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【衆院選2024】国民民主党の「誰も予想できなかった躍進」の裏には何が?れいわ、参政党、保守党の戦略を選挙プランナーが解説!選挙ドットコムちゃんねるまとめ

2024/10/30

選挙ドットコム編集部

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2024年10月29日に公開された動画のテーマは「あの政党は何で議席を増やしたの?」

今回の衆院選で躍進した立憲民主党・国民民主党・れいわ新選組・日本保守党。今回もほとんどの党の獲得議席数を当てたという、選挙プランナーの松田馨氏に、躍進の裏にあった各党の戦略を、詳細に解説いただきました。

【このトピックのポイント】

  • 立憲民主党が勝った理由は?野党共闘の歴史から振り返る
  • 松田さんもびっくり?国民民主党の大躍進の秘密
  • れいわ・参政党・日本保守党の戦略を振り返る

小選挙区で勝った立憲民主党 野党共闘の歴史を振り返る

立憲民主党は、選挙前勢力98に対し、今回148議席(+50)。

松田氏は、投票日前日、当日の出口調査の数字から見ると、松田氏の事前の予想ほどは伸びなかったようにも見えますが、大躍進だと評価します。

その上で、議席数を伸ばした要因を小選挙区で勝ちきったことと分析します。

比例の票数では、2021年衆院選と比べてもほとんど変わりません。自由民主党の裏金問題、政治とカネの問題を前面に出した戦略がうまくフィットしたと言えると分析します。

10年自公政権が続き、安定的に見えた自民党ですが、2021年衆院選では、小選挙区で2万票以内で勝負が付いた選挙区は50以上もありました。

MC鈴木邦和「実は、少し世論が傾くと、一気に接戦区がひっくり返り、大きく議席が変動するのが今の小選挙区のポイント」

松田氏は、自公政権の10年を振り返ります。

2012年、安倍晋三元首相が「日本を取り戻す」というメッセージで選挙に臨み、自民党が政権を取り戻しました。2012年と2014年は、短いスパンで勝負をかけた自民党が勝っています。

2017年には「希望の党騒動」。民進党の代表選の混乱から希望の党が生まれ、立憲民主党が誕生しました。結果、野党候補が乱立してしまったと松田氏は分析します。

松田氏「与党公認、推薦候補の得票率が40%を切っていても、野党の票が割れるので当選してしまった」

2021年、立憲民主党と日本共産党を中心に候補者を調整し、共産党は立候補者数を大きく減らしましたが、結果として、自民党が競り勝っています。

野党共闘は失敗だったのでしょうか?

2021年の結果を踏まえ、いろんな議論がありましたが、今回、野田代表は共産党と距離を置きました。

結果として候補者が乱立しましたが、自民党・公明党候補がそれぞれの支持層を固めきれない中で、立憲民主党は野党第一党として、「政治とカネの問題」の批判の受け皿にしっかり収まったと言える、と松田氏は総括しました。

誰も予想していなかった大躍進 国民民主党の戦略は?

続いては国民民主党。選挙前勢力7議席に対し、28議席(+21議席)。比例代表の名簿が足りていれば31議席まで行っていたという、大躍進です。

松田馨氏「31議席行けたのに28議席ということからわかるように、党執行部を含めて誰も予想していなかった大躍進なわけですよね。比例票についても前回+350万票。国民民主党が600万票行くという予想を立てられた人は、ひとりもいないでしょう」

想像以上の勢いは。

出口調査の数字を見ると、現役世代の若い層18歳〜40代からの支持が非常に厚く、若い世代を中心にしっかり支持が集まったと言えます。

もともと、国民民主党は若い世代から一定の支持がありましたが、松田氏は、国民民主党のさらなる躍進は、選挙の手法にあると分析します。

まず、玉木雄一郎代表が地道にYouTubeチャンネルを運営し、YouTuber政治家としての素養を開花させてきました。さらに、榛葉賀津也幹事長もネットで存在感を高めるなど、動画メディアと親和性が高かったと指摘します。

