2025/11/19
恐らくインフルエンザが原因で子どもがマンションから転落してしまう悲しい事故がありました。
そのため、薬剤師として今回の事故の原因となったであろう“インフルエンザ脳症”について解説したいと思います。
毎年のように耳にするインフルエンザですが、その中でも特に注意すべき合併症が「インフルエンザ脳症」です。
主に子どもに多く発生し、急激に意識障害が進行する重篤な疾患です。
「普通のインフルエンザとは違の?」と思われるかもしれませんが、脳症は 突然、数時間単位で症状が悪化します。
この“急激さ”がインフルエンザ脳症の最も怖いところです。
原因は一つではありませんが、現在もっとも有力なのは過剰な免疫反応(サイトカインストーム) による脳のむくみ(脳浮腫)だと思われています。
という仕組みです。
このため、症状は急速に進み、
「さっきまで普通に話していたのに、急に意識がもうろうとしてきた」
というケースが実際に起こります。
国内データでは、以下の年代に多く見られます。
脳の体積に対して頭蓋骨の容積が小さい乳幼児は、脳がむくむと圧が上がりやすく、重症化しやすいと言われています。
以下のような症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診するサインです。
保護者からすると「いつもと全然違う」「様子がおかしい」という直感がとても大事です。
治療は主に以下のような集中治療が行われます。
早期に治療ができれば後遺症なく回復するケースも多いですが、対応が遅れると後遺症や死亡に至ることもあります。
後遺症についてはこの方のブログをお読みいただければと思います。
脳症はワクチンで“完全に防げる”わけではありませんが、次の点で重要です。
このリスクとベネフィットという考えですが、私は「お餅」で考えると分かりやすいです。
お餅で亡くなる方は毎年100人以上とされていますが、それでも誰も「お餅禁止」とは言いません。
リスクはゼロにはなりませんが、適切に理解し向き合うことで、リスクを“コントロール”できます。
100%安全なものはなく、何かしらのリスクがありますが、そのリスクを過大に評価せず適切に理解することで、適切な行動をとることができると思います。
残念ながら先日の選挙で落選してしまいましたが、私が市議として行政に要望していたことの1つに予防接種の推進があります。
任期最後となった9月議会では、子ども達へインフルエンザの予防接種を受けてもらうために接種費用補助をしませんか?と提言しました。
その議会の中で
「インフルエンザ予防接種はインフルエンザ脳症のリスクを下げ、子ども達の健康を守るためには重要である」
という発言もしました。
また、接種費用の補助以外にも自治体としてできることもたくさんあります。
子どもたちの命と未来を守るための体制整備は、公衆衛生として政治・行政の責務だと思っています。
保護者の皆さまにおかれましては、どうか
「いつもと違う」と感じたら、迷わず受診
していただければと思います。
12月からは公人ではなく一般人となりますが、薬剤師としてこういった発信を続けていくことができればと思っております。
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クロシマ アラタ/41歳/男
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