今、池田浩士先生の講演録を読んでいます。
2015年に開催された連像講座を冊子にしたもので500円というとても低価格です。
グループZAZA発行です。
まずは戦争とは何かということです。
大日本帝国憲法下では、戦争を始めるのも終えるのも天皇の大権の1つであり、臣民どもが勝手に戦争を始めることはできません。
大日本帝国憲法下では計4回の戦争が行われています。
①日清戦争
②日露戦争
③第一次世界大戦
④太平洋戦争
これだけです。④の太平洋戦争については、何故か「支那事変」を含めて「大東亜戦争」と名付けられましたが、それ以外の外国での武力行使は戦争ではない、という位置付けです。
義和団の変
シベリア出兵
山東出兵
第2次山東出兵
上海事変
満州事変
支那事変(後から戦争となる??)
これらは、大日本帝国憲法下においては「戦争」ではありません。
大日本帝国憲法下の戦争では、天皇が宣戦布告を行いますが、「宣戦の詔書」です。
これらはすべて「平和」のために帝国は努力してきたのに、相手国が横暴なために仕方なく戦争を始めるんだという、ひどい内容です。それで戦争を始めてしまうのです。
しかし、「事変」とされているものは帝国政府は、決して戦争とは言わずに来ました。
ここでの主題が、まさに国家にとっての「平和」と「戦争」です。

池田先生がこれらを問題にするのは、安倍氏は今後、集団的自衛権の発動としての戦闘行為を開始しても、それを絶対に「戦争」とは呼ばないから、という指摘です。
なるほど、この安保関連法制について、「安全保障」などと称していますが、集団的自衛権の行使であり、米国のために自衛隊を海外に派兵してそこで戦闘行為を行ってくるのです。それが何故、「安全保障」なのかということから、「戦争法案」という呼び方が始まり、安倍氏が烈火のごとく怒り出したものです。
右翼勢力は、未だに「戦争法案」という呼び方を毛嫌いしています。
「サヨクは「戦争法案」と言っている時点でダメなのだ」と。
「「戦争法案」とは何と素晴らしいネーミング 修正を求めるなんて論外 自民党の介入が異常だ」
この池田先生の講義で目から鱗が落ちる思いです。
現地で行われているのは、明らかに戦闘行為であり、戦争そのものです。正規軍ではない相手であろうと、そのようなことは全く関係がありません。
義和団事件やシベリア出兵なども同じではありませんか。
軍隊が外国の地に行って戦闘行為をしてきているのに、それが「戦争」ではないという方が詭弁そのものです。
支那事変などは(侵略)戦争であり、「日中戦争」です。
集団的自衛権の行使が戦争そのものであるにも関わらず、「戦争」の文字を用いないのは、日中戦争を支那事変と言っているのと全く同じ理屈になります。
右翼勢力が「戦争法案」という呼び方を毛嫌いする理由がよくわかりました。
戦争法制が強行採決されて1年がたちました。
南スーダンでの戦争準備に入っています。日本が戦争をする国になる目前です。
この戦争法制そのものを廃止させなければなりません。
※本記事は「弁護士 猪野 亨のブログ」の9月20日の記事の転載となります。オリジナル記事をご覧になりたい方はこちらからご確認ください。
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