2020/10/17
『 家電メーカーと不織布マスク製造は、電気でつながっている?! 』
今話題のコロナウイルスの大きさは、約0.0002ミリメートルです。
それに対して、サージカルマスクやN95マスクで使われている、不織布(ふしょくふ)の繊維の間隔は、約0.02ミリメートルから約0.05ミリメートルです。
従って、不織布繊維の物理的間隔が、ウイルスを通過させないから、マスクを着用するとウイルスからの感染を防ぐことができるということは絶対にあり得ません。
では、なぜ、サージカルマスクやN95マスクが、ウイルス感染に効果があるかと言えば、それは、使われている素材の不織布が、エレクトレット不織布という静電気を帯びた素材だからです。
小学生だったころ、下敷きをこすって静電気を発生させ、消しゴムのかすをくっつけて遊んだ経験があると思いますが、非常に小さなウイルスを静電気を使って、エレクトレット不織布にくっつけて、ウイルスを取り除いているのが、サージカルマスクやN95マスクの原理です。
エレクトレットは、日本で1919年、理化学研究所の江口元太郎博士が発見し、1924年に、ブラジル産のカルナウバ蝋(ロウ)に松脂を混ぜた物を溶融し、直流高電圧を印加しながら、徐々に固化する方法で製造に成功しました。
また、エレクトレットとは、物質そのものが、恒久的に電気分極を保持し、周囲に電界を形成している物質のことです。
というわけで、シャープやアイリスオオヤマなどの家電メーカーと不織布マスク製造は少なからず関連性のある製造業です。
ちなみに、恒久的に電気分極による静電気は、湿気に弱く、水分は、大敵です。
というわけで、サージカルマスクやN95マスクを洗って、
再利用するなどという行為は、科学的にマスクの機能を著しく低下させるだけで、何の良い効果もありません。
桂 秀光(カツラ ヒデミツ)
博士(農学・東京農工大学)
インド・コンインバトゥール(防衛)工科大学招聘講師
参考文献
亜留間次郎:『マスクの機能と使い方』、ラジオライフ 2020年7月50頁、三才ブックス。
安藤勝敏:『エレクトレットポリプロピレン不織布の帯電特性』、静電学会誌、1994年、18巻2号、119頁
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