2026/5/19
Netflixで配信中の「地獄に堕ちるわよ」を見終えた。
一世を風靡した、占い師・細木数子をモデルにしたドラマで、カネと欲が人をどう変えていくのかを描いた物語だ。
見ながら何度も頭に浮かんだ人物がいる。初年度入学者37名、定員充足率26%で物議を醸す「武雄アジア大学」開設の立役者の1人、学校法人旭学園の内田信子理事長である。
この大学構想を3年前から地元で見ているが、大学設置の意義目的や教育論より先に、いつもカネの話があった。
市民向け説明会で、住民が善意で「大学を盛り立てるために何か協力できることは?」と問うと、内田理事長は「寄付をお願いします。学生用のパソコンを買うのにもお金が要るので」といきなり答え、住民を驚かせた。市議会で議員を前にした説明の際には、今村正治・佐賀女子短大学長とともに「まずはお金です。お金を出してください」と述べていた。さらに、別の説明会では「大学の建物を建ててしまえば、文科省も認可しないわけにはいかないというのが私たちの認識」という趣旨の発言まで飛び出し、文科省から厳しい指摘を受け、撤回・謝罪に追い込まれた。
そんな状況下で、武雄市は大学誘致にあたり、小松政市長が「僥倖」とまで語り、13億円の補助を早々に決定。佐賀県分も含めた補助総額は19億4809万6千円にのぼる。ちなみに、この19億円の補助はすでに学校法人になされているとのことだ。
さて、これだけの公金を前提に進める事業なら、学校法人の経営能力や財務体質は当然、厳しく見られてしかるべきだった。しかし、武雄市は旭学園と連携協定を締結する前の段階では「財務状況を把握しておりません」(議会答弁より) 。そして、議会から指摘を受けて、「確認しました」が、確たる資料の開示までなく、口頭での説明のみだったという。
旭学園の財務状況が厳しいことは別稿で説明しているので詳細は割愛するが、いま気になっているのが、旭学園の理事長報酬だ。
公開規程では、理事長報酬は月額70万6,000円。しかも常勤理事には賞与と退任慰労金もある。職員理事が月額2万5,000円であることを考えると、突出している。だが、旭学園の令和6年度事業報告書では、経常収支差額は約1億183万円の赤字。学生生徒等納付金比率41.9%、経常費補助金比率48.1%、人件費比率68.9%。自ら稼ぐ力は弱く、補助金に依存する法人にも関わらず、人件費支出は野放し。そんな法人でトップ報酬が固定の高水準のまま置かれていることに、違和感がある。
しかも、昨年度の事業報告書にもう一つ気になる記載があった。「役員の近親者が支配する法人との取引」として、株式会社STPホールディングスへの土地賃借料891万7,999円、土地代金4億2,000万円の受入とのこと。金額のみの記載で、売買意図や内容は全く読み取れない。
補助金依存、トップ報酬の突出した高さ、内容が不明瞭な関連当事者取引、そのような学校法人が手掛ける大学に19億円もの公金投入となれば、本来、行政は「確認した」だけで済ませてはいけなかった。
内田信子理事長についても様々な内部通報を含めての情報提供があるので、今後じっくりとその人物像も含めて掘り下げていきたいと思う。



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