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  追悼・9・11テロから四半世紀 米国の誤った戦争と日本の責任を問い直す

2026/9/10

 追悼・9・11テロから四半世紀
米国の誤った戦争と日本の責任を問い直す

9月11日の米同時多発テロから四半世紀が過ぎた。世界を震撼させたあの惨劇は、米国の対テロ戦争を引き金に、アフガニスタンとイラクで長期にわたる混乱と破壊をもたらした。だが、四半世紀を経た今、当時の判断は本当に正しかったのか。米国の行動、そしてそれを支持した日本の姿勢を、改めて検証する時期に来ている。

米国はテロ直後、報復を掲げてアフガニスタンを攻撃し、2003年には大量破壊兵器の存在を理由にイラクへ侵攻した。しかし、イラクで兵器は発見されず、アフガンでは20年に及ぶ戦争の末、2021年に米軍が撤退し、タリバンが政権を奪還した。米国が「民主化」を掲げて支えた政権は瓦解し、結果としてアフガンの女性の権利は共産党政権や王政時代よりも後退した。米国が介入したことで、守るべき人権が逆に損なわれたという皮肉な現実がある。

イラクでも、独裁者フセインの退場後に国家機能は崩壊し、宗派対立が激化、IS台頭の土壌が生まれた。現在も混乱は続く。米国はこれらの結果について謝罪も補償も行っていない。英国のブレア元首相が誤りを認め政界を去ったのとは対照的だ。

日本もまた、これらの戦争に「後方支援」として自衛隊を派遣した。広島県内の基地からも部隊が送り出された事実は重い。民主党政権がイラク戦争の検証を試みたが、政権崩壊で尻すぼみとなった。誤った戦争に加担した責任を、私たちは十分に総括できていない。

さらに、当時とは安全保障環境が根本的に異なる。ドローンとAIが戦争の様相を変え、後方基地への攻撃は「想定外」ではなく「当然のリスク」となった。もし日本が再び米国に追随して派兵すれば、日本本土が報復攻撃の対象となる可能性は過去より高い。にもかかわらず、補償制度も国民的議論も整っていない。

米国の暴走が国際秩序の不安定化を招き、中国やロシアの相対的台頭を許した側面も否定できない。米国が代表するはずの人権価値の後退すら懸念される。だからこそ、同盟国である日本は、ただ追随するのではなく、主体的な外交戦略を持たねばならない。

広島が主導する平和首長会議は、イランを含む世界1016都市が加盟する国際ネットワークである。国家間外交が硬直する中、地方自治体が横につながる「平和の外交」は、日本が世界に貢献できる数少ない領域だ。軍事行動への安易な参加ではなく、対話と信頼構築を重視する外交こそ、今の日本に求められている。

9・11から四半世紀。米国の戦争の誤りは、アフガンとイラクの人々の生活に深い傷を残し、日本にも重い問いを突きつけている。道義的責任は消えない。私たちは過去の検証を怠らず、次の危機に際して同じ過ちを繰り返さない覚悟を持つべきだ。

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さとう しゅういち

さとう しゅういち

選挙 広島県議会議員選挙 (2023/04/09) 2,673 票
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肩書 介護福祉士・元広島県庁職員・広島瀬戸内新聞社主
党派・会派 庶民革命ひろしま
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