さとう しゅういち ブログ
上安産廃処分場──森林法違反の疑いで立ち入り調査 PFAS汚染では“本体調査すらしない”行政...
2026/6/1
📰 広島瀬戸内新聞・社説**
上安産廃処分場──森林法違反の疑いで立ち入り調査 PFAS汚染では“本体調査すらしない”行政の矛盾を問う
**広島市安佐南区・上安産廃処分場で、森林法違反の疑いがあるとして市が立ち入り調査を行う。
森林法違反の可能性があるなら当然の措置である。しかし、ここで重大な疑問が浮かぶ。なぜ PFAS 汚染では、産廃処分場“本体”への立ち入り検査を行わないのか。
上安では、
PFAS が指針値の数倍北側・南側の双方で検出過去には覆土がされずゴミが吹き曝しになる事件も発生
市と県の情報共有不足
が構造的に指摘されてきたにもかかわらず、
広島市も広島県も、原因究明のための本体調査を避け続けている。森林法違反には動き、
PFAS汚染には動かない──
この矛盾は、市民の健康と環境を守る行政として説明がつかない。
■ 行政の“アリバイ対応”が汚染を長期化させている
広島市・県は、
「条例に根拠がない」「権限が曖昧」
といった理由で本体調査を避けてきた。しかし、他県では
廃掃法に基づく抜き打ち検査 を普通に行っている。つまり、
やろうと思えばできるのに、広島はやらない。その結果、汚染源が特定されない汚染が止まらない住民の不安だけが増す
という悪循環が続いている。これは、三原本郷産廃処分場での
「数値が下がったら使用再開」
というアリバイ的停止と同じ構造である。
■ 広島は“日本のゴミ捨て場”になりつつある広島県は、安定型処分場の数:全国3位残容量:全国最大規制が緩く、事実上のフリーパス。
そのため、全国から産廃が流れ込む構造ができている。上安、三原本郷、福山、呉・郷原──
PFAS問題が次々と起きるのは、
行政の姿勢と制度の欠陥が生んだ必然 である。廃棄物処理法は県に過大な裁量を与え、
住民の声が届きにくい制度になっている。
この制度そのものを見直さなければ、同じ問題は繰り返される。
■ 国の姿勢も問われる
4月末、住民が国に直訴した際、担当者はこう述べたという。「規制を強化したら不法投棄が増える」違う。
本当に違う。必要なのは、ゴミの減量再使用(リユース)リサイクルの徹底産廃依存型経済からの脱却石油危機が深刻化する今こそ、
資源循環の構造改革を進めるべきだ。
それを促すのが国の責任である。
■ 司法の側にも構造問題がある
三原本郷産廃処分場裁判では、
一審の広島地裁が許可取り消しを命じたにもかかわらず、
控訴審の広島高裁は逆転させた。しかも、
県側ですら主張していない「環境基準オーバーでも違法ではない」
という独自理論を持ち出した。さらに、
一審で厳しい判断を下した吉岡裁判長は、
その後 家庭裁判所福山支部へ異動 となった。地元の法律家の間では、
「行政を負けさせたことへの事実上の報復左遷ではないか」
との声がささやかれている。司法人事の真相は外からは分からない。
しかし、通常のキャリアパスから見れば、
広島地裁→高裁、あるいは大都市の地裁が自然だ。行政事件で行政を負けさせた裁判官が不利な異動を受けるような構造があるなら、
公正な行政裁判など望めない。
■ 行政事件こそ裁判員制度を導入すべきだ
栃木県の産廃処分場訴訟では、地裁:住民敗訴高裁:住民勝訴(許可取り消し)広島とは真逆の流れである。同じ産廃、同じ地下水汚染でも、
裁判官によって結論が180度変わる。これは、
行政訴訟が“裁判官ガチャ”になっている危険な構造
を示している。だからこそ筆者は、
裁判員制度を導入すべきなのは、殺人事件よりも行政事件だ
と考える。市民の生活に最も影響するのは、
産廃、原発、労働事件である。
■ 結論──上安の本体調査を直ちに行え
森林法違反の疑いで立ち入りができるなら、
PFAS汚染の原因究明のためにも、
産廃処分場本体への立ち入り調査を直ちに行うべきである。市民の命と健康に関わる問題である以上、
行政が“逃げる”ことは許されない。広島は、
命の大切さを世界に訴えてきた街である。
その広島で、
PFAS汚染が放置され、
行政が本体調査を避け続けるような状況を
私たちは看過してはならない。
さとう しゅういち
サトウ シュウイチ/50歳/男