週末の投票日に向けて、都内では連日、盛り上がりを見せている都議選。選挙カーや街宣をする候補者を連日見かける方も多いのではないかと思います。
先日、「小池百合子式着こなしの黄金ルール」というフォトブックが販売されました。この本には「小池百合子都知事は、日本の女性政治家で初めてファッションを武器にした人です。かつ、初めて毎日のようにテレビで報じられるようになった女性政治家でもあります。」とあります。
小池知事に限らず、政治家はまず第一に政策で選ばれその実行力を問われる職業ですが、有権者に「見られる」存在でもあります。各候補者とも、皆さんそれぞれファッションや身だしなみには気を遣われているようです。
そこで今回は東京都議会議員選挙に杉並選挙区から立候補されている女性の候補の方々へ、「それぞれのファッションやテーマカラーへのこだわり」をインタビューしてみました。
なぜ杉並区? と思われるかもしれませんが、杉並区選挙区は最も女性候補の多い選挙区です。現職6人のうち4人が女性で、今回立候補を表明している候補者も12人中半数の6人が女性となっています。
そういった特色のある選挙区の紹介とともに、政策や性格も違えばファッションやテーマカラーも異なってくる、候補者たちのファッション・カラー戦略をぜひご覧ください。そして、政策や人柄を知るきっかけとしてくださいね。(掲載は届け出順。取材できなかった候補はHPを参考に記載)
街宣後のお忙しいタイミングにインタビューを行いましたが、快く取材対応してくださった田中朝子候補。今回の都議選のポスターや印刷物は、民進党のカラーであるロイヤルブルーを意識されたそうです。
取材した日の服装はネイビーのパンツスーツに薄めの黄色のインナーとコットンパールのネックレスという姿でした。ホームページの写真を見る限り、ネイビーのスーツを愛用されているようです。田中候補にファッションや美容へのこだわりを教えてもらおうと質問したところ「そんなの本当、構ってられないのよ」と笑顔で明るく回答いただきました。「日に焼けるし、声はかれるし、本当この仕事美容に悪い(笑)」とのことです。
田中候補に限らず、積極的に活動される政治家の皆さんは日焼けなど大変なのでしょうね。
東京の地域政党、東京・生活者ネットワークの小松久子候補のテーマカラーはピンクです。テーマカラーをピンク色にすることは、14年前に初めて区議会議員選挙に出馬する際に、東京・生活者ネットワーク内での話し合いで決まったとのことです。ポスターの写真でも、ピンクのジャケットを着られていますが、なんとこのピンクのジャケット、小松候補の「手作り」というから驚きです。
そう言えばHPのプロフィールには日本女子大学家政学部とあり、趣味にも洋裁とあります。議員になるまでは自分でお子さんの服からスーツやコートまで作られていたそうです。議員になってからは、なかなかそこまで作る時間が取れない、ともおっしゃっていました。
小松候補は147㎝とかなりの小柄。自分にぴったり合ったサイズで作れる手作りジャケットは重宝するそうです。
都民ファーストの会から立候補している茜ヶ久保嘉代子候補。茜ヶ久保候補のポスターやリーフレットは都民ファーストの会のカラーであるグリーンが使われています。
ご本人曰く「テーマカラーのグリーンが映えるような色を意識して」白やベージュの服を着られることが多いそうです。
「(小池都知事に倣って)緑のジャケットを着ようとは思わなかったんですか?」の質問には「考えたんですけど、ピッタリのものが売ってなくて… 背景が濃いグリーンなので、それに埋もれてしまわないよう明るい色を着ています。」とのことです。
Twitterの画像などを見ると、ジャケットはあまり着用されていないようです。もともと民間企業時代から、ジャケットはそこまでお好きじゃないそうで、カットソー姿での街宣もよくされています。
小宮安里候補は初出馬の際にイメージカラーを決めよう、と友人のスタイリストの方に何着か服を持ってきてもらい色んな色を試着してみたところ、周りの意見が「赤がいい!赤が似合う!」と一致したことから赤になったそうです。
それまでは議員秘書で、黒や紺の目立たない色のジャケットを着ることが多かった小宮候補、最初は真っ赤なジャケットには抵抗があったようですが、今では「赤いジャケット姿をみると、『あんりちゃん頑張ってるな!』と地域の人に言っていただけます」と地域の人に「赤いジャケットの議員さん」としてすっかり馴染んでいる様子です。「明るく元気なイメージ」を持ってもらえるので、赤にして良かったとのことです。
そんな小宮候補の悩みは「赤いジャケットってなかなか売っていない!」ことだそうです。特に夏場は着回しが大変で、「これだ!」と思った同じジャケットを何枚か買って、日々のお手入れとクリーニングを欠かさず、選挙戦を乗り切っているとのことでした。
残念ながら取材のアポイントが取れなかった西村正美候補。一度お見かけした際は、白のカットソー姿で街宣されていました。
西村候補の特徴は「歯科医師」であること。というわけで歯をイメージさせる白い服が多いのでしょうか?
配っていたリーフレットに歯の健康に関するコラムが書かれていました。「よく噛むことと歯周病を防ぐことは、認知症予防にもつながる!!」「歯を失うと、認知症が1.5倍〜2倍も増加する。」「歯を失うことがないようにしっかりと磨き定期歯科検診を受け早期発見・長期予防をしましょう。」…はい、気をつけます!
公示日前の街宣活動では「戦う歯科医師」と書かれたタスキをかけて活動されていました。またリーフレットは背景がピンク色だったりと、女性らしくエレガントな印象です。(写真は西村まさみ公式HPより)
「テーマカラーってありますか?」との質問に「白です」とお答えくださったのは、公明党の松葉多美子候補です。この日の取材にも白いジャケット姿でご対応頂きました。
「昨年6月13日に、舛添前都知事を追及したその日に着ていたのが白いジャケットなのです」とのこと。(舛添前都知事は6月15日に辞意を表明)
もしかするとテレビでこの白いジャケット姿の松葉都議の姿を見た覚えがある方もいるかもしれません。それ以前は特に白にこだわっていたわけではないそうですが、舛添前都知事を追求したいっけん以降「決意の色は白!」となったそうです。
ちなみに背景の緑色は、今回の公明党と都民ファーストの選挙協力を意識したというわけではなく、もともと日本の色で「松葉色」という色があるため、最初の選挙の時からテーマカラーとして使っているそうです。松葉候補曰く、本来の松葉色はもう少し濃い緑色だそうですが、白い服とのコントラストを考えてポスター等には今の明るめの緑色を使われているそうです。
たかがファッション、されどファッション、各候補者の名前や特色を覚える一助となり、選挙公報やポスターでは知ることの出来ない候補者の一面が少しでも伝われば幸いです。
かつてないほどの注目を集めている東京都議会議員選挙は今週末7月2日に迫っています。また、期日前投票も始まっています。選挙ドットコムでは1人でも多くの方に投票に行ってほしいと願っています。さあ皆さん、選挙へGO!
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