2026/6/23
先週、参議院分館東側駐車場で開催されていた、オフサイト建築方式による木造応急住宅の展示を見学しました。
この日、ちょうど防災庁設置法案の傍聴にいらしていた鳩山紀一郎前衆議院議員と共に、内部を案内していただきました。
展示されていたのは、56㎡・2LDKの住宅。
外観には木の温もりが感じられ、室内に一歩足を踏み入れると木材ならではの心地よい香りが漂っていました。
使用されている木材は100%国産材とのことです。
オフサイト建築とは、建物を現場で一から建設するのではなく、工場であらかじめ壁や床、設備などを組み込んだユニットを製造し、現地へ運搬して組み立てる建築手法です。
現場での作業を大幅に削減できるため、工期短縮や品質の安定化が期待されています。耐震性や耐久性も高く、一般的な木造住宅と同程度の性能を備えています。
能登半島地震では、この方式を活用して七尾市、輪島市、能登町の3市町において、計8団地・261戸の木造応急仮設住宅が供給されました。
供給された住宅は耐震等級3、断熱等級5〜6相当の性能を備え、将来的な恒久利用も視野に入れた仕様となっています。
説明によれば、基礎工事と居住スペースの製造を並行して進めることで、それぞれ2週間程度で完成し、現地での組み立ては半日程度で完了するとのことでした。被災地のインフラや人員への負荷を抑えながら、迅速な住宅供給を可能にする仕組みとして大変興味深く感じました。
また、今後は例えばキャンプ場や宿泊施設などで平時に活用し、災害時にはユニットを取り外して被災地へ運搬する、といった活用方法も考えられます。
平時と有事をつなぐ仕組みが構築できれば、防災力の向上にもつながる可能性があると感じました。
さらに、オフサイト建築の意義は災害対応だけにとどまりません。
人口減少が進む中で、離島や過疎地域では住宅建設そのものが難しくなりつつあります。
建設業の担い手不足も深刻化しています。オフサイト建築は、工場で製造した住宅を運搬・設置することで、こうした地域でも住宅供給を維持できる可能性を持っていると感じました。
「災害時にいかに早く住まいを確保するか」という視点に加え、「人口減少社会の中で、離島や過疎地の住まいをどう支えるか」「建設業の人手不足にどう対応するか」という課題への一つの答えにもなり得る技術だと感じました。
住宅政策、防災政策、地方創生政策が交わるテーマとして、今後も注目していきたいと思います。
#オフサイト建築
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