7月2日に行われる都議選に向けて、民進党で大きな動きがありました。民進党都連幹事長を務めていた衆議院議員の長島昭久氏が都連幹事長の辞任を表明し、民進党からも離党する意向であることを表明しました。
都連幹事長を辞任する理由としては、民進党の都議選公認候補予定者が相次いで離党を表明していることの責任を取るものとしています。民進党の公認候補予定者は当初36名でしたが、現時点までに7人が離党を表明しています。その中には、長島氏の元秘書も含まれていました。
民進党からの離党を表明した理由としては、次の衆議院選挙に向けて民進党執行部が共産党との連携を進めていることへの反発としています。
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今回、都連幹事長の辞任と民進党からの離党を表明した長島昭久氏。立川市・昭島市・日野市を中心とする東京都第21区を自身の選挙区とし、比例復活も含め現在までに5回当選しています。外交・安全保障に詳しい保守派の政治家として知られ、民主党政権では防衛副大臣や首相補佐官を務めていました。
7月31に投開票が行われた東京都知事選挙では当初、長島氏を都知事選候補者として推す声も聞こえていました。昨年9月に行われた民進党代表選に立候補を画策していた時期もあり、党内から期待が集まっていた政治家でした。
長島氏は1962年生まれの55歳で横浜出身。慶應義塾に幼稚舎から大学院博士課程まで通った生粋の慶應ボーイです。大学では法学部法律学科および政治学科を卒業、同大大学院法学研究科修士課程を修了しました。学生時代から政治への関心は非常に高かったようで、専攻は憲法学。指導教官は「国民怒りの声」全国比例で参院選にも出馬した小林節氏です。
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博士課程在学中には憲法学の講師や、自民党・石原伸晃衆議院議員の公設第1秘書として活躍。学ぶ立場から教える立場、足を動かす立場になり、より政治の現場に近いところへ足を踏み入れるようになります。
その後、1993年に長島氏は渡米し、現地の大学院を修了後シンクタンク研究員として勤務します。シンクタンク勤務中に、国際社会で存在感を失っていく日本を変えるために政治家を志しました。
2000年に帰国し衆議院補欠選挙に民主党公認で出馬するも落選。2003年の衆議院選挙には東京21区から民主党公認で出馬し、81,398票で初当選しました。以降、2005年・2009年・2011年・2014年と5回連続で衆議院選挙に当選しています。
民主党政権時代は防衛大臣政務官や防衛副大臣を歴任する等、政界入りしてからは安全保障関連の役職に就くことが多くなっていました。
公式HPで趣味はスケート観戦と公言している長島氏は、日本スケート連盟の副会長でもあります。なお、副会長はあの荒川静香さんと同じポストです。
うーん、残念。つくづく一発勝負のフィギュアの難しさを痛感するなあ。 https://t.co/4dsF5XJXU2
— 長島昭久 (@nagashima21) 2016年4月2日
長島氏は本日10日、記者会見を行う予定です。当面は政党には所属せず、無所属で活動する考えを表明していますが、自民党の下村博文幹事長代行は「離党するなら、優秀な人なのでウエルカムだ。自民党も戦力アップになる」と述べ、自民党入りを促しています。長島昭久氏は現在は比例ブロックでの当選のため、自民党に入党することはできず、会派入りは可能な状況となっています。
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