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若者目線で政治家のインスタグラムを分析してみた 注目されるSNSのポイントとは?

2020/9/4

NO YOUTH NO JAPAN

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こんにちは、NO YOUTH NO JAPANです!私たちは若い世代から参加型デモクラシーを根付かせるために、政治や社会について分かりやすく発信しています。

突然ですが、以下のランキングは何を示しているでしょうか??

1位 ドナルド・トランプ 2155万

2位 バーニー・サンダース 538万

3位 ジョー・バイデン 362万

4位 エリザベス・ウォーレン 251万

5位 ピート・ブティジェッチ 115万

6位 アンドリュー・ヤン 56万

(2020.08.26時点)

これは、アメリカ大統領選立候補者のインスタグラムフォロワー数ランキングです。
新型コロナウイルスの影響もあり、最近は選挙時のSNS戦略が注目を集めています。7月に実施された東京都知事選でも、従来のように街中で支持者とコミュニケーションを取ることができない中、ライブ配信やSNS投稿で自らをアピールする候補が多くいました。現在も議論中のネット投票が実現すれば、さらにネット上の選挙戦略が求められてくるでしょう。

今回の記事では、インスタグラムを積極的に活用しているアメリカ大統領選挙の候補者たちの投稿を分析し、どのような使い方が若者に受けるのかをご紹介します。

さまざな機能で親近感を 候補者たちのストーリーズ活用法

今回はフォロワー数の多い大統領候補(元候補も含む)・副大統領候補のストーリーズの特徴を洗い出しました。

ストーリーズの活用法は、人によって様々です。ポップなデザインで政策をわかりやすく紹介したり、選挙活動中の雰囲気を感じ取れる動画を流したりするなど、様々なコンテンツを流すことができます。ハイライトや質問、スワイプアップなど、複数あるストーリーズの機能をどのように使い分けるかで、インスタグラムアカウントの印象は大きく左右されます。

特にストーリーズの様々な機能を存分に活用しているのは、民主党大統領候補のジョー・バイデン氏です。彼はハイライト機能を効果的に使っています。

例として挙げられるのが、クイズや質問のスタンプを活用した自身の「自己紹介」と「Q&A」のハイライトです。(※クイズスタンプとは、問題と選択肢を提示し、見た人がクイズに回答できるスタンプのことで、質問スタンプとは、見た人が質問を入力することができるスタンプのこと)「自己紹介」のハイライトでは、自身の生い立ちや趣味などの情報を質問スタンプを用いて発信しています。最後には、スクリーンショットで回答者が自身のクイズの点数を入力し、自分のストーリーズでシェア出来るような仕組みになっています。バイデン氏について知ることができる上に、親近感を持った状態で回答者が自分の点数をシェアすることで、他の人々への伝染力を高める効率的な活用法です。

また「Q&A」のハイライトでは、フォロワーから寄せられた質問に対し自ら回答する様子を動画で投稿しています。遠くに住むフォロワーとのコミュニケーションを可能にし、その様子を全世界に公開することで有権者と積極的にコミュニケーションを取ろうとする印象を与える活用法です。

他にも、公式ホームページなどの外部リンクへの誘導としてシンプルに活用する例(エリザベス・ウォーレン氏)や、自身の政策を各テーマごとにわかりやすくまとめたもの(バーニー・サンダース氏)、料理をする様子(カマラ・ハリス氏)など、備わる機能の種類が豊富なストーリーズは様々な方法で活用されています。

しかし、ストーリーズの活用が必ずしもフォロワー数の多さと比例しているという訳ではありません。例えば、現職のトランプ大統領はハイライトを作っていません。ストーリーズは、強い拡散力を持つシェア機能と柔軟性がある一方で、24時間以内に消えてしまうという特性があります。そのため、これらの機能をどう活用するかが選挙戦略の一つとなってくると言えます。

内容よりも見せ方に工夫 IGTVを使った活動紹介

次に、IGTV(インスタグラムテレビ)機能について見ていきます。2018年6月に開始された1時間以内の動画を投稿できる機能です。一般的に写真などを(フィードへ)投稿する場合は、最長でも1分の動画しか投稿できないため、それ以上の動画を載せたい場合に使用できます。上のランキングに出てきた候補たちも全員このIGTV機能を利用していました。

まず、現役のトランプ大統領や民主党の副大統領候補に先日指名されたカマラ・ハリス氏に多くみられた使い方が、自らのテレビ報道をダイジェストで載せる利用法です。トランプ大統領の場合は、現役候補としてこれまでの成果をアピールする狙いなのか法案を可決する時の映像や、記者会見や選挙演説の映像を多く投稿していました。メディア露出の多いトランプ大統領ならではの見せ方だと言えます。また、内容に関してはバイデン氏を批判する動画も多くみられました。カマラ氏は、副大統領に指名されてからはニュース映像よりも自らの選挙ビデオや編集動画を多く掲載しています。

エリザベス・ウォーレン氏も同じくメディア出演映像を多く投稿していますが、見た目で大きく差がありました。ウォーレン氏は、映像の周りにタイトルや枠線をつけることで全体的な統一感がみられます。バーニー・サンダース氏も全ての動画の上部と下部に伝えたいメッセージ示すなどの編集をしていました。私たちNO YOUTH NO JAPANのインスタグラムも、テーマカラーを決めてイラストを作成していますが、文字や人物画像が多くなってしまう選挙宣伝の投稿ではより見やすさを重視した方が目に留まりやすいのかもしれません。選挙ポスターでも文字の配置などを工夫するように、情報量の多いネット上でも同じような見た目への配慮が求められます。

他にも、アンドリュー・ヤン氏やピート・ブティジェッチ氏に多く見られたのが、インタビュー映像の投稿です。特にヤン氏は、「#YangSpeak」というハッシュタグを用いて動画を紹介しています。メディア露出の少ない候補者は、このようなインタビューを通して自身の考えや意見を発信しているようです。

他にもインスタグラムをはじめSNS利用で目立ったのが、プロフィール欄の記載です。どの候補者もメディアで取り上げられているため、プロフィール欄を見る人は少ないかもしれません。日本の政治家の中にも、自己紹介として経歴や役職などを並べているアカウントは少なくありません。しかし、上記の候補者たちは役職に加えて「husband, father & grandfather」「Husband」「(He/him)」「(She/her)」などプライベートな自分の紹介も加えていました。この短い記載があるだけで、普段から政治に接していない人は親近感を覚えます。候補者の中には、自分とパートナーの写真や日常の様子を投稿している人もいました。また、性別の記載はジェンダー問題への関心が強いアメリカらしい戦略と言えます。「ジェンダー平等を目指します」と主張するよりも強いメッセージを示せると感じました。特にジェンダーに関しては、日常的な配慮が求められる問題でもあるからでしょう。

このように、各候補者のインスタグラムを分析してみると様々な使い方があるとわかりました。これから、日本でも政治や選挙といったトピックがSNS上に増えることになれば、新たな支持者獲得のルートとしても注目が集まりそうです。

NO YOUTH NO JAPANでは、これからも様々な入り口から政治と若者をつなげていく活動をしていきます。

連絡先

E-mail: noyouth.nojapan(a)gmail.com ((a)を@に)

Instagram: noyouth_nojapan

Twitter: noyouth_nojapan

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