2025/8/8
皆さん、こんにちは。枚方市議会議員のかじや知宏です。
8月7日、大阪府庁にて「大阪府政に係る枚方市の諸課題についての意見交換会」が開催されました。
この意見交換会は、大阪維新の会大阪府議会議員団が毎年開催しており、大阪府が来年度の事業を検討する段階で、伏見隆枚方市長をはじめ市幹部と府の担当者が意見交換を行うもので、主に枚方市の重点事業について、大阪府に財政措置や制度の拡充などの支援を要望するものです。

枚方市選出の岡沢龍一府議、岩本優祐府議とともに、私たち大阪維新の会枚方市議会議員団はオブザーバーとして参加しました。

今年度は、下記の重点5項目をはじめ16項目の枚方市の課題について、府に要望を行いました。
子育てに係る経済的な負担軽減策(学校給食無償化・医療費助成など)
子どもの学びの充実のための人材確保(スクールカウンセラー・支援教育強化など)
私立幼稚園・認定こども園における障害児受け入れ支援
枚方市駅周辺再整備(天野川の活用・ウォーカブルなまちづくり)
京阪本線連続立体交差事業(光善寺駅周辺再開発など)
重点要望5項目の中でも、**市民生活に直結する「子育て支援」**は特に重要なテーマです。
今回は、医療費助成・学校給食の無償化・幼稚園等への障害児の受け入れといった内容を中心に、枚方市が大阪府に求めた課題と要望を紹介します。
枚方市は18歳までの医療費助成を独自に実施していますが、大阪府の補助制度は**未就学児まで(所得制限あり、補助率1/2)**に留まっており、市の負担が大きい状況です。
令和5年度の枚方市における医療費助成額は約16.9億円ですが、このうち**府の補助対象となるのは13%(約2.2億円)**にとどまり、実際の府補助金は約1.1億円に過ぎません。結果として、市の財政負担は極めて重く、同様の課題は府内他市町村にも広がっています。
そのため、大阪府に対し、入院および通院の助成対象年齢を少なくとも高校修了前まで拡大し、あわせて所得制限の撤廃を行うよう引き続き要望しています。
学校給食の無償化についても、国の制度化が進む前に市町村が独自に実施しており、府内で格差が生じています。
国において議論は進められていますが、全ての子どもたちが安心して給食を食べられる環境を整えるためには、国の動きを待たずに取り組む必要があります。実際、多くの市町村が独自に無償化を開始しています。
しかし、物価高騰の影響が続く中で、栄養バランスや量を維持した給食を提供しながら無償化を行うことは、市の財政負担が大きいのが現状です。
そこで大阪府に対して、府独自の財政支援を実施すること、さらに市町村の無償化施策の対象外となっている府立支援学校に通う子どもたちの給食費も、府の責任で無償化するよう要望しています。
障害のある子どもが安心して通える教育・保育の場を確保するには、人的支援体制の整備が不可欠です。
枚方市では、**保育認定こども(主に私立保育園に通う子ども)**に対して、障害児1人あたりの加配職員人件費を基準に補助を行っています。
具体的には、特別児童扶養手当1級受給児に対して年額300万円/人、それ以外の障害児に対して年額283万9千円/人を補助しており、現場の実情に即した支援となっています。
一方、**教育認定こども(主に私立幼稚園に通う子ども)への支援については、大阪府が所管する「大阪府私立幼稚園等特別支援教育費補助金」がありますが、補助額は年額39万2千円/人(対象児童が2人以上の場合は78万4千円/人)**にとどまっています。
この補助水準では、必要な加配人員を確保するには不十分であり、市の補助制度との間に大きな格差が生じています。
この結果、幼稚園(一部認定こども園)における障害児の受け入れ状況で公私間で明らかな違いが見られます。
例えば、令和6年4月1日時点での障害児等の受け入れ率は、
公立施設:26.9%(118人/438人)
私立施設:11.7%(351人/2,992人)
となっており、特に私立幼稚園など「府の所管施設」で受け入れが進んでいない現状が浮き彫りとなっています。
これは、市が所管する私立保育園と、府が所管する私立幼稚園とで、補助制度の設計や財源支援に違いがあることが一因です。
📌このような状況を是正するため、枚方市では大阪府に対して、
✅ 府補助制度を見直し、市の保育認定こどもに対する補助水準と同等の人的支援が行えるような制度改正と予算措置
✅ 障害児の受け入れ体制が整いにくい私立幼稚園等への重点的支援の強化
を要望しています。
これらの課題は枚方市だけでなく、府内の多くの市町村に共通しており、自治体ごとの財政力の違いによるサービス格差を是正する必要があります。
そのため、府が主導して統一的な支援策を講じることに加え、府内の市町村同士が課題や取組状況を共有し、連携しながら要望を行うことが重要です。
特に、子育て支援の施策は府全体の少子化対策とも直結するため、個々の自治体が個別に対応するのではなく、共通課題として声を一つにすることが、府に対する説得力を高めるポイントとなります。
大阪府では、2040年頃に高齢者人口がピークを迎えることが見込まれる中、府内の市町村がそれぞれの地域で安定した行政サービスを将来にわたって提供し続けるためには、行財政基盤の強化や広域的な連携が不可欠であるとの考えのもと、令和6年度に
**「基礎自治機能の充実及び強化に関する条例」**が制定され、あわせて
**「基礎自治機能充実強化基本方針」**が策定されました。
この背景には、府内の多くの市町村において共通して現れている次のような課題があります。
人口減少や高齢化に伴う税収の減少や社会保障費の増加
公共施設やインフラの老朽化による財政負担の増大
人材不足や自治機能の低下に起因する新たな行政需要
デジタル対応(DX)や災害対策などへの複合的な課題への対応
こうした環境変化に対応するため、市町村が自立的に行財政改革や地域の将来像の議論を進めると同時に、府としてもその取組を制度面・財政面・技術面で支援する体制が強化されています。
この府の方針を踏まえ、今回、枚方市からは以下の支援について府に要望しています。
老朽化が進む施設の更新や再編を進めるにあたり、将来の人口推計などを踏まえた総量の最適化が求められています。
近隣自治体との公共施設の共同利用や、施設再編時の財政支援など、広域的視点からの支援を要望しています。
国の方針に基づく標準準拠システムへの移行により、運用コストが2倍以上に増加するという試算もあり、将来的な財政負担が大きな課題です。
大阪府には、全国の先行事例の共有や財政的支援、技術的助言を求めています。
子育て支援、教育環境の改善、交通インフラ整備、公共施設再編、いずれも枚方市単独では限界があり、広域的な観点から府との調整や支援が不可欠です。
特に子育て支援では、全府的な制度統一でサービス格差をなくす視点が重要です。
今後も大阪維新の会の府議団と枚方市議団がしっかりと連携し、これらの重点事業が前進するよう取り組んでいきます。
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