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大谷 たかまさ ブログ

全国の防災先進自治体に学ぶ ― 本当に強い自治体は、何が違うのか

2026/8/9

こんにちは。

福井市議会議員選挙に挑戦予定の大谷たかまさです。

私は消防職員として14年間、火災や救急、災害の現場に携わってきました。

また、能登半島地震では消防職員として被災地支援にも参加しました。

その経験から感じるのは、防災は災害が起きてから始まるものではなく、災害が起きる前にどれだけ準備できるかで結果が大きく変わるということです。

そこで今回は、全国の自治体の防災対策を調べ、「防災に強い自治体は何が違うのか」という視点でまとめてみました。

 

■ 防災に強い自治体は「設備」ではなく「仕組み」を作っている

防災というと、

・備蓄品を増やす

・防災倉庫を整備する

・防災無線を更新する

といった設備面を思い浮かべる方も多いと思います。

もちろん、それらも大切です。

しかし、全国の先進自治体を調べてみると、本当に力を入れているのは設備ではありませんでした。

共通していたのは、「誰が、いつ、何をするのか」を平時から決めていること。

つまり、「仕組み」を作っていることでした。

 

■ 高知県黒潮町 ― 一人ひとりが本当に逃げられるか

高知県黒潮町は、南海トラフ巨大地震による大津波が想定される地域です。

この町では、住民一人ひとりについて、

・どこへ避難するのか

・どの道を通るのか

・避難に何分かかるのか

・高齢者を誰が支援するのか

まで確認する「戸別津波避難カルテ」を作成しています。

これは、ハザードマップを配るだけでは命は守れないという考え方です。

避難場所を知っていても、そこまで歩けなければ意味がありません。

本当に防災に強い自治体は、「避難場所を知っているか」ではなく、「本当に逃げ切れるか」を考えています。

 

■ 東京都江戸川区 ― 「逃げる場所がない」ことも正直に伝える

江戸川区は、洪水が発生すると広い範囲が浸水する可能性があります。

そのため、「区内だけでは全員を受け入れられない」という現実を住民に伝え、親戚宅や知人宅などへの広域避難を事前に考えておくよう呼びかけています。

行政としては、「避難所へ来てください。」と言った方が分かりやすいかもしれません。

しかし、現実に避難所だけでは対応できないのであれば、そのことを正直に伝えることも行政の責任です。

安心させることよりも、命を守ることを優先する。

この姿勢は非常に印象的でした。

 

■ 神戸市 ― 地域住民が最初の救助隊になる

阪神・淡路大震災を経験した神戸市では、「防災福祉コミュニティ」という仕組みづくりを進めています。

地域ごとに、

・誰が安否確認をするのか

・誰が避難所を開設するのか

・救助資機材はどこにあるのか

・要配慮者を誰が支援するのか

などを平時から決め、繰り返し訓練しています。

災害発生直後は、消防や警察がすぐに来られるとは限りません。

だからこそ、地域住民が最初に動ける体制を整えているのです。

 

■ 熊本市 ― 行政も被災することを前提にしている

熊本地震を経験した熊本市では、市役所そのものが被災することを前提に計画を作っています。

職員が出勤できない。

庁舎が使えない。

通信が途絶える。

そんな状況でも、市民生活を支えるための業務継続計画(BCP)や、全国から来る応援職員を受け入れる「受援計画」を整備しています。

「自分たちだけでは対応できない。」

その現実を受け入れ、外部の力を生かす準備までしていることが、防災先進自治体の特徴です。

 

■ 共通していたのは「最悪を前提に考える」こと

今回、全国の事例を調べていて感じたのは、防災に強い自治体ほど楽観的ではないということです。

「避難所に行けば大丈夫。」

「行政が何とかしてくれる。」

そんな前提では考えていません。

避難所が足りないかもしれない。

職員が集まらないかもしれない。

道路が通れないかもしれない。

通信が止まるかもしれない。

だからこそ、その最悪の状況を一つひとつ想定し、対策を積み重ねています。

 

■ 福井市でも学べることは多い

福井市でも、地震だけでなく、洪水、土砂災害、豪雪など、さまざまな災害リスクがあります。

全国の事例から学ぶべきことは数多くありますが、特に重要だと感じたのは、

・一人ひとりが本当に避難できる仕組み

・地域住民が主体となる防災

・行政の業務継続体制

・行政だけに頼らない支援体制

この4つです。

設備を増やすことも大切ですが、それ以上に「人が動く仕組み」を作ることが重要ではないでしょうか。

 

■ 防災とは「災害をなくすこと」ではない

自然災害を止めることはできません。

しかし、

逃げ遅れる人を減らすこと。

災害関連死を減らすこと。

復旧までの時間を短くすること。

これは、平時の準備によって大きく変えることができます。

全国の防災先進自治体が目指しているのは、「災害が起きないまち」ではありません。

「災害が起きても、命と暮らしを守れるまち」です。

私も消防職員としての経験や能登半島地震での活動経験を生かし、福井市でも実効性のある防災について学び続け、提案していきたいと思います。

本日もよろしくお願いいたします。

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著者

大谷 たかまさ

大谷 たかまさ

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