2026/8/22
こんにちは。
福井市議会議員選挙に挑戦予定の大谷たかまさです。
前回は、「近所の顔が分かる地域は災害に強い」というテーマでお話ししました。
災害が起きた直後、最初に命を守るのは消防や警察だけではなく、家族や近所の人たちです。
だからこそ、日頃からの地域コミュニティが防災力につながります。
今回は、その考え方を実践している神戸市の取組をご紹介します。
■ 阪神・淡路大震災が教えたこと
1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災。
神戸市を中心に6,000人を超える尊い命が失われました。
この震災では、倒壊した家屋から多くの人が救出されましたが、その多くは消防隊や自衛隊ではなく、家族や近所の人たちによる救助だったことが分かっています。
この経験から神戸市が強く認識したのは、「行政だけでは市民の命は守れない」という現実でした。
だからこそ、地域住民同士が助け合える仕組みづくりが重要だと考えられるようになったのです。
■ 「防災福祉コミュニティ」という考え方
神戸市では現在、「防災福祉コミュニティ(防コミ)」という地域組織が各地区で活動しています。
この名前には、とても大切な意味があります。
「防災」と「福祉」を分けて考えていないのです。
例えば、
高齢者の見守り。
障がいのある方への支援。
子どもの安全。
地域の声掛け。
普段は福祉活動と思われるような取組も、災害時には命を守る活動につながります。
つまり、日頃から人とのつながりを育てることが、そのまま防災になる。
これが神戸市の考え方です。
■ 災害の日だけ助け合うことはできない
私も消防職員として14年間勤務してきましたが、災害時だけ急に協力し合うことは簡単ではありません。
名前も知らない。
話したこともない。
どこに誰が住んでいるのか分からない。
そんな状態では、助けたいと思っても行動することは難しいのです。
反対に、
普段からあいさつを交わしている。
お祭りで顔を合わせている。
清掃活動で話したことがある。
それだけでも、災害時の行動は大きく変わります。
助け合いは、災害当日に生まれるものではなく、何気ない日常の積み重ねの中で育っていくものなのです。
■ 「防災イベント」を増やすだけでは足りない
地域コミュニティを活性化しようとすると、
防災講演会。
防災訓練。
避難訓練。
こうした行事を増やそうと考えがちです。
もちろん、それらも必要です。
しかし、参加する人は毎年ほとんど同じという地域も少なくありません。
私は、もっと自然な形で地域のつながりをつくることが大切だと思っています。
例えば、
夏祭り。
ラジオ体操。
運動会。
子ども会。
清掃活動。
こうした行事へ気軽に参加することで、「あの人、見たことがある」という関係が生まれます。
その積み重ねこそが、防災力になります。
■ 福井市でも取り入れられる考え方
神戸市の事例を見て、私が最も参考になると感じたのは、「防災のために地域活動をする」のではなく「地域活動を続けることが防災になる」という発想です。
自治会活動を「役員だけが頑張るもの」にしてしまうと、担い手不足はさらに深刻になります。
そうではなく、
子どもが楽しめる。
若い世代も参加しやすい。
高齢者も無理なく関われる。
そんな地域活動が増えれば、結果として地域の防災力も高まります。
防災は、特別な日にだけ行うものではありません。
普段のあいさつや交流、その一つひとつが、いざという時に命を守る力になります。
■ 地域のつながりは、未来への備え
近年は、自治会への加入率低下や担い手不足が全国的な課題となっています。
しかし私は、自治会の役割を「行事を運営する団体」とだけ考えるのは、少しもったいないように感じています。
自治会は、人と人をつなぐ場所です。
そのつながりが、高齢者の見守りになり、子どもの安全につながり、そして災害時には命を守る力になります。
地域コミュニティは、決して昔ながらの仕組みではありません。
これからの時代だからこそ必要な、「地域の安全保障」なのではないでしょうか。
次回は、横浜市の「地域防災拠点」をご紹介します。
避難所は行政が運営するものではなく、地域住民が主体となって運営するという考え方から、福井市の防災について考えてみたいと思います。
本日もよろしくお願いいたします。
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ホーム>政党・政治家>大谷 たかまさ (オオタニ タカマサ)>神戸市に学ぶ――防災と福祉を分けない地域づくり