さとう しゅういち ブログ
広島から問う——箱もの行政と積極財政一本槍の“古い政治”を終わらせよ
2026/7/13
広島から問う——箱もの行政と積極財政一本槍の“古い政治”を終わらせよ
中東情勢が再び緊迫している。ホルムズ海峡封鎖、米・イランの応酬、イスラエル情勢の不安定化。
日本のエネルギーの九割以上が中東に依存する以上、これは遠い国の話ではない。
燃料が細れば、電力・物流・医療・介護——生活の基盤が揺らぐ。
にもかかわらず、広島県や広島市は巨大病院やアリーナ建設に浮かれ、
「箱ものをつくれば未来が開ける」という古い政治の発想から抜け出せていない。
産廃行政の不透明さや監視の弱さが放置されているのに、
派手な施設ばかりが増えていく。
これでは、危機に耐える“しぶとい都市”はつくれない。
気候変動、産廃問題、資源制約——これらは財政を積み増せば解決する類の問題ではない。
必要なのは、省資源・省エネ・循環型のインフラであり、
医療・介護・生活支援のネットワークを強化することだ。
巨大病院よりも、地域包括ケアのしなやかな網の目こそが有事に強い。
だが、この“古い政治”は広島だけの問題ではない。
国政野党もまた、積極財政一本槍という古い政策観に囚われている。
需要を増やせば景気が回るという発想は、
エネルギー・資源・環境の物理的制約が強まる現代には通用しない。
中南米の重質油はネバネバで使いづらく、
ロシア原油は質が良いがウクライナ問題で使えない。
つまり、日本は中東が止まれば詰む構造にある。
この現実の前では、積極財政だけを唱えても有権者の生活感覚に届かない。
広島県政・市政の箱もの行政と同じく、
「金をつければ解決する」という古い政治の罠に落ちているからだ。
衆院選で野党が苦戦した背景には、
政策が時代の制約に追いついていないという構造的問題がある。
今必要なのは、
広島県政・市政にも、国政野党にも、
“しぶとい供給側”を再構築する政治への転換 である。
省エネ・省資源インフラ、産廃行政のガバナンス強化、
医療・介護の現場の底上げ、分散型電源、物流の再設計。
これらは派手ではないが、生活を守るために不可欠な基盤だ。
世界が揺らぐ時代に、
箱もの行政と積極財政一本槍という“古い政治”を続ける余裕はない。
広島からこそ、生活者の足元を支える新しい政治を問い直すべきだ。
さとう しゅういち
サトウ シュウイチ/50歳/男