選挙ドットコムでは国会議員の全てのツイートを収集・分析していますが、先週一週間でどのようなことを国会議員はつぶやいていたのでしょうか。
先週の国会議員の全ツイートをテキストマイニングツールを用いて分析してみたところ、ツイート内容は与野党で対照的な様子でした。
対象:衆議院議員・参議院議員のうち、Twitterアカウントを保有する議員の全ツイート
期間:2019年11月18日~11月24日の1週間
方法:テキストマイニングツールでワードクラウドを生成、単語の出現頻度などを分析
(※ユーザーローカル テキストマイニングツール( https://textmining.userlocal.jp/ )で分析)関連記事:当選者と落選者のTwitterは何が違うのか?ネット選挙が影響した参院選2019|第25回参議院選挙のネット選挙動向レポート(2)>>
関連記事:国会議員の全Twitterアカウントでよく使われている言葉まとめ。与野党の議員で全く違うフレーズを投稿したのはなぜ?
まずは与党(自民・公明)の国会議員が先週ツイートした内容から生成したワードクラウドがこちらです。与党のツイートで目立つのは「GSOMIA」という単語です。日本と韓国との間で結ばれていたGSOMIA (General Security of Military Information Agreement、軍事情報包括保護協定)を韓国側から破棄する意向を表明していましたが、失効する11月23日0時を控え、前日の22日に韓国が「破棄通告の効力を停止する」としたことで失効が回避され話題になりました。
同じ与党でも自民党と公明党とではツイートの内容に差があるようです。こちらは自民党の国会議員のツイートのワードクラウドですが、大きく目立つ「GSOMIA」の他に「公式ブログ」「視察」といった単語が見受けられます。右上には「香港」という単語もあり、香港で続いている抗議デモや区議会議員選挙について触れているようです。
一方、公明党の国会議員のツイートに目を向けてみると、大きく目立つのは「公明新聞」という単語です。元のツイートでは公明党の機関紙である公明新聞電子版のニュースのシェアが多かったためこのような結果となったと考えられます。自民党議員のツイートと共通しているのは「要望」「政策」といった言葉が見られる点です。
こちらが野党(自民党・公明党以外)の国会議員のツイートから生成したワードクラウドです。ここ最近話題になっている「桜を見る会」が大きく目立つ結果となっています。その他にも「国会」「質疑」「委員会」といった単語が目を引き、国会内での追及の様子を見てとることができます。
野党も政党ごとに見てみましょう。立憲民主党ですが野党全体のワードクラウドと同様「桜を見る会」が目立ちます。他には党名の「立憲民主党」や、「質疑」「本会議」といった国会内に関する単語が見受けられます。後に紹介する他の野党との比較では「原発」という単語が他には表れていない特徴となっています。
続いて国民民主党の議員のツイート内容はどうなっているでしょうか。こちらも「桜を見る会」が目立ちます。立憲と同じく党名の「国民民主党」が大きく表れたほか、ツイート回数の多かった「原口一博」氏の名前が目立ちます。左下には「記述」という単語が出ていますが、実際のツイートを見てみると大学入試の記述式問題の導入に関する内容が多かったためだと考えられます。
共産党の国会議員のツイートから生成したワードクラウドも見てみることにします。こちらも野党全体や立憲、国民両党と同じく一番目立つのは「桜を見る会」でした。他に目立つ単語としては「私物化」「追求」といった政権に対する批判に関するものがありました。特徴的なのが右上の「シュレッダー」という単語ですが、もとのツイートを見ると桜を見る会の名簿を既に破棄していたことについてのツイートに「シュレッダー」が含まれていたためと考えられます。また、立憲・国民や維新といった他の野党とは異なり共産党のツイートには自らの党名を表す単語は少ないようです。
それでは日本維新の会の国会議員のツイートから生成したワードクラウドを見てみましょう。他の野党のワードクラウドで最も目立っていたのは「桜を見る会」でしたが日本維新の会のワードクラウドで最も目を引くのは「維新」「日本維新の会」といった党名を表す言葉でした。「桜を見る会」という単語もありましたが最も大きいという訳ではないようです。
(なお、紹介した政党以外の党・会派の国会議員のツイートは期間中の合計ツイート数が一定数に達していなかったため今回はワードクラウドの作成を行っていません。)
先週の国会議員のツイートから党ごとにワードクラウドを生成しましたが、与党では「GSOMIA」という単語が多かったが自民・公明で内容には違いがあることや、野党では党が違っても「桜を見る会」が多い、といった特徴がわかりました。国会議員のツイート内容が一目でわかるワードクラウドには、その時々の国会や政局で話題になっていることが表れるようです。引き続き選挙ドットコムでは国会議員のツイートの分析を続けてまいります。
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