2026/5/30
これぞ議会軽視。議会での予算審議前に、もう決まったかのような公式発信/武雄市の佐賀バルーナーズ・プレシーズンマッチ誘致に2,500万円支出問題。�
佐賀県武雄市の小松政市長は5月25日、佐賀バルーナーズ・プレシーズンマッチの開催に向けて1,700万円を追加する補正予算案を発表した。当初予算分と合わせると、総額は約2,500万円。
ところが、そのわずか3日後の5月28日。佐賀バルーナーズの関係者が武雄市役所を訪問し、その様子が武雄市役所の公式Facebookページに写真付きで投稿された。
このタイミングについて、地方政治に詳しい有識者から以下のような指摘があった。
「これは明らかに議会軽視。これから補正予算案を審議する段階で、関係者との会談を公式SNSで発信すれば、あたかも予算が通ることが前提であるかのように見える。公平な予算審査に影響を与えかねない。政治的には悪手だ」
「議会軽視、これすなわち住民軽視。武雄市役所の姿勢には強い疑問を感じる」
別の地方議員経験者からも、こういう見方が示された。
「1,700万円の補正予算案の発表後、SNSや市民の間で疑問、異論が出ている。その直後にこの会談を行い、即座に公式Facebookで発信したのは不自然。小松市長が世論を鎮めるために、バルーナーズとの関係性をアピールしたかったのではないか」
もちろん、佐賀バルーナーズが武雄市役所を訪問すること自体が問題なのではない。
問題は、補正予算案がまだ議会で審議されていないタイミングで、市長部局が公式SNSを使って、事業が既定路線であるかのような空気を作っているように見える点である。
今回のプレシーズンマッチについては、関係者から、佐賀バルーナーズ側は選手の安全確保を念頭に、当初から慎重、否定的だったと聞いている。それを小松市長が強く誘致したという経緯であれば、バルーナーズもある意味では巻き込まれた側ということになる。
実際、ファンの間からも、「せっかくファンが育ててきたチームが、税金を巻き上げるチームのように見られるのは悲しい」という声が出ている。
だからこそ、この問題をバルーナーズ批判にしてはいけない。
問われているのは、武雄市の姿勢及び進め方である。
1,700万円の追加補正予算案は、まだ可決されていない。本来は、まず議会で必要性、積算根拠、費用対効果を審議する段階である。
その前に、関係者との会談を公式SNSで大きく発信する。この順番は、本当に適切だったのか。
なお、この会談に吉川里已議長ら市議会関係者が同席していなかったことは慧眼である。市議会は、これから1,700万円の補正予算案を審議する立場にある。その審議前に、関係者との会談に同席すれば、議会側まで既定路線に乗ったと見られかねない。
6月1日開会の武雄市議会で問われるのは、バスケットボールの是非ではない。市長部局が出してきた補正予算案を、議会がきちんと審査できるのか。議員一人ひとりが、市長の顔色を窺うことなく、住民の税金を守る判断をできるのか。
そこに注目したい。

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