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桂 秀光 ブログ

マスクを科学する

2020/8/19

マスクを科学する

今話題のコロナウイルスの大きさは、約0.0002ミリメートルです。

それに対して、サージカルマスクやN95マスクで使われている、
不織布(ふしょくふ)の繊維の間隔は、
約0.02ミリメートルから約0.05ミリメートルです。

従って、不織布繊維の物理的間隔が、ウイルスを通過させないから、
マスクを着用するとウイルスからの感染を防ぐことができる
ということは絶対にあり得ません。

では、なぜ、サージカルマスクやN95マスクが、
ウイルス感染に効果があるかと言えば、
それは、使われている素材の不織布が、
エレクトレット不織布という静電気を帯びた素材だからです。

小学生だったころ、下敷きをこすって静電気を発生させ、
消しゴムのかすをくっつけて遊んだ経験があると思いますが、
非常に小さなウイルスを静電気を使って、
エレクトレット不織布にくっつけて、ウイルスを取り除いているのが、
サージカルマスクやN95マスクの原理です。

エレクトレットは、日本で1919年、理化学研究所の
江口元太郎博士が発見し、1924年に、ブラジル産の
カルナウバ蝋(ロウ)に松脂を混ぜた物を溶融し、
直流高電圧を印加しながら、
徐々に固化する方法で製造に成功しました。

また、エレクトレットとは、物質そのものが、
恒久的に電気分極を保持し、周囲に電界を形成している物質のことです。

しかしながら、恒久的に電気分極による静電気は、湿気に弱く、
水分は、大敵です。

というわけで、サージカルマスクやN95マスクを洗って、
再利用するなどという行為は、科学的にマスクの機能を著しく
低下させるだけで、何の良い効果もありません。


桂 秀光(カツラ ヒデミツ)
博士(農学・東京農工大学)
インド・コンインバトゥール(防衛)工科大学招聘講師

参考文献

亜留間次郎:『マスクの機能と使い方』、
ラジオライフ 2020年7月50頁、三才ブックス。

安藤勝敏:『エレクトレットポリプロピレン不織布の帯電特性』、
静電学会誌、1994年、18巻2号、119頁

以上

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著者

桂 秀光

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肩書 博士(農学・東京農工大学)、インド・コインバットゥール工科大学(防衛工科大学)・客員講師
党派・会派 無所属
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