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続々・副市長論なぜ庭木淳副市長は誕生したのか?佐賀県武雄市の庭木淳副市長が市長選挙の後援会事務...

2026/5/17

続々・副市長論

なぜ庭木淳副市長は誕生したのか?

佐賀県武雄市の庭木淳副市長が市長選挙の後援会事務所に在駐していた件等を度々書いてきたが、読者の皆さんから寄せられる質問の多くは、上記の点に集中している。

なぜ、そのような人が副市長になったのか。

私が知り得る範囲で整理したい。

①技術系職員としての庭木氏

まず、表向きの理由は分かりやすい。庭木氏は技術系の職員である。高校、大学で土木を学び、武雄市役所では建設、都市計画、上下水道など、まちづくりの現場に長く携わった。下水道課長の経験もある。佐賀新聞の記事でも、本人は「技術屋」を自負していると紹介されている。令和元年、令和3年の水害を経験した武雄市にとって、治水は最重要課題の一つである。

②人事の核心は
しかし、それだけでは、この人事の核心は見えない。もともと副市長人事について、小松政市長は昨年当初、前任の北川副市長退任の後継として山﨑正和氏にまず打診したと聞いている。そこで副市長人事は、いったん収まりかけていた。

ところがその後、庭木氏が足繁く通っていた小松市長の支援者筋から、庭木氏を副市長に推す強い働きかけがあったという。

その結果、山﨑氏1人ではなく、庭木氏を加えた副市長2人体制が突如出来上がった。

武雄市政に詳しい事情通は、こう説明する。
「庭木氏は、武雄市役所OBの技術系人脈の覚えがめでたかった。結果として、能力や実績、人望と乖離した人事が行われた」

③制度上できることと、妥当性は別
もちろん、副市長を2人置くこと自体は制度上できる。問題はそこではない。人口4万6千人台の街で、市役所出身のプロパー副市長を2人置く必要が本当にあったのか。しかも、人件費は小さくない。副市長1人で、給料、期末手当、退職手当まで含めれば、任期4年で約6,000万円規模になる。

④議会答弁から見る庭木氏
議会における答弁は行政幹部としての準備力、判断力、当事者意識が、そのまま出る。庭木氏は企画部長時代から、議会答弁で度々物議を醸してきた。例えば、公共ライドシェアでは、令和5年12月議会で、武雄市が先行自治体として手を挙げるのかと問われ、小松市長には取り組む意思があったにも関わらず、「先行事例として取り組む考えはございません」と答弁した。ところが、その後の3月議会では一転して、国の補助金を活用して調査を始めたい、という方向に変わった。

市長が必要性を示している政策について、部長が議場で後ろ向きな答弁をする。これでは、市民も議会も、何を信じてよいのか分からない。

⑤武雄アジア大学で見えたリスク管理の弱さ
武雄アジア大学をめぐる答弁も同じである。令和5年12月議会で、支援案を作成する前に、学校法人旭学園の基金の状況を含めた財務状況を把握していたのかと問われ、庭木企画部長は、「旭学園の財務状況について把握していなかった」と答弁した。さらに、ではいつ頃知ったのかと問われると、はっきり覚えていない、と答えた。

武雄市は当時から大学誘致に公費を投じる方向で進んでいた。相手は学校法人である。当然、財務状況、資金繰り、学生確保、認可リスク、失敗した場合の負担を確認しなければならない。ところが、支援案を作る前に財務状況を把握していない。いつ把握したのかも覚えていない。

⑥身体を張って止めるはずだったのでは
さらに、大学構想の初期、庭木氏は周辺にこう語っていたと聞く。市長がやりたいというので仕方がないが、いざという時は身体を張って止める。
しかし、この3年、身体を張って止める素振りは見えなかった。止めるどころか、曖昧な答弁を重ね、結果として市長の判断を支える側に回った。

⑦スピード感は本当に上がったのか
副市長2人体制の理由の説明として武雄市が公式的に示したのは「意思決定のスピードを上げる」だった。しかし、意思決定のスピードが上がった実感はない。

たとえば、武雄市文化会館大ホールの更新をめぐる議論。一度は長寿命化で進めるとしていた。その後、事業費の増額を受けて、廃止・解体の方向へ変わった。しかし、文化団体や市民の反発を受けて、今度は検討委員会を設置。結論は、来年3月まで先送りされることになった。今年12月に想定される市長選挙を意識しているのか。そう見られても仕方がない進め方である。

⑧結局誰がツケを背負うのか
人口4万6千人台の街で、プロパー副市長2人副市長1人あたり4年で約6,000万円規模。それだけの公費負担を増加させて、住民が得たものは何なのだろうか。

残念ながら、現在の武雄市役所のガバナンスは機能していない。そして、そのツケを最後に背負わされるのは、一義的には住民だが、任命権者である小松政市長にも当然その責が問われることになる。

小松市長が気の毒でならない。

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著者

こんどう けんじ

こんどう けんじ

選挙 網走市議会議員選挙 (2019/04/21) [当選] 1,142 票
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肩書 人材開発株式会社CEO/DXコンサルタント/公共交通アドバイザー
党派・会派 自由民主党
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