2026/6/7
武雄市の公式Facebookページに、山内中央公園のプールリニューアルと題して改装式典も含めて子どもたちが写る写真が掲載されていた。
そこに記されていたのは、
提供:朝日I&R企画制作課
という表記。
なぜ、特定の企業名、しかも部署名まで明記しているのだろうか、素朴に疑問を感じる。
問題は写真を提供してもらったことではない。
武雄市の公的な情報発信媒体に、なぜ特定企業名をここまで明確に表示する必要があったのか、という点である。
写真の出所を示す必要があるなら、
指定管理者提供
施設管理者提供
武雄市体育施設管理運営共同企業体提供
といった表記で足りたはずである。
にもかかわらず、あえて一企業の部署名まで表示している。
その判断基準は。
誰が、どのルールに基づいて決めたのか。
他の企業が同じように写真を提供した場合も、同じように企業名を掲載するのか。
ここが見えない。
住民訴訟実務に詳しい弁護士にもよると、「これは単なるSNS投稿の見せ方の問題ではない」という。
法的に見れば、まず問われるのは広告性である。
市の公式SNSは、市の信用を帯びた公的媒体である。そこに企業名が表示されれば、その企業には信用付与と宣伝効果が生じる。
市が広告ではないと言うのであれば、説明が必要である。
なぜ広告ではないのか。
なぜ指定管理者名では足りなかったのか。
なぜ企業名、しかも部署名まで表示する必要があったのか。
その掲載基準はどこにあるのか。
ここを曖昧にしたままでは、公的媒体を使って特定企業に無償の露出価値を与えたように見える。
さらに、写真には子どもが写っている。
市公式SNSに写真を掲載することについて、保護者に説明はあったのか。
企業提供写真として掲載されることまで説明されていたのか。
企業名付きで公開されることまで同意が取られていたのか。
ここも確認されるべきである。
倫理的にも問題がある。
市の公式Facebookは、企業のPRスペースではない。公共施設で遊ぶ子どもたちの写真に特定企業名が添えられれば、市がその企業を後押ししている、子どもの姿が企業イメージ向上に使われている、と受け止められても仕方がない。
加えて、この企業と武雄市政との距離感については、市民の間でも「市長と癒着があるのでは?」との疑念の声をしばしば耳にする。
もちろん、疑念があることと、事実として何かがあることは別である。だからこそ、市はなおさら慎重でなければならない。
特定企業との関係に疑念を持たれやすい状況があるなら、市の公式媒体でその企業名を前面に出すことは、通常以上に慎重であるべきだ。
市民から見れば、またこの企業なのか、市と近い企業だから名前が出るのか、という受け止めになりかねない。
行政に必要なのは、実際に問題がないことだけではない。不公平に見えないこと。特定企業との距離感に疑念を持たれないこと。市民の共有財産である公的媒体を、誰の利益のために使っているのかを説明できること。
ここが重要である。
市のSNSは、市民への情報発信のためのものである。企業名を載せるなら、載せるだけの基準と説明責任を果たすべきである。
ちなみに広報担当はお馴染みの庭木淳副市長である。
せっかく庭木さんのために副市長を2人体制にしたというのに、これでは小松政市長が気の毒である。

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