さとう しゅういち ブログ
属性で敵を作る政治が社会を壊す
2026/8/24
属性で敵を作る政治が社会を壊す
1. いま日本で起きている危険な兆候
近年、政治的対立が政策論争ではなく、人格攻撃や出自攻撃へと変質している。
「高市万歳」と叫ぶ人々も、「高市総理は韓国人だから危険だ」と断じる人々も、どちらも政策ではなく属性で敵を作る政治文化に陥っている。この構造は、歴史が繰り返し示してきた“暴力の前兆”である。
2. 歴史が示す「属性政治 → 暴力」の法則
人類史は、属性を政治化した瞬間に暴力が始まるという教訓で満ちている。ナチスは「ユダヤ人は国家の敵」と煽り、600万人を殺害したルワンダでは「ツチ族は裏切り者」と宣伝し、100日で80万人が殺された旧ユーゴでは民族の違いが隣人同士の殺し合いに変わった日本でも関東大震災で「朝鮮人は危険」というデマが虐殺を生んだこれらはすべて、政策ではなく属性で敵を作った結果である。いま日本で起きている「高市の出自をめぐる攻撃」や「高市礼賛の宗教化」は、歴史の危険なパターンと重なる。
3. 政策論争ができなくなる社会の疲労
本来、政治は政策で議論されるべきだ。
しかし現代日本では、政策の複雑さに耐える余裕が社会から失われている。物価高国際不安政治不信SNSの憎悪拡散政党の宗教化メディアの分断こうした社会疲労が、人々を“簡単な敵”へと誘導する。
その結果、政策ではなく属性で殴り合う政治が生まれる。
4. 現場で人間を見てきた者の危機感
私は在日コリアン専門の介護施設で働き、韓国人慰霊碑を参拝し、戦後責任を自分の行動で果たしてきた。
その経験から見えるのは、人間は属性ではなく個人として向き合うべき存在だという当たり前の事実である。だからこそ、
「高市万歳」も
「高市は韓国人だから危険だ」も、
どちらも危険な兆候に見える。これは感情ではなく、歴史と現場が教える倫理である。
5. 必要なのは“冷静な政策軸”の再構築
政治が宗教化し、属性で敵を作る文化が広がると、社会は暴力の方向へ傾く。
それを防ぐ唯一の方法は、政策で議論する政治文化を取り戻すことだ。出自ではなく政策で評価する敵と味方を単純化しないSNSの憎悪に飲まれない歴史の教訓を忘れない現場の倫理を政治に持ち込む広島という土地が持つ“反暴力の倫理”は、いまこそ必要とされている。
6. 結語政治が属性で敵を作り始めたとき、社会は必ず壊れる。
歴史はそのことを何度も証明してきた。だからこそ、
いま必要なのは「冷静な政策批判」であり、
出自や属性で人を裁く政治文化を拒否する勇気である。広島からその声を上げることは、
戦後日本が背負ってきた責任の延長線上にある。
さとう しゅういち
サトウ シュウイチ/50歳/男