2026/3/16
静岡市のしずトク商品券について、私は制度設計に強い違和感があります。
得をした人がいることは否定しません。
お店にとって、消費の後押しになった面もあるでしょう。
ですが、生活支援として見るなら、話は別です。
生活支援は福引ではありません。
情報を取れた人、手続きできた人だけが得をする仕組みではなく、
市民に平等に届く設計であるべきです。
今回問うべきなのは、制度がお得だったかどうかではありません。
本当に必要な人に届いたのか。
そこです。
申込が必要。
情報を知らなければいけない。
期限内に動かなければいけない。
手続きに対応できなければいけない。
この時点で、支援が届く人と届かない人に差が生まれます。
経済対策としてならまだしも、
生活支援としてこれは弱い。
私はそう考えます。
この問題は、高齢者のデジタル対応だけではありません。
もちろん、スマホやアプリが苦手な方にとって、申込制は大きな壁です。
しかし、取りこぼしているのは高齢者だけではありません。
若い世代の中にも、こんな人たちがいます。
政治や行政の情報を日常的に見ていない人
仕事や子育てで申込まで手が回らない人
知っていても後回しになり、期限を過ぎる人
行政の発信そのものが生活導線に入っていない人
つまり今回の問題は、年齢ではありません。
情報にたどり着ける人、手続きできる人ほど得をしやすい構造
になっていることです。
生活支援で、これをやってはいけない。
ここが私の一番の違和感です。
私は今回の制度で、まず問われるべきなのは
公平よりも平等
だと考えています。
公平とは、それぞれの事情に応じて配慮することです。
それは必要です。
ただ、今回の本質はそこではありません。
今回問うべきなのは、
生活支援が、市民全体に平等に届く設計になっていたのか
という点です。
知っていた人だけが得をする。
動けた人だけが恩恵を受ける。
申込できなかった人は制度の外に置かれる。
これでは、平等な支援とは言えません。
そのうえで、実際に全員へ届くようにするには、
紙、窓口、電話、地域での周知など、
公平な手段の工夫も必要です。
しかし順番は逆ではありません。
まず、支援の考え方そのものが
平等であるべき
です。
行政は制度を実施すると、
申込件数
利用額
参加店舗数
といった数字で成果を語りがちです。
ですが、市民が見ているのはそこではありません。
自分たちの生活に本当に届いたのか。
そこです。
制度を回したことより、
どこに届いて、どこから漏れたのか。
生活支援である以上、行政はそこまで見なければいけません。
もし私が議会でこの問題を取り上げるなら、
ただ質問して終わりにはしません。
議会に必要なのは、質問の本数を競う議員ではありません。
制度の穴を見抜き、執行部に修正を迫る議員です。
私なら、少なくとも次の点を執行部に詰めます。
この制度で支援から漏れた人を、どう把握しているのか
申込しなかった人と、申込したくてもできなかった人を分けて検証しているのか
高齢者以外の取りこぼし、特に若い世代への情報未到達をどう見ているのか
生活支援なのに、なぜ申込制にしたのか
次回以降、より平等に届く制度へ見直す考えはあるのか
議員の役割は、聞いて終わることではありません。
問題があるなら修正を求める。
さらに代案まで示す。
そこまでやって初めて議会の仕事です。
私はこの件を、単なる行政批判として書いているのではありません。
生活支援というなら、
それに見合った制度設計に直すべきだと言っているのです。
見直すべき点は明確です。
1. 申込制に頼りすぎないこと
生活支援なのに、自分で取りに行ける人だけが受け取れる設計は弱いです。
2. 入口を増やすこと
アプリだけでは必ず漏れます。
紙、窓口、電話、地域を使った周知を最初から組み込むべきです。
3. 検証の軸を変えること
申込件数だけでは足りません。
どの層に届き、どの層が漏れたのかまで見て初めて検証です。
今回のしずトク商品券で助かった人がいることは否定しません。
しかし、生活支援として見たとき、
私はこの制度を手放しでは評価できません。
生活支援は福引ではありません。
情報を取れた人、手続きできた人だけが得をする仕組みではなく、
市民に平等に届く設計であるべきです。
そして、取りこぼしているのは高齢者だけではありません。
若い世代の中にも、政治や行政の情報が届かず、制度の外に置かれる人がいます。
だからこそ、制度は実施して終わりではない。
本当に市民に届いたのか。
どんな人が漏れたのか。
そこまで検証して、初めて生活支援です。
私は今後、
しずトク商品券の検証がどう行われるのか
そして
その内容が議会でどう議論されるのか
を注視していきます。
制度は、作ったことより、届いたことの方が大事です。
生活支援であるなら、なおさらです。
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マツシタ マサヒロ/43歳/男
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