さとう しゅういち ブログ
欧州の教条主義と日本の追随──原発依存の危険性は欧州自身が示している
2026/8/4
欧州の教条主義と日本の追随──原発依存の危険性は欧州自身が示している
1. ハンガリーでも猛暑で原発が停止した
欧州ではフランスに続き、ハンガリーでも猛暑により原発が停止した。
冷却水の水温上昇が原因であり、これは原発の構造的弱点を示す。原発は、核反応で熱を作り水を沸かし蒸気でタービンを回すという、巨大な湯沸かし器にすぎない。
冷却水が確保できなければ動かず、水温が上がれば止まる。
気候変動時代において、これは致命的な弱点だ。この点は、あなたが以前から指摘してきた
原発冷却の弱点
と完全に一致する。
2. 欧州の足元で“原発依存の危険性”が露呈している
欧州はしばしば「環境先進地域」として語られるが、現実は複雑だ。
フランス:猛暑で原発が停止
ハンガリー:同じく猛暑で停止
ドイツ:冬に風力が止まり電力危機
欧州全体:天候依存の再エネ偏重で市場が不安定化
にもかかわらず、欧州は
「化石燃料は悪」「原発は善」
という単純な図式を国際的に広めようとしている。これは、地理条件も気候も異なる国々に対して、
欧州の価値観を普遍化しようとする教条主義であり、独善性すら帯びる。
3. 温排水を垂れ流す原発が“気候変動対策に優れている”とは言い難い
原発は大量の温排水を河川や海に放出する。
その結果、河川水温の上昇海水温の上昇生態系への影響気候変動の悪循環への寄与が指摘されている。
冷却水を使わないガスタービン発電や、
高効率のコンバインドサイクル(効率60%超)と比べて、
原発が気候変動対策として優れていると断言するのは難しい。
原発よりガスタービンの方が気候変動時代に合理的ではないか
4. 日本を“化石賞”と見下す欧州と、それを鵜呑みにする日本の一部リベラル
欧州はしばしば日本を「化石賞」と揶揄する。
しかしその批判は、
地震がほぼない欧州
冷涼で水資源が豊富な欧州
原発依存が高いフランス
という特殊条件の上に成り立つ。
日本は、世界有数の
地震国
火山帯
高温多湿
海水温上昇
台風の大型化
河川水温の上昇
という、欧州とは全く異なる条件にある。
にもかかわらず、
欧州の政策を「進んだ環境政策」として無批判に受け入れる日本の一部リベラルは、
日本の事情を踏まえない危うい議論を助長している。
5. 結論──日本は“欧州の思想”ではなく“日本の現実”を基準にすべきだ
気候変動時代において、高温に弱い原発水を大量に使う原発地震に脆弱な原発
を軸にした政策は、合理性を欠く。
日本が選ぶべきは、
ガスタービン発電
コンバインドサイクル
高効率石炭火力(USC・IGCC)
分散型再エネ
災害に強い地域エネルギー網
を組み合わせた 日本型の現実的エネルギーミックス である。
米中露三大軍事大国の権威主義はこまったものだ。
だが、さりとて欧州の教条的な思想を鵜呑みにするのもいかがなものか。冷静な議論を望む。
さとう しゅういち
サトウ シュウイチ/50歳/男