さとう しゅういち ブログ
昭和は遠くなりにけり― ヤマダ×エディオン統合から読み解く「昭和型経営」と「令和型経営」広島...
2026/6/5
📰 1.ヤマダとエディオン統合──“驚き”は象徴でしかない
ヤマダ電機とエディオンの経営統合は、家電量販店業界にとって大きなニュースだが、
その本質は「ついにここまで来たか」という時代の必然だ。
エディオン自体がデオデオ(広島)エイデン(中部)ミドリ電化(関西)
などの地域電器店連合から生まれた企業であるように、
家電量販店は“合併の歴史”そのものだ。そして今回の統合は、昭和の「分社化・多角化」から、令和の「統合・集約」への転換を象徴している。
🏭 2.昭和型経営──“膨張”を前提にした時代
昭和の企業経営は、人口増加と高度成長を背景にした拡大前提の経営モデルだった。
**分社化**で事業を増やす
**子会社乱立**で市場を囲い込む
**多角化経営**で成長を追う**
“とにかく出店”**で売上を伸ばす
市場が伸び続ける時代には、分散しても利益が出た。
昭和の家電量販店は、まさにその象徴だった。広島でも、デオデオの「タウン電器網」は昭和型経営の典型で、
地域密着の小規模店舗を大量に抱えることで勢力を拡大した。
📉 3.令和型経営──“収縮”を前提にした時代
令和の企業は、昭和とは真逆の条件で戦っている。
人口減少
市場縮小
人手不足
ネット通販の台頭
価格競争の激化
この環境では、昭和のように分散した組織は維持できない。
求められるのは統合・効率化・ブランド集約だ。
ヤマダ × ベスト電器
ビックカメラ × コジマ
セブン × ダイソー
阪急阪神HDによる経営統合
いずれも「ブランドは残すが、経営は集約する」という令和型の典型だ。
🧭 4.広島から見る“統合の時代”
広島は、家電量販店の統合をもっとも象徴的に体験してきた都市のひとつだ。
デオデオ → エディオン
フタバ図書 → 複数企業による再編
天満屋広島八丁堀店 → 閉店後の再開発
紙屋町・八丁堀の商業集積の再編
広島の街は、昭和の「分散」から令和の「集約」へと、
都市構造そのものが変わりつつある。
今回のヤマダ×エディオン統合は、
広島の商業地図を再び塗り替える可能性がある。
🧩 5.昭和と令和の経営の違い
(比較表)項目昭和型経営令和型経営市場環境拡大前提収縮前提経営戦略分社化・多角化統合・集中店舗戦略出店攻勢選択と集中人材大量採用人手不足・効率化競争地域競争Amazonなど“無店舗”との競争ブランド地域色が強い全国統合ブランドへ
📝 6.結び──昭和は遠くなりにけり昭和の企業経営は、人口増加と成長を前提にした“膨張の物語”だった。
令和は、人口減少と市場縮小を前提にした“選択と集中の物語”だ。ヤマダとエディオンの統合は、
その転換点を象徴するニュースである。そして広島は、デオデオの時代からエディオンの時代へ、
さらにヤマダとの統合へと、
日本の商業史の縮図のような変化を経験している。昭和は遠くなりにけり。
だが、その変化をどう受け止め、どう街をつくり直すかは、
いまを生きる私たちの課題だ。
さとう しゅういち
サトウ シュウイチ/50歳/男