そうした中、今までやってきたYouTubeチャンネルの影響力をうまく最大化できたことが、国民民主党の今回の大躍進につながったと松田氏は総括します。

具体的な施策で見て取れるのは、「選挙の王道的なやり方」です。

  • 『手取りを増やす』という、明確なメッセージ
  • かなり大規模なネット広告展開
  • 統一感のある広報
  • 優秀な立候補者

この結果、YouTubeの検索ボリュームでも国民民主党のボリュームが増え、検索でもポジティブな動画が増えたと解説します。

さらに、こんな効果も。

松田氏「都知事選で石丸伸二氏を応援していたYouTubeチャンネルの一部が、国民民主党応援チャンネルに衣替えするなど、ネット上で勢いのある政党になっていた」

情報接触にYouTubeを選んでいた層にうまく刺さり、投票行動につながったものと思われます。

れいわ・参政党・日本保守党 それぞれの戦略もチェック

続いて、れいわ新選組。選挙前勢力3に対し、今回9議席を獲得。票数でいうと前回+160万票です。

比例ブロックはほとんど獲得しており、選挙ドットコム編集部でも予想できなかった結果でした。

「れいわ新選組は、統一地方選で多くの地方議員が当選した。山本太郎代表以外でも、大石氏など、支持者にとってのスターのような政治家が生まれている」と松田氏は指摘します。

国民民主党と同じく、YouTubeを情報入手源としている人の支持が厚く、TikTokにも早くから力を入れてきました。

また、今の生活がやや苦しい、経済的に厳しい立場にある人々の応援が大きい中で、「生活が苦しいと感じる方のボリュームが増えている中、れいわ新選組が受け皿になったのではないか」と分析します。

れいわの支持層は、ほかの党から持って来たのでしょうか。それとも、これまでと違う軸で幅広く集めた?

松田氏「共産党から集めた部分もあるかもしれないが、貧困層という表現が適切かわからないが、生活が苦しいと思っている人たちの心を捉えたという印象」

続いては参政党。選挙前勢力1に対し、今回3議席を獲得。比例代表で187万票を獲得しました。

実質0スタートの参政党は、参院選のあと、衆院選挙に向けて統一地方選に多数の候補者を擁立したことに加え、比例区の論理を踏まえた戦略が功を奏したと松田氏は分析します。

松田氏「比例11ブロックのうち、定数が大きい近畿・九州・南関東の重点ブロックに、候補者を移動させてまで集中した。小選挙区での当選は難しくても、比例票の掘り起こしを丁寧に行い、『風』ではなく、積み上げで票をたたき出した、戦略的勝利ですね」

「神谷代表がよくわかってやられているという印象です」と締めくくりました。

最後に日本保守党。選挙前勢力0に対し、今回3議席を獲得。

小選挙区は愛知1区の河村たかし前名古屋市長が非常に強かったのが目立ちますが、比例でも2議席獲得しています。

松田氏「日本保守党も比例の大きい近畿・東海ブロックに候補者を充てていたが、擁立数が少なかった。事前報道で、党として票を強く読み過ぎた報道があったため、伸びない印象が出てしまったが、立派な数字」

日本保守党も得票率2%を超えたことから、政党要件を満たし、新たな政党が誕生しました。

動画本編はこちら!

衆院選で躍進したあの党には何があった?選挙プランナーが詳細解説!

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2023年に年間1億PVを突破した国内最大級の政治・選挙ポータルサイト「選挙ドットコム」を運営しています。元地方議員、元選挙プランナー、大手メディアのニュースサイト制作・編集、地方選挙に関する専門紙記者など様々な経験を持つ『選挙好き』な変わった人々が、『選挙をもっとオモシロク』を合言葉に、選挙や政治家に関連するニュース、コラム、インタビューなど、様々なコンテンツを発信していきます。

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