2026/8/24
こんにちは。
福井市議会議員選挙に挑戦予定の大谷たかまさです。
前回は、横浜市の「地域防災拠点」をご紹介しました。
避難所は行政だけで運営するものではなく、地域住民が主体となって支える場所であるというお話でした。
今回は、災害時の安否確認について考えてみたいと思います。
実は全国には、とてもシンプルでありながら、多くの命を守る可能性を持つ仕組みがあります。
それが、「黄色いハンカチ作戦」です。
■ 「黄色いハンカチ作戦」とは
地震などの大きな災害が発生したとき、家族全員が無事であれば、家の前から見える場所に黄色いハンカチやタオルを掲げる。
ただ、それだけです。
この取組は、静岡県富士宮市や大阪府箕面市など、全国の自治体で導入されています。
一見すると、とても簡単な仕組みです。
しかし、この小さな工夫が災害時には大きな意味を持ちます。
■ なぜ黄色いハンカチなのか
大規模災害が発生すると、自治会役員や自主防災組織は地域を回って安否確認を行います。
しかし、すべての家を一軒ずつ訪ねていては、多くの時間がかかります。
一方で、黄色いハンカチが掲げられていれば、「この家は家族全員の無事が確認できている。」と判断できます。
その結果、ハンカチが掲げられていない家を優先的に確認することができるのです。
つまり、限られた時間と人手を、本当に支援が必要な世帯へ集中できる。
これが、この取組の最大のメリットです。
■ 誰でも参加できる防災
私は、この取組のもう一つの魅力は、「誰でも参加できること」だと思っています。
防災訓練は仕事や家庭の事情で参加できない人もいます。
自治会の役員になることが難しい人もいます。
しかし、黄色いハンカチを掲げることなら、子育て世帯も、高齢者も、一人暮らしの方も、集合住宅に住む方も、多くの人が参加できます。
防災は、一部の人だけが頑張るものではありません。
できる人が、できる形で参加することが大切です。
■ 本当に大切なのは「ハンカチ」ではない
ただし、黄色いハンカチを配れば、それだけで地域防災が完成するわけではありません。
例えば、
どの程度の地震で掲げるのか。
誰が確認に回るのか。
掲げられていない家は、どの順番で確認するのか。
留守なのか、救助が必要なのかをどう判断するのか。
確認した情報は誰へ伝えるのか。
こうしたことを地域で話し合っておかなければ、仕組みは十分に機能しません。
つまり、本当に価値があるのは黄色いハンカチそのものではなく、それをきっかけに地域で話し合うことなのです。
■ 普段から顔が分かる関係があってこそ
もう一つ重要なことがあります。
例えば、黄色いハンカチが掲げられていない家があったとします。
そのとき、
「旅行中だったかな。」
「仕事で留守かもしれない。」
「一人暮らしのおばあちゃんが住んでいたはずだ。」
こうしたことを知っていれば、優先順位を判断しやすくなります。
しかし、近所のことを何も知らなければ、どの家から確認すればよいのかも分かりません。
結局、この仕組みも、普段からの地域コミュニティがあってこそ生きる仕組みなのです。
■ 福井市でも取り組めるのではないか
黄色いハンカチ作戦は、高価な設備も必要ありません。
大規模な工事も必要ありません。
必要なのは、地域で話し合い、ルールを決め、一緒に訓練してみることです。
自治会の防災訓練で一度試してみる。
避難訓練と合わせて実施してみる。
実際にやってみれば、新たな課題も見えてきます。
そうやって少しずつ改善していけば、それぞれの地域に合った安否確認の仕組みをつくることができます。
■ 防災は「難しいこと」から始めなくていい
防災というと、専門的な知識や高価な設備が必要だと思われがちです。
しかし、この黄色いハンカチ作戦が教えてくれるのは、
命を守る仕組みは、意外なほどシンプルなことから始められるということです。
もちろん、ハンカチだけですべてが解決するわけではありません。
ですが、「近所の人の無事を気に掛ける」という意識を地域全体で持つきっかけにはなります。
防災とは、災害が起きてから始めるものではありません。
何もない日常の中で、「お互いを気に掛ける文化」を育てていくことが、本当の備えなのだと思います。
次回は、「なぜ防災訓練には人が集まらないのか」というテーマで、全国の事例を参考にしながら、地域行事を防災につなげる工夫について考えてみたいと思います。
本日もよろしくお願いいたします。
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ホーム>政党・政治家>大谷 たかまさ (オオタニ タカマサ)>黄色いハンカチが命を救う――誰でも参加できる安否確認の仕組み