします！
【有権者の心に響く第一印象を。選挙ドットコムで、あなたの情報を掲載しませんか？】
選挙ドットコムの政治家情報ページには、顔写真やSNSアカウントへのリンクなどを完全無料で掲載いただけます。
有権者の皆さまにとって、こうした情報は候補者一人ひとりを知るための大切な第一歩になります。
ぜひ、あなたのページを充実させて、有権者の皆さまとの距離をぐっと縮めてみませんか？
情報掲載をご希望の際は、こちらのフォームよりお送りください。皆さまからの情報をお待ちしております！
※申請は「政治家・候補者本人」または「政治家・候補者本人から承諾を得ている方」に限ります。承諾がない場合は掲載できませんこと、予めご了承ください。
この記事をシェアする
選挙ドットコムの最新記事をお届けします
