
東京都千代田区長選が5日に投開票され、小池百合子都知事が推す現職の石川雅巳氏が当選しました。自民党は知名度の高い与謝野馨元財務相の甥を擁立して勝利を目指しましたが、石川氏の3分の1にも満たない得票数となりました。
気になるのは得票数だけではなく、各種マスコミの出口調査です。これによれば、自民党支持層の7割が石川氏に投票したとの結果となっており、自民党内では都議選を前に衝撃が広がっています。
千代田区長選には現職で4期目を目指す石川氏(75、無所属)と与謝野信氏(41、無所属=自民党推薦)と、元人材開発会社員の五十嵐朝青氏(41)の3氏が立候補。小池氏の推す石川氏と自民党の推す与謝野氏の一騎打ちとの報道も多く「代理戦争」と呼ばれ、都議選の前哨戦として注目されていました。
結果は石川氏が1万6,371票を集めて当選。与謝野氏は4,758票、五十嵐氏は3,976票にとどまりました。自民党は丸川珠代五輪担当相や石原伸晃経済財政担当相ら知名度の高い閣僚が応援に入ったものの、トリプルスコアで惨敗してしまったのです。
さらに衝撃だったのは出口調査の結果です。日本経済新聞によると、自民党支持層の72%、公明支持層の91%、民進党支持層の71%が石川氏に投票。さらに、朝日新聞によると自民党支持層の83%、民進党支持層の86%が小池知事を「支持する」と答えました。
公明党はすでに小池知事への支持を打ち出していますが、自民党は真っ向から対立しているはず。7月2日に予定される東京都議選でも全面対決する見通しにもかかわらず、自らの支持者の8割がライバルを支持しているというのです。これでは勝負になりません。
さっそく小池氏側からは「都議選に60人超 小池新党が検討」(朝日新聞6日付朝刊)との強気の声が出てきました。これまで30~40人程度の擁立を目指していましたが、千代田区長選の結果を踏まえ、さらに候補者を増やす検討に入ったようです。
候補者調整を模索していた民進党との連携も白紙に戻す可能性が高まってきました。都議選の定数は127。
すでに小池与党入りを表明している公明党は現在22議席で、次期都議選でも同程度の議席を確保する見通しなので、小池新党で42議席とれば過半数を確保できるからです。千代田区長選の結果を見れば、不可能な数字ではありません。
今後の注目は首相官邸の対応です。今回の千代田区長選では安倍晋三首相に近い下村博文自民党東京都連会長が表立って動かなかったことから、首相官邸も静観を決め込んでいたようです。
このまま都議選における小池新党の勝利を見込んで知事との距離をさらに縮めるか。それとも東京都連をテコ入れして巻き返しを図るか。7月2日まで永田町の動きから目が離せません。
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