2026/8/9
こんにちは。千葉県議会議員(八千代市)の横山ひであきです。
令和8年8月7日、「八千代市居住支援協議会」の設立会が開催され、出席しました。
この協議会の設立までには、多くの関係者が2年にわたり何度も対話を重ね、ようやく八千代市に住まいと福祉をつなぐ新たな仕組みが誕生したことを、大変感慨深く感じています。
会場には、国や県、住宅と福祉関連の市職員、宅建・不動産関係団体、居住支援法人、社会福祉協議会をはじめ、医療・福祉団体、千葉保護観察所などの居住支援に携わる皆さまが一堂に会し、皆様のお顔を観ながら、ここに至るまでの歩みを思い返しました。

全国では、賃貸用の空き家・空室が約440万戸に増えています。
一方で、保証人や緊急連絡先がいない、収入が不安定、障害や病気があるなど、さまざまな事情によって住宅を借りることができず、困っている方が数多く存在し、増えています。
「空き家はあるのに、必要な人が入居できない」
こうした需要と供給の間に、大きなミスマッチが生じています。
実際、家主や不動産事業者にとっては、家賃滞納、孤独死、近隣トラブル、死亡後の残置物処理などへの不安があります。ですから、単に「入居を断らないでください」とお願いするだけでは、この問題は解決しません。
住宅を必要とする方への相談・生活支援と、安心して住宅を貸せるようにする家主・不動産事業者への支援を、地域全体で組み合わせる必要があります。
そのための「つながりの場」が居住支援協議会です。

これまで、まちの不動産店で入居を断られた方が、次にどこへ相談すればよいのか分からないという問題がありました。
市役所に相談しても、住宅の問題は住宅部門、生活困窮は福祉部門、高齢者は高齢者支援、障害のある方は障害福祉と、窓口が分かれています。
相談する側が、自分の問題に合う制度や担当課を最初から判断することは簡単ではありません。
こうした制度のはざまをなくすため、令和6年に住宅セーフティネット法と生活困窮者自立支援法が改正されました。
住宅セーフティネット法では、市区町村による居住支援協議会の設置が努力義務となり、見守りや福祉サービスへの接続を行う「居住サポート住宅」も創設されました。
また、生活困窮者自立支援法でも、住まいに関する相談、居住支援法人や不動産関係者との連携、物件探しや契約への同行、入居後の見守りなどが強化されました。
この二つの法改正が共通して目指しているのは、「どこに相談すればよいか分からない」という方を置き去りにしないことです。
不動産と福祉の関係者が連携し、相談を受け止め、物件探しから入居後の生活までつなぐ「住まいの総合相談窓口」、またはこれと同等の機能を地域につくることが求められています。
生活に困っている方を支えるには、仕事や家計の支援だけでなく、安心して暮らせる住まいが欠かせない――。
私が生活困窮者への支援を県議会で初めて取り上げたのは、平成26年3月の予算委員会です。
生活困窮の状態が長引けば、就労だけでなく、その後の結婚や子育てなど、将来への展望を持つことも難しくなります。
そこで、一人ひとりの状況を把握し、関係機関が連携して生活全体を支える仕組みが必要だと訴えました。
令和5年3月、私は居住支援法人の関係者とともに八千代市を訪れ、住宅部門と福祉部門の連携強化を申し入れました。
国では、住宅政策は国土交通省、生活困窮者支援や地域包括ケアは厚生労働省と、所管が分かれています。自治体でも、住宅と福祉が別々に動いているだけでは、物件探しから入居後の生活支援までを一体的につなぐことはできません。
住宅、福祉、不動産、医療、地域支援が、制度や組織の壁を越えて協力する必要があると申し上げました。
八千代市は令和6年度、令和7年度の2年連続で、国土交通省の「居住支援協議会伴走支援プロジェクト」に採択されました。
国、千葉県、専門家の助言を受けながら、市の住宅・福祉部門、社会福祉協議会、不動産事業者、居住支援法人、UR、保護観察所などが、勉強会や意見交換を重ねました。
私も令和7年7月11日の第1回居住支援勉強会「八千代市の福祉の取り組みを知ろう」に参加しました。(下段写真)
会場には、不動産、福祉、医療、行政などから36人が集まりました。
「行政と民間が話し合える場が必要」
「具体的な連携の姿がまだ見えない」
「相談に来ることができない方を、どう発見するのか」
「横のつながりが大切だ」
立場の異なる参加者から、率直な意見が次々と出されました。
不動産と福祉では、使う言葉も仕事の進め方も異なります。しかし、目指しているのは、住まいに困っている方が安心して地域で暮らせるようにすることです。
互いの違いを知り、顔の見える関係をつくる。その勉強会自体が、既に居住支援の第一歩になっていると感じました。

令和7年6月の県議会で私は、市町村居住支援協議会の設置促進、住まいに困っている方の実態やニーズの把握、県による市町村支援の強化を求めました。
さらに、令和8年6月の代表質問では、家賃上昇を踏まえた住宅確保要配慮者への支援、セーフティネット住宅や居住支援法人の活用、相談から入居後の見守りまでを支える地域体制について質しました。
平成26年の生活困窮者支援の質問から、令和5年の八千代市への申し入れ、令和7年の勉強会への参加と県議会質問、令和8年の代表質問へ――。
「住まいと福祉をつなぐ仕組み」を一貫して訴え、県内市町村の居住支援協議会の設立を後押ししてきて、八千代市で形になったことを本当にうれしく思います。
協議会設立まで粘り強く準備を進めてこられた八千代市の職員をはじめ、国、県、不動産関係者、居住支援法人、社会福祉協議会など、すべての関係者に心から敬意と感謝を申し上げます。
これまで県内で市単位の居住支援協議会があったのは千葉市と船橋市の2市だけでした。今回、県内3番目として八千代市が新たな一歩を踏み出しました。
しかし、協議会という組織をつくることが目的ではありません。
不動産店で入居が難しいと言われた方に、次の相談先を示せること。相談を受けた後、協力不動産店や居住支援法人につなぎ、入居後の見守りや生活支援まで届けることが重要です。
これから、分かりやすい総合相談窓口、協力不動産店や物件の確保、家賃債務保証、緊急連絡先、見守り、残置物・死後事務への対応などを具体化しなければなりません。
誰もが住まいを失う不安を抱えることなく、住み慣れた八千代市で安心して暮らし続けられるように。
私も県と市をつなぐ立場から、この新しい仕組みが市民にとって本当に頼れるものとなるよう、引き続き後押ししてまいります。
